立憲民主党は2月27日、2022年度党大会を都内で開催しました。国会議員代議員は会場に、総支部長や都道府県連代議員はオンラインでそれぞれ参加。党員・サポーターズ・パートナーズをはじめ、国民の皆さんにはインターネットでのライブ配信でつながり実施しました。

 打越さく良総務局長が大会議長に吉田はるみ・森田俊和両衆院議員を推薦、両名が選出され 、吉田議長が大会の成立を宣言しました。続いてウクライナで亡くなられた全ての方のために参加者全員で黙とうを捧げました。

■大会実行委員長あいさつ 小山展弘衆院議員

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 冒頭、ロシアによる武力侵攻に対し、ロシアには戦闘の即時停止と部隊の撤収を求め、一日も早くウクライナに平和がくるように、立憲民主党としても最大限努力したいと述べました。

 江戸時代、明治維新に言及し、「石橋湛山は植民地を捨てても加工貿易で豊かになれるとの主張はその時は聞き入れられなかった。しかし、戦後はその通りになっている」と述べ、歴史の評価にたえうる政党になるべきだと訴えました。最後に党の結束を確認できる実り多い大会としたいと結びました。

■来賓あいさつ 芳野友子連合会長

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 立憲民主党の新執行部の半数が女性であり、何か決めるときはジェンダー平等を視点とする姿勢に共感し大きな期待をしていると述べました。立憲民主党の良さとして、「社会生活を営む際の息苦しさを敏感に感じ取り、解決に力を入れていること」をあげました。
 参議院議員選挙では、幅広い有権者から共感を得られる社会像を明確に示し、与党に挑んでいただきたいと立憲民主党への期待を述べ、「連合も政策・制度の実現に向けて、立憲民主党と引き続き連携をはかり、ともに明るい未来をつくっていきたい。ともにがんばりましょう」との呼びかけがありました。
 ロシアのウクライナに対する軍事行動についても言及があり、連合は厳しく非難し、即時の作戦中止・撤退を強く求め、日本政府には、在留邦人の保護に万全を期すとともに、事態打開に向けた外交的役割の発揮を求めていると述べました。

■代表あいさつ 泉健太代表

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 泉代表は冒頭、ロシアによるウクライナ侵攻についてあらためて、ウクライナの主権、一体性を侵害し、武力の行使を禁ずる国際法の深刻な違反、国連憲章に反するものであり、加えて核兵器による威嚇を行ったことも極めて人道に反する行為だと厳しく非難。「断固として抗議し、ウクライナ全土での軍事行動の停止と即時撤退、停戦協議に入ることを求める。立憲民主党は、侵攻を許さない市民の声に賛同し、ウクライナ国民とともにある」と表明しました。

 その上で、「立憲民主党は、権力の暴走を防ぐ『立憲主義』を掲げ、また自民党が長年放置し悪化させてきた社会課題の解決に向け、日本の政策の優先順位を根本的に変えようとする、政策立案政党」だと述べ、特に、格差の拡大、地方の衰退、雇用の不安定化、少子化、教育や技術、企業の競争力低下、行政のムダの改革等の社会課題に対し、生活者の視点から国会論戦を行っていると強調。新型コロナウイルス感染症対策をめぐっては、立憲民主党が求めている医療体制確保と司令塔強化のための感染症法の改正、また事業復活支援金倍増法の成立が必要だと訴え、これを先送りしている政府の姿勢を変えていく決意を示しました。

 党の綱領にも掲げている「ジェンダー平等」の確立に向けては特に、夏の参院選挙での女性候補者5割達成に向けて取り組みを進めていくとして、ジェンダー平等、パリテ(男女同数)の先頭に立ちたいと宣言。「女性の声、女性の経験を、もっと社会のルールづくりに、行政の予算配分の審議に、もっと反映させよう」と訴えました。

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 泉代表は昨年の総選挙総括も踏まえ、「自民党と対峙し、新たな政権を担う選択肢となりうる政党として、これまでの支持者を大切にし『コアを固めながら中道の立ち位置までウィングを伸ばす』取り組みを進めていこう」「私たちがすでに共有する価値観、立憲主義、自由、多様性、持続可能性、多文化共生、共助、公助、国際協調、そしてベーシックサービス、チルドレンファースト、地域とつながる……は、日本が古来から大切にしてきた『和』『調和』『包摂』の価値でもある。自己責任ばかりの競争社会ではなく、人に冷淡な身を削るばかりの改革ではなく、普通の安心が得られる社会、人にやさしい改革を進める。こうした価値をより磨き上げれば、無党派から保守層にまで共感の輪を広げることができるはず。立憲民主党こそがリベラルと中道の旗手となっていこう」などと力説。来る参院選挙では、野党による改選過半数の獲得を目指すとともに、立憲民主党の選挙区と比例区の議席を1議席でも増やせるよう全力を尽くすと表明しました。

 「立憲民主党は、横暴な権力と戦う政党。私たちの目指す政権は、国民の自由や多様性を損なわず、権力を正しく行使する政権。それは国民にとっても民主的、平和的で、国民の命と暮らしに寄り添う政権。ぜひ立憲民主党とともに歩んでほしい」と呼びかけました。
(あいさつ全文はこちら)

■議案報告・提案、採択 「ロシアによるウクライナ侵略を強く非難する決議案」採択

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 冒頭、西村幹事長は、連合の芳野朋子会長に謝意を示すとともに、「2022年度活動計画案」の前提となる前年度の「活動報告」を行いました。「2021年度は新型コロナウイルスから国民の生命と暮らしを守り、事業の継続、経済的活動を守っていくことが、政治の最大の責務である」と捉え、「全国各地で国民の皆様の声を伺い、その声を元に政策や法案にまとめあげ、その多くを実現させることができました」と総括し、議員立法提出数は55本であり、政府提出法案数64本に迫る成果を上げたとの認識を示しました。

 その上で、「年末に発足した泉執行部は、惜敗者のヒアリングや検証を行いながら衆議院総選挙敗北の要因を分析して、次の闘いに向けての体制作りに着手」しているとし、2022年度においても引き続き、「党の基盤、地域力の強化を最大の課題として取り組んでいく」と決意を述べました。

 大会議決対象の文書である「2022 年度活動計画案」、「2021 年度決算」及び「2022 年度予算案」は一括して採決され、満場一致で採択されました。

 さらに緊急で西村幹事長は、「ロシアによるウクライナ侵略を強く非難する決議案」の提案をし、本決議案も満場一致で採択されました。

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■参議院議員選挙候補者紹介・参議院選挙の戦いに向けて

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 現職の参院選候補予定者が登壇するとともに、新人の候補予定者もオンラインで出演いたしました。

 締めくくりのあいさつでは水岡俊一参院会長が登壇し、6年前の参院選を振り返りながら、当時足りなかったのは、「この闘いにもし負けるようなことがあったら、党そのものが崩壊をしてしまうと言う危機感ではなかったか」と述べ、党全体で一致結束して参院選に臨むべく、奮起を促しました。

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