長妻昭政調会長、田名部匡代参院幹事長は9月2日、国会内で全国知事会から「参議院選挙における合区の解消に関する決議」を受け取り、意見交換を行いました。
全国知事会から、総合戦略特別委員会委員長の伊原木隆太岡山県知事、松尾紳次島根県副知事、勝野美江徳島県副知事、堀田晶子鳥取県東京本部長、有澤功高知県東京事務所長、中島正信事務総長が出席し、代表して伊原木委員長が決議の内容を説明しました。
伊原木委員長は、「参院選挙の合区は関係4県だけの問題ではなく、残りの43都府県にとっても他人ごとではない。知事会として妙案があるわけではなく、さまざまな課題があることは承知しているが、合区解消にご尽力をいただきたい」と述べました。
同席した関係4県からは、「過疎地や中山間地、離島を抱えており、生活の実態を国政に届けるには県を代表する議員が必要」(島根県)、「参院選の投票率がものすごく低くなり、県民の関心が薄れている。地元から議員を出すことが大きい」(徳島県)、「投票率が過去最低を更新した。特定枠もできたが、県民が選挙に関心を持てるようにしていただきたい」(鳥取県)、「合区で候補者の主張を身近で聞く機会が少なくなった。一人前の扱いを受けていないと感じる」(高知県)など、実情を訴える発言がありました。
要請を受けて、長妻政調会長は、「参院選の政策で、合区の解消、選挙制度の抜本的見直しを掲げた。都道府県は定着した制度であり、各都道府県の代表がいないと弊害があると強く感じている。問題意識は共有している。他党とも連携しながら取り組んでいきたい」と述べました。
田名部参院幹事長は、「各党各会派にいろいろな意見があるが、合意を得られるよう議論を進めていかなければならない。1票の較差の是正、定数問題、地域代表の立ち位置、参議院の存在意義の明確化、衆参の役割分担など課題は多いが、議論をきちんと深めて結論を出したい」と応じ、「自民党とも参議院改革協議会の立ち上げで認識を共有している。少数会派の意見にも真摯に耳を傾けながら、1年かけて議論し、簡単ではないが一定の結論を出し、次の参院選は合区が解消された形でできればいいと思っている」と強調しました。
伊原木委員長は、「いろいろな問題意識をもって議論されていることが伝わってきた。大きな議論を巻き起こして決めていただきたい」と述べました。