29歳以下の人口は日本の総人口の約4分の1(26%)であるのに対し、第50回2024年衆院選における29歳以下の立候補者は1113人中わずか15人であり、その割合はたったの1%です。30代の立候補者も107人と全体の10%以下であり、立候補者全体の平均年齢は約54歳となっています。
一方、上場企業従業員の平均年齢は約41歳、国家公務員の平均年齢は約42歳、司法試験合格者の平均年齢は約28歳であり、社会では多くの若手が重要な分野で活躍しています。
国民全体のことを決める国会において若手議員が極端に少ないことにより、同世代の声が反映されにくくなり、予算配分や政策に不健全な偏りが出てしまう可能性があります。
若手議員が少ない原因としては、選挙にはお金や人手が必要なことや、未経験者の参入を支援する仕組みがないことから、世襲議員や政治関係の仕事経験がある人が議席の多くを占めてしまうこと等が挙げられます。実際に、2024年に行われた第50回衆院選立候補者をみても、自治体議員など経験者が31.3%、議員秘書が9.2%、政党役職員が16.8%と、6割近くが政治関係の経験者であることが分かりました。
また、立法府で仕事をするには社会経験が必要であるといった風潮や、被選挙権年齢が25歳または30歳以上という制限から、ファーストキャリアとしての政治家という選択肢がないことも挙げられます。加えて、不祥事が多いこと、SNSなどで中傷されやすいことなど、マイナスイメージが強く、政治家という職業に魅力が感じられなくなっている可能性もあります。
若い世代の意見を政治に反映させ、より良い社会をつくるためには、立候補しやすい環境を整備して若手議員を増やすことが必要です。
立憲民主党は、新人貸付金といった支援制度や、ハラスメント対策を行うなどして立候補のハードルを下げるとともに、2024年6月にはりっけん政治塾を開講し、政治を学ぶ機会を提供するといったことも試みています。さらに、被選挙権年齢を現在の25歳(一部は30歳)から18歳(一部は23歳)に引き下げる「被選挙権年齢引き下げ法案」と、立候補者が選挙の前後に休暇を取れるようにする「立候補休暇法案」を提出しています。これらの法案を成立させ、若い世代がもっと政治にチャレンジできるよう、取り組みを続けます。
◆立憲民主党の取り組み