岡田克也幹事長は10月3日、国会内で会見を開き、(1)党職員の中途採用(2)衆院解散の大義(3)政治資金規正法の一部改正案――等について発言しました。

 岡田幹事長は党本部職員を4人中途採用したことを報告。そのうち2人の女性職員が10月1日から着任したと話しました。多くの応募から厳正な審査を経て選んだと述べ、「頑張ってほしい」と新人職員へ期待を示しました。

 臨時国会が10月20日から開会し、補正予算の審議もする見通しを岸田総理が示したことから、岡田幹事長は「補正予算が成立してそこで解散となる可能性が高いと思っている」と自身の考えを示しました。衆院総選挙は多額の予算がかかることから「何のために解散するかは明確にすることを求めたい、今の時期ならば自民党に選挙が有利とか、自民党の総裁選挙で有利だというような情けない理由はあり得ない」と指摘しました。

 今日の党政治改革本部の役員会で、立憲民主党の政治資金規正法改正法案を了承したことを報告しました。この法案は、国会議員の政治団体の代表者が引退したり、亡くなった場合に配偶者または3親等以内の親族に代表者を変えることができなくするもの。岡田幹事長は、「何億円ものお金が政治団体に残された場合に代表が親族に代わって選挙に出るとなると、一般の人が選挙に出る場合とあまりにバランスを欠くことになる」と法案作成の意義を説明しました。

 記者団から岸田政権が発足して丸2年となることの受け止めを問われると、「何がやりたいかわからない政権と言われるがその通り。肝心なことを言わずに先送りする政権だ」と述べました。


岡田克也幹事長記者会見

2023年10月3日(火)15時01分~15時33分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/d88IMV5wZX0


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○党職員採用について

【幹事長】
 私から、きょうは常任幹事会がございませんので、そのご報告はございません。
 私から一つは、ここに呼べばよかったのですが、事務局職員の中途採用試験を実施してまいりましたが、この10月から女性2名の勤務が始まりました。大変多くの方にご応募いただく中で、慎重に選考を重ねて選んだものであります。非常に期待しておりますので、ぜひ頑張ってもらいたいと思っております。皆様どこかで顔を合わせることがありましたら応援してあげてください。
 なお、残り2名の中途採用職員についても順次手続中で、勤務先との関係とか、いろいろありますので、10月からということにはなっておりませんが、今の予定では合計4名の中途採用ということになります。

○「臨時国会」「次期衆院総選挙」について

【幹事長】
 それから、臨時国会、20日(召集見通し)ということで、注目される発言は、やはり(臨時国会に)補正予算案を出すということであります。
 私は、補正予算案を出さないで解散・総選挙、10月解散、11月投票というふうに思ってまいりましたが、総理がそこまで言われるのであれば、もちろん100%ではありませんが、補正を出して、出した以上は審議して採決しないと廃案になってしまいますから、そういう意味では、補正が成立をして、そこで解散ということになる可能性が高いと思っております。11月解散、12月投票ということになるのかなということであります。
 もちろん、そのときの状況が許せばということで、それは総理ご自身がお決めになることですが、しっかりと、やるのであれば、多額の予算も使う解散・総選挙になりますので、何が問われるのかと。大義という言い方もできますが、何のために解散するのかということを明確にすることは求めておきたいと思います。単にこの時期が選挙に、自分たちにとって有利であるとか、来年秋の総裁選挙にとって有利だというような情けない理由で解散というのは、それはあり得ないことだということは申し上げておきたいと思います。

○政治資金の世襲を制限する法案の取りまとめについて

【幹事長】
 それから、政治資金規正法の一部を改正する法律案の要綱をお配りさせていただきます。
 これはきょうの政治改革(推進)本部役員会で了承されたもので、まだ平場の議論はこれからでありますが、国会議員関係政治団体の代表者が次の選挙に出ない、引退するとか、あるいはお亡くなりになるという場合に、一定の親族、配偶者または3親等以内の親族に代表者を替わるということができなくなるようにするものであります。
 政治団体ということで、当然相続税はかかりません。何億ものお金が政治団体に残されて、そのままそれが親族に代表者が替わって選挙に出るということになると、これは余りにも一般の立候補者と比べてバランスがおかしいわけなので、そういうことをしっかり法律で禁じる必要があるというものであります。


■質疑

○経済対策について

【読売新聞】
 物価高対策の観点で伺いたい。物価高が続く中で、政府が減税を含めて国民への還元というものを検討しているようだが、この点、物価高で国民生活が苦しいと指摘される中で、立憲民主党としては減税の必要性についてはどのようにお考えか。

【幹事長】
 今、聞こえてくる減税は、主として法人税減税だと思います。減税というと何か所得税減税というふうに思われる方がいるかもしれませんが、私が承知している限り政府が考えているのは法人税減税ということで、それは物価高に苦しむ一般の国民の対策として直接的なものにはなっていないと思います。
 私たちの経済対策については、今、議論をしているところですが、選挙前だからといってばらまきになるような、そういうことはすべきではないと基本的には考えております。必要なところに必要な額が届くような、そういう対策をしっかりしたいと。つまり、非常に厳しい状況にある人に対する対策というものを原則に考えたいと思います。もし所得税の減税ということになると、所得税を払う所得のレベルではない、本当に収入の少ない世帯にとっては何の意味もないということにもなりますので、その辺はよく党の中で議論を積み重ねていく必要があると思います。
 それから、何か、減税をする以上、大義だというふうに言っている人がいるようですが、それを言うならば、年内に結論を出さなければいけない子ども対策の、負担増はやらないと岸田さんは言っているのですが、そうは言っても保険料を上げるとか、あるいは、そのほかにも負担増はあるかもしれません。それから、防衛費の1兆円の(財源不足)問題も残っています。だから、大義を問うというならば増税を問うということになるのだろうと思っています。

【読売新聞】
 関連して。経済対策は検討中ということなので恐縮だが、以前はコロナ禍もあったので時限的な消費税減税も訴えていたかと思うが、ここも含めて、消費税のあり方も含めて、減税を今後も次期衆院選で訴える可能性はあるか。

【幹事長】
 まだ、そこの議論はあまりしておりません。消費税も含めて、どういう負担減があるかということについては、これからの議論です。現時点では白紙です。

○政治資金の世襲を制限する法案について(1)

【NHK】
 今発表いただいたことで恐縮だが、この法律案の要綱、世襲というのは与野党を問わず続いているが、改めてこの狙いというか、このタイミングになったことなどを含めて教えていただきたい。

【幹事長】
 イコールフッティングではないということですね。スタートのときから豊富な政治資金、それも寄附する側はその候補者に対してではなく、その親なり親族に寄附したものを、そのまま引き継がれて我が政治資金のように使うというのはフェアではないと思います。

○岸田政権発足から2年を迎えるに当たって

【NHK】
 岸田政権が発足から2年を迎えるが、これについて受け止めがもしあれば、幹事長のお考えをお聞きしたい。

【幹事長】
 何がやりたいかよくわからない政権だということが言われますが、それはそのとおりだと思いますね。
 それから、もう一つ言わせていただくと、肝心なことをはっきり言わずに先送りする政権だと思います。先ほど触れました、例えば子ども対策3.5兆円の内訳の話でありますとか、あるいは1兆円の防衛費の話とか、そういうものを先送りしてしまっているということです。気候危機に対するGXも、どうやって税収を上げるかと。つなぎ国債を発行することが決まっていますが、どうやって税収を上げるかということもまだまだしっかりと説明はされていないと思います。だから、負担をどんどん先送りして今使ってしまう、そういった政権なのかなと思っています。

○維新・鈴木議員の訪露について(1)

【NHK】
 最後に、他党のことで大変恐縮だが、日本維新の会の鈴木議員がロシアに渡航されたということだ。いろいろな狙いはあると思うが、渡航制限などが出ている中で、この渡航について何か考え、受け止めがあれば教えていただきたい。

【幹事長】
 特にございません。もちろん維新からは無届けだという話も出ています。それは維新の中で議論されるべき話かなと思います。
 あとは、鈴木さんがロシアへ行ってどういう話をされるのかと。その中身次第によっては、国益を損ねるようなことがあれば、それは非常に問題になるということで、現時点ではまだわかりませんのでコメントはしかねます。

○政治資金の世襲を制限する法案について(2)

【朝日新聞】
 きょう出たこの法律案のことでもう一度伺いたい。改めて、これは要は世襲の立候補に一定の制約とか制限をかけるものというふうに読んでよろしいか。

【幹事長】
 結果的にはそういうことですね。ただ、別に世襲であっても、こういう政治団体の世襲というのが必ずついて回るわけではないので、世襲一般に対して制限を加えるものではなく、その中でも特に弊害の大きい、先ほど言いましたように、先代が集めた政治資金、それは寄附するほうもその先代を応援しようと思って寄附されているはずで、それをそのまま横流しして世襲の候補が使ってしまうということは基本的にはおかしなことだと。だから、それをやめるべきだということです。

【朝日新聞】
 立憲民主党の中にも例えば親が議員で地盤を受け継いでという議員もいるかと思うが、そうしたことを今後どうしていきたいというお考えもあるか。

【幹事長】
 まずは、立憲の議員でこういう形で政治団体の代表者が替わるとか、そういうことは私の承知している限りはありません。
 世襲そのものをどうするかというのは、かつての民主党の時代には、同じ選挙区で一定期間以内に続けて3親等以内の候補者が出ることはやめるということはやっておりました。私は、羽田孜先生がお亡くなりになったときに、一定のそれに該当する人はだめだと言って、はねた記憶がございます。幹事長だったか代表だったか忘れましたが。そのときはそういうルールがあったのです。
 今はそういうルール、特に立憲民主党においてはありません。だから、ルールがない中であまりコメントすべきではないと思いますが、やはり当時なぜそういうルールをつくったかというと、小選挙区制度の下でそれをどんどんやっていくと結局世襲だらけになってしまって、党としての広がりが失われてしまうということだったのです。中選挙区であれば、無所属ででも出て、例えば中川(昭一)さんと鈴木(宗男)さんのケースなんかそうですよね、中川さんは世襲で出たけれども(中川一郎氏の)秘書だった鈴木さんが無所属で出て戦うとか、そういうことで自然淘汰ということがあり得ますが、小選挙区だと一人しか出られませんので、そして無所属で戦うというのは非常に不利なので、結果的には世襲を認めてしまうと世襲がより増えてしまう。まさに今の自民党はそういう状況ですね。そのことによって、長い目で見ると、やはり党としてのさまざまな問題が出てくるということです。そういうのはなるべく防ぎたいなという思いはありますが、ルール化されているわけではありません。

【朝日新聞】
 もう一つ。先ほどの質問にも出たが、なぜこのタイミングでこの法案を出すのかというところだが、例えば今回、自民党の中で小渕優子さんという、まさに世襲の中でやられた方が要職にいるだとか、安倍晋三さんの事務所の政治資金団体のところで昭恵さんが代表者になられたということもあったが、そうしたことを受けての対応と考えてよろしいか。

【幹事長】
 それも当然念頭にあります。

【朝日新聞】
 最後に。これは他党に、例えば野党を含めて、あるいは与党への呼びかけは、もう既にしているのか。

【幹事長】
 まだ党として、先ほど言いましたように役員会できょう了承したばかりなので、党としての手続を経た上で他党に呼びかけていきたいと思います。

【朝日新聞】
 与党も含めて呼びかける予定か。

【幹事長】
 呼びかけることは呼びかけたいと思います。法律の成立を期すわけですから。

○ライドシェアをめぐる議論について

【産経新聞】
 話題変わり、ライドシェアについて伺いたい。タクシー需要が高まる一方、運転手の減少に歯止めがかからない現状などから、現在、ライドシェアの解禁論が浮上している。慎重論も多い現状ではあるが、立憲民主党としての考えをお聞きしたい。

【幹事長】
 フジテレビでも日曜日にやっていましたよね。議論はさまざまあるところだと思います。
 党としてはまだきちんとした議論がされていませんので、ここで私があまり簡単にコメントすることは控えたほうがいいかなと思います。メリット、デメリット、それぞれあることですので、しっかり議論していきたいと思います。

○連合定期大会について

【西日本新聞】
 話題変わり、2点あるが、1点目は、5日の連合の定期大会の件について教えていただきたい。岸田総理が出席されると報道されている。自民党として16年ぶりの出席となるが、岡田幹事長としての受け止めをお聞きしたい。

【幹事長】
 総理出席は、それは総理の判断でしょうから、特にコメントはありません。

○水俣病訴訟 原告全面勝訴の地裁判決について(1)

【西日本新聞】
 もう一点は全く別件で、水俣病の件でお聞きしたい。大阪地裁が先日、水俣病の被害者救済法の救済策から漏れた原告128人全員を水俣病と認める判決を出した。法の線引きを超え幅広く認定する判決で、国の救済そのもののあり方を問う内容でもあるが、きょう共産党が環境省に控訴断念を求める動きをされている。立憲民主党としても同じように断念を国に求めていくのか。何か対応されるお考えがあるのか教えていただきたい。

【幹事長】
 党としての見解はまだ出しておりませんが、議連では、西村さんが議連の代表ですが、議論をされたというふうに聞いています。控訴の断念を求める。それから、環境大臣に直接会って話を聞いてもらいたいというようなことを議連の中では議論されたというふうに思っております。
 基本的に党としてもそういう方向だと思いますが、正式には政調でしっかり議論した上で考え方をまとめたいと思います。

○広報業務委託について

【フリーランス】
 まず、政党交付金に関して一点だけお願いしたい。ブルージャパンに関して、昨年5月25日に広報業務委託費と動画制作費を支出している。西村幹事長当時だが。ただ、この日以降、ブルージャパンへの支出が、政党交付金のほうから入るものでは、ないようだ。ブルージャパンとは現在契約などはされていないのか。

【幹事長】
 ちょっと詳細は承知していませんが、私の聞く限りは、私が幹事長に就任して以来、ブルージャパンという単語を聞いたことはありません。

○臨時国会について

【フリーランス】
 秋の臨時国会に関して、補正予算案が必ず出ることになったが、万博の開催費の上振れ分が入ってくるかどうかということになると思う。まだタイミングが早いのは十分承知だが、維新も絡むこの万博開催費の上振れ分、追加分が補正に入った場合は、これは賛否としては反対という方向になるか。現時点でどうか。

【幹事長】
 補正に入るかどうかというのは全くわかりませんので、それに対するコメントは控えたいと思います。
 ただ、上振れがどのくらいになるのかというのは非常に関心を持って見ています。最大限それを抑えるだけの努力が、これは大阪府・市も政府も協会もしっかり取り組まなければならないと思います。
 その上で、馬場さんは一時、それは国が持てばいいみたいなことを言われました。それは全くおかしな話で、むしろ大阪府・市、そして経済界、そこがしっかり持ってもらいたいと。国民の負担は最小限にしてもらいたいと思っています。

【フリーランス】
 最後に、クラス替えというか、大体秋の臨時国会になると、衆議院の任期も折り返しになるが、担当の所属委員会を衆議院の会派の中で変えるというようなことがある。今回の秋の臨時国会は解散含みだが、クラス替えというようなことはされていくのか。

【幹事長】
 衆議院に関しては、たぶんそういうことにはならないと。つまり、解散がいつあるかわからない状況で、異動は最小限にという方向だと思います。ただ、正式にそれを通達しているわけではありませんので、国対あるいは政調がそれぞれ組織にそういった方針を出したところで党の考え方になるということです。

【フリーランス】
 若干異例ですよね、毎年の9月、10月で言うと。

【幹事長】
 それは解散がもう本当に近い中で、今、陣容を入れ替えるという、そういう必要性がどこまであるのかなというふうには思います。

○水俣病訴訟 原告全面勝訴の地裁判決について(2)

【新潟日報】
 先ほどの水俣病関連の判決を受け、関連だが、今回ほぼ全面勝訴と言っていいような内容が出たわけだが、それに対する幹事長としての受け止めを改めて伺いたい。

【幹事長】
 個々の判決について政治家がコメントすることがどうなのかという思いは私はあります。まだ裁判としては続いているわけですよね。という思いはありますが、でも、法律で、あの法律は我々が与党のときにつくった法律だったのではないのかなとは思いますが、一定の範囲を限ってしまっていることについての不合理性が裁判で明らかになったということで、我々は謙虚にそれを受け止めていく必要があると思います。

○国政補選に向けた取組について

【毎日新聞】
 参院の補選のことについて伺いたい。今週5日に告示になるが、現時点で情勢をどのように分析されているか教えていただきたい。

【幹事長】
 そう聞かれても、なかなか素直にはお答えできませんよね。
 私も、徳島にも、それから長崎にも参りました。今週は長崎に、たぶん金・土と入る予定です。来週は徳島というふうに考えておりますが、なかなか大変な選挙だなというふうには思います。いずれも自民党が勝っていた選挙区なのですね。そこでどうやってしっかりとご支持をいただくかと。相当な努力をしなければいけないと思っています。

【毎日新聞】
 今も言及があったが、徳島に多く幹部の皆さんや応援が入られているようにお見受けする。この点、どのような狙いがあるのか。また、今後高知にも応援に入られる予定はあるか。

【幹事長】
 それは広田候補とよくお話を聞いて、最善の選択をしたいと思います。
 ただ、どちらかというと高知のほうは、広田さんも2回参議院選挙で戦っていますので、全県的に後援組織もあるということですので、それよりはやはり知名度が全くない徳島。こちらをより重視するというのが基本だと思います。

【毎日新聞】
 関連して。長崎の補選も含め、自民の候補と、立憲や国民の県連や共産党が支援する候補の対決になる見通しとなっているが、勝てば自民党の議席を減らすために野党の連携が重要であると常々おっしゃることの根拠になるとお考えになるか。

【幹事長】
 野党の候補として一本化できていることは、それは一つの力だと思います。

【毎日新聞】
 それが今後の衆院選、次の国政に関して影響するかどうかに関しては。

【幹事長】
 それは結果次第だと思います。

○維新・鈴木議員の訪露について(2)

【「FACTA」】
 鈴木先生がロシアに行かれたことは、国会議員は憲法上は当然国家公務員で、特別職だから国家公務員法は適用されないのかもしれないが、一人でそういうことをして向こうでいろいろ交渉して、それを持って国会で質問するようなことというのは、国会法を含めても、これは院内でのある種のまずい行為だと思う。やはり戦争状態ということを考えると、もちろん維新がどう対応するかもあるが、やはり国会として一定の何がしか、これが当たり前で行ってきてというような話になってしまったらと思うが。レアケースだが、これは非常に糾弾すべきことで、立憲でも鈴木さんに続いて行く人がいるとは思わないが、国会議員としてやはり問題なのではないか。岡田先生は外務大臣でもあられたが、あってはならないことだと思うが、そこはどういうふうにお考えになるか。

【幹事長】
 一義的にはやはり維新の中の問題だと思います。もちろん我が党でも一時規制があったウクライナに入って処分を受けた議員がいます。それは党の中の処分ということでした。そういう意味でも、維新の中でどうお考えなのかということがまず問われると思います。
 あとは中身次第ということでもあるのかなと考えています。では、ロシア側と何もしなくていいのかというと、一般論としてはそうは言えないので、私などはやはりプーチン大統領と岸田総理が会って虚心坦懐に話すということも必要ではないかというふうには思っている一人であります。例えばエルドアン大統領などは双方に会っていろいろな調整をしたりしているわけです。日本が何もできないでいるという状況で本当にいいのかどうかというのは、それは議論の分かれるところだと思います。鈴木さんの行ったことを正当化しているわけではないですよ。

○党職員採用について

【「FACTA」】
 新人、大学新卒は採用していないと思うが、立憲で4人採用されるということだが、結局これは、1000倍とか、ざっくり言うと何倍くらいの競争率で、今後も募集する可能性があるのかどうか含めて、筆記試験でやったのか面接でやったのか含めて、どんなふうだったのか少し伺いたい。

【幹事長】
 採用に関して言うと、数カ月前に1人採用をしております。これは男性です。今回既に10月1日から入っているのは女性2人で、あと2人男性が、今の勤務先との調整を終えれば順次採用ということになると思います。
 そのほか、新卒についても既に募集をして、近々私自身も面接することにしております。事務方の面接と、私、荒井人材局長の面接と、2段階で進めているところです。
 我が党の職員、かなり人口構成がいびつですので、やはり50歳以上の方が非常に多いのですね。そういう意味で、10年くらいの長い視野で見ると、20代、30代、あるいは40代前半くらいをしっかり採用していかないと持続可能性がありませんので、そういう方針で、今、取り組んでいるところです。

【「FACTA」】
 倍率は。

【幹事長】
 それはちょっと、あまり申し上げる必要もないことではないかと思いますが、今回10月1日から採用される女性2人は、いずれも20代の方だったと私は記憶していますが、すばらしい人材だと私は面接していて思いました。非常に期待しています。

○細田衆院議長について

【フリーランス】
 細田議長に関して伺いたい。体調不良で臨時国会初日に辞任されるという報道が出たが、ご本人は東京で島根1区に引き続き立候補するといったこともインタビューでお答えになっているようだ。一部自民党の幹部の衆議院議員の間では具体的な名前も出て調整に入っているようだが、今回のこの一連の動き、特に細田さんと岡田さんは仲がいいですから、むしろ細田さんサイドでどのように受け止めていらっしゃるか。

【幹事長】
 私、別に仲よくないです。先般も松江に行ってきましたが、亀井亜紀子さんにぜひ勝ってもらいたいと思います。
 後継者の話は聞いておりません。私はコメントする立場にはないと思いますが、あれだけ問題が、(旧)統一教会との関係、ほかにもハラスメントもありました。そういったものについて無言で通して、そして辞めるというのは、私は相当いかがかと思いますね。やはり議長として、しっかりそういったかけられた疑いについて説明責任を果たした上でお辞めになるべきではないかと思っています。

○政治資金の世襲を制限する法案について(3)

【毎日新聞】
 政治資金規正法改正案のことで確認だが、聞き逃していたら申し訳ないが、提出のめどというか、臨時国会、通常国会があるが、現時点でわかっていることがあれば教えていただきたい。

【幹事長】
 先ほどの政治団体についての法案ですか。

【毎日新聞】
 政治資金の。

【幹事長】
 政治資金規正法、政治団体の世襲の話ですね。
 これは次の国会でしっかりと提出したいと考えています。

【毎日新聞】
 次の国会というのは、通常国会のことか。

【幹事長】
 いやいや、次の国会です。

【毎日新聞】
 臨時国会のことか。

【幹事長】
 はい。