衆院予算委員会で「令和5年度一般会計補正予算」の基本的質疑が11月22日に行われ、立憲民主党から渡辺創、梅谷守、山岡達丸の各議員が質疑に立ちました。
渡辺創議員
渡辺創議員は、自民党派閥の政治団体が政治資金規正法違反の疑いで告発され、東京地検特捜部が派閥の担当者から任意で事情聴取している問題を取り上げました。
昨日の質疑で、平成研究会の事務総長を務める新藤義孝経済再生担当大臣、清和政策研究会の元事務総長の松野博一官房長官が「政府の立場として答えは差し控える」と答弁したことを取り上げ、渡辺議員は「国民が今何を求めているのか常に気を配らなければならない」と述べ、「立場を踏み越えてでも『説明をさせてほしい』と求める姿こそが、与党内で一定以上の立場にあるからこそ議院内閣制の国家において与党から閣僚に登用された国会議員に求められていることではないか」「(与党の持ち時間ではなく)わが会派の時間を使って質疑をしようと言っているところ」「遠慮はいりませんのでしっかりとご説明をいただきたい」と説きました。
渡辺議員は今回の質疑で、新たな疑念として(1)対価の支払いをした者の数の訂正が各派閥共に全くないこと(2)最初から20万円を超える収入と容易に分かるものまで不記載だった件が多数に上ること――を指摘。改めて総理に対し、各派閥の収支報告書の総点検を求めました。
梅谷守議員
梅谷議員は、大阪万博の方向性や方針について政府の姿勢をただしました。「バブル期以降過去最高の税収だが、じわりじわりと生活が削り取られていくような苦しい生活者の声が聞こえてくる状況にもかかわらず、それにそぐわない多額の税金が投入されている」と指摘。「政治が、政治家が、大風呂敷を広げすぎているのではないか」と疑問を述べました。
万博にかかる経費の増額の原因について、「空飛ぶ車」や「リング」を取り上げ、「3度目の増額は絶対あってはならない」と政府をけん制するとともに、「国民の7割が中止、延期を求めている万博全体を今一度見直す必要がある」と訴えました。
山岡達丸議員
山岡達丸議員は、日本市場において人手不足が急速に加速している中、円安で国内の賃金が安いことを理由に、若者の多くがスキルアップのためではなく、海外へ収入増を求め出稼ぎ労働をする状況に危機感を示しました。そのうえで、日本の人手不足解消に向け、外国人労働者を誘致するといった議論が行われていることについて、「日本人ですら日本を労働市場として選ばないのにどうして外国人が選んでくれるのか」と疑問を呈しました。山岡議員は人手不足の対策としてまずは円安の状況を是正するべきとしたのに対し、総理は、「日銀に具体的な金融政策を委ねなければならないが、日銀と政府との連携で経済、物価、金融情勢について意識・認識を共有しながら適切な政策を行っていく」と答弁するにとどめました。山岡議員は「日本の働く場所が外国人にとっても日本人にとっても魅力的な場所としなければならない」と訴えました。