辻元清美 猿田佐世 つながる塾

 立憲民主党つながる本部は5月8日、オンラインで「第5回つながる塾」を開催しました。同塾はさまざまな分野で活躍する方々と国会議員によるトークイベントで、今回のゲストは「新外交イニシアティブ」の猿田佐世さん。「外交でどのように平和を作る?」をテーマに、辻元清美つながる本部長代理を聞き手にお話しを伺いました。

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猿田佐世さん

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 猿田さんが代表を務める「新外交イニシアティブ」は、日本のさまざまな声を外交で実現すべく、シンクタンクとして政策を提言して、国内で発表・シンポジウムを重ねるとともに、各国政府や国際社会に直接働きかけ・ロビイングをしている団体です。

 猿田さんはまず、日本を取りまく安全保障環境(米国の対中戦略や同盟国重視の姿勢など)や緊張の高まり(北朝鮮のミサイル演習増加、中露軍事演習、ロシアと北朝鮮の軍事協力など)について説明しました。そして、防衛省の研究機関が「台湾有事」を想定したシュミレーションでわが国への影響(被害)を非常に小さく見ていることや、中国に軍事力のみで対抗することの愚かしさを指摘し、インドネシアやマレーシアといった東南アジア各国が米中対立の狭間でどちらの側にもつかないという強い意志を持った外交を展開していることを紹介されました。

 日本のやるべき外交として猿田さんは、価値観対立を超えた対話・自制を求め緊張緩和を進めること、幅広のテーマでの重層的な「制度化された」日中関係の構築(継続的、定例化された関係、事務局の設置、日常的なやりとり、顔が見える関係などを築くことで情報公開が進み緊急対応・危機対応も容易になる)、マルチトラック外交(多層外交=議員外交・民間外交・自治体外交・市民社会・経済界・学会等)の制度化などを提言しました。そして、マルチトラック外交の例としてドイツの政党の取り組みや沖縄県の地域外交を紹介しました。

辻元清美 つながる塾

 聞き手の辻元つながる本部長代理は、自身のピースボートの経験から市民外交の意義や可能性などについて感想を述べました。トークイベントはこのあと、視聴者からの質問や意見に猿田さんが応じる形で進みました。

辻元清美 つながる塾 猿田佐世


【補足資料】
政策提言.pdf
新外交イニシアティブ(ND)_パンフレット.pdf
猿田佐世さん新聞記事集.pdf

次回、「第6回つながる塾」は5月15日(水)19時より、渡部カンコロンゴ清花さん(NPO法人WELgee代表理事)をゲストにオンラインで開催します。