立憲民主党は9月21日、旧統一教会被害対策本部・消費者部会合同会議を国会内で開催し、(1)旧統一教会被害対策本部の新役員体制の決定(2)旧統一教会2世信者からのヒアリング(3)法案に関する議員間協議――を行いました。

 冒頭あいさつをした党代表代行の西村智奈美本部長は、NC(「次の内閣」)発足に伴い部会長がNC大臣になったため、旧統一教会被害対策本部の役員体制を変更することに触れました。役員の変更について西村本部長は、「パワーアップして法案作成ひいては被害者救済に何とかたどり着けるようにお願いしたい」と述べました。また、政府が設置している旧統一教会の合同電話相談窓口について「ヒアリングをしていると行政の限界、法的な限界が見えてきている。私たちとしては提案をまとめるべく、この間精力的に閉会中にも関わらず何度も対策本部会合に出席いただいている。いい形に実を結んで成果を上げないといけない。来たる臨時国会が大きな山になる。更なる協力をお願いします」と出席議員に呼びかけました。

■新役員体制
 旧統一教会被害対策本部役員を以下の通りとすることが提案され、承認されました。

本部長:西村智奈美衆院議員(代表代行)
本部長代理:吉田統彦衆院議員(衆院消費者問題に関する特別委員会筆頭理事)
副本部長:牧山ひろえ参院議員(ネクスト法務大臣)
副本部長:菊田真紀子衆院議員(ネクスト文部科学大臣)
副本部長:杉尾秀哉参院議員(ネクスト内閣府担当大臣)
副本部長:早稲田ゆき衆院議員(ネクスト厚生労働大臣)
副本部長:山井和則衆院議員(衆院国会対策担当)
事務局長:石橋通宏参院議員(参院国会対策担当)
副事務局長:石垣のりこ参院議員
副事務局長:打越さく良参院議員
副事務局長:岸真紀子参院議員
参与:有田芳生氏
※法務、文部科学・文教科学、内閣、厚生労働、の各委員会筆頭理事(NC副大臣)の出席も可。

■旧統一教会2世信者からのヒアリング
 これまでも旧統一教会被害対策本部に出席してきた旧統一教会2世信者であり、現在は脱会している小川さゆり(仮名)さんからヒアリングしました。小川さんは今回も独自に現役信者や元信者を対象に献金被害を中心としたアンケートを実施した資料を元に状況の説明をしました。小川さんは旧統一教会による被害を増やさないために超党派で対応してほしいこととして、(1)高額献金、霊感商法の規定(2)統一教会を宗教法人格の取り消しではなく団体の解散をする(3)行き過ぎた信仰により子どもの人権が侵されているので子どもを守る法律を作り、子どもの利益を最優先に考えて動く組織を作る(4)政治家と宗教の関わりに関する行動基準のルール化――を求めました。
 質疑応答で小川さんは、働いて貯めたお金を母親が献金のため奪った話を披露し、「警察や役所に話をしたが、宗教の問題はわからないと門前払いだった。家族のことは家族でと言われた」と指摘。「責めているのではなく、これからの改善の話を聞きたい」と問題点の改善を求めました。

 なお、ヒアリング終了後には、法案作成について議員間で協議をしました。

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