枝野幸男つながる本部特別参与は4月11日、東京・新宿区で開かれた早稲田大学政友会の新歓講演会2024に講師として招かれ講演し、その後参加した大学生からの質問に答えました。
枝野議員は、官房長官時代に東日本大震災が起こり、官邸内で原発事故等の情報がないなかで危機管理対応におわれたエピソード等を披露。また枝野議員自身が大学生だった1980年代のバブル時代と現代とを比較しながら、「いろいろな社会システムが昭和の栄光にもう一度向かうのか、それとも昭和の栄光とは違う社会を目指していくのかというせめぎ合いの時代です」と解説。「どっちに向かっているかわからないから、社会に対して不安になるし、政治に対して不信を持つ」と話しました。そのうえで、「規制緩和で改革をできるなんて昭和の話だ」と述べ、40年前は役所の仕事を削減する政策が通ってきたが、今は高齢化社会で、多くの親族が家の近くに住んでいる環境でもなく、身近な支えがないのに高齢者が増えていく状況に「誰がみるのか」と小さな政府を進めていくことを問題視しました。
また、所得の中で消費に回す比率は、所得が低いほど高く、所得が高いほど消費比率は低くなると説明。現状のように実質賃金がマイナス成長のままでは消費は上がらないと指摘し、「皆さんが所得の高い職についても、所得の低い人の所得を上げないと将来就いた仕事の売上は伸びない、皆さんの給料は上がらない」と呼びかけました。
出席した学生から防衛増税についてどう思うかを問われると、「防衛予算を倍増させることは、今の日本の財政を考えると無謀なこと。それでは経済が回らなくなり、社会保障が回らなくなり、国力を低下させて、むしろ安全保障上マイナスになる」と答えました。
最後に枝野議員は、「身近なところでできる範囲で政治に関心を持ち、政治に関わっていただけたら皆さんにとってお得なことになる。政治家は普通の学生の声を聞く機会がない。声をあげてくれたら政治家はウェルカム。できる範囲で声を聞かせてくれたら嬉しい」と出席者に求めました。