立憲民主党など野党は12月26日、旧統一教会問題に関する第34回目となる国対ヒアリングを実施しました。今回は、成立した法律にある、寄付勧誘時の配慮義務に違反が疑われる場合、被害者や事情を知る立場にある家族等が弁護士を通じ、書面で寄付勧誘者(旧統一教会)等に送付する「書面送付制度」について被害者、被害者弁護士連絡会の方から意見を聞きました。ヒアリングには関係省庁も参加しました。
旧統一教会祝福2世であり宗教2世問題ネットワーク副代表の山本サエコさん(仮名)は、同日、消費者庁と法務省に書面送付制度の創設等を求める要望書を手交したと報告しました。書面送付制度について、旧統一教会祝福2世でありバーチャルユーチューバーのもるすこちゃんさん(仮名)は、解散に向けた情報提供として効果的ではないかと語り、今まで声を上げてこなかった2世の人たちが多く利用するのではないかと話しました。旧統一教会2世の高橋みゆきさん(仮名)は、国に報告が上がることで教会に対するけん制になると指摘しました。エホバの証人3世で宗教2世問題ネットワーク会員の夏野ななさん(仮名)は、書面送付が過度な献金の抑止や脱会につながる可能性があり、効果がなかった場合でも、今後配慮義務を見直しするための根拠になり得ると指摘しました。
宗教2世問題ネットワークの監事でもある全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣弁護士は、書面送付制度は行政処分と結びつくので積極的に送る意味があると語り、弁護士が周知することでより効果的になると述べました。
法務省からは議員との質疑応答の他、法テラスの霊感商法等対応ダイヤルで電話での対応の他、国対ヒアリングでも要望したメールでの対応を12月から行っていることが報告されました。
※今回のヒアリングは、被害者保護の観点から、山本サエコさんともるすこちゃんさんについては顔出し不可(モザイクのかかった写真・映像も不可)・音声は変え、高橋みゆきさんは顔出し不可(モザイクのかかった写真・映像も不可)・音声も不可、夏野ななさんは顔出し可・音声もそのまま。またヒアリングのライブ配信や録画の配信は不可としています。