衆院農林水産委員会が4月17日、岸田総理出席のもと開会し、金子恵美議員が「食料・農業・農村基本法改正案」について質疑を行いました。

 福島県が地元の金子議員は、岸田総理が二本松商工会議所から15日、旧二本松藩が藩士への戒めとした「戒石銘碑」の拓本を贈呈されたことへの受けとめを質問。戒石銘碑には、「報給は民から与えられたものであり、感謝を忘れてはいけない。この気持ちを忘れて、民を虐げたりすると、きっと天罰があるだろう」と解釈される漢字が刻まれています。岸田総理は「現代の政治家においても、しっかりと肝に銘じるべき重たい言葉である」と答弁しました。

 これを受けて金子議員は、自民党の裏金問題に関する処分で、岸田総理総裁への処分がなかったことに「納得しない」との回答が世論調査で約8割にものぼる状況だと強調。政治への信頼がない中で「農政の憲法」とも言われる改正法案の「審議時間はまだまだ足りない」と指摘し、立憲民主党が改正法案への修正案を準備していることを表明しました。

 また、日米首脳会談の共同声明において農林水産分野でも合意したことについて金子議員は、「他国に一言でふり回されない、日本らしい、わが国らしい主張をしなければならない」と指摘。「農は国の基(もとい)」であり、国内の生産者を守り、国内生産を増大し、食料自給率を上げていくことが「食料安全保障」には必要だと述べました。

 その上で金子議員は、「今での(農政の)検証が足りない」と強調。「人が足りないからスマート農業を進める」という発想ではなく、農業従事者を増やすことが基本であるとして「新たな形での直接支払いの仕組みを作り上げるべきだ」と提案しました。

20240417_131959-.jpg