衆院議院運営委員会は13日午後、政府が同日夕に新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡、栃木の7府県に緊急事態宣言を発出することから西村担当大臣の事前報告を聴取し、質疑を行いました。立憲民主党から森山浩行議員が質問に立ち、緊急事態宣言発出の対象地域の拡大に関連して、情報発信のあり方、5月の宣言との相違点、今後の対象地域の拡大などについてただしました。

 西村担当大臣は、1月14日から2月7日まで緊急事態措置を実施する区域として、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡、栃木の7府県を追加し、飲食店への営業時間短縮、出勤者の7割削減や昼間を含めた不要不急の外出自粛を求める――などと説明し、国民の理解と協力を求めました。

 今般の緊急事態宣言に至る政府の情報発信に関して森山議員は、「なぜ国会で総理自らが説明をしないのか」と追及。COVID-19感染症対策で成果を上げた台湾のオードリータンIT担当大臣が「国民の信頼を得るには情報公開が大事」と強調していると紹介。ところが菅総理は、中途半端な記者会見を開いたり、テレビ出演しても説明が一方通行だったり、国民に自粛を求める中で自らが会食を継続したりするなど、情報発信が混乱していると批判、これでは「国民の協力を得られない」と猛省を求めました。

 森山議員は、感染拡大を防ぐ上で「無症状感染者が感染源となることを防ぐための検査拡大は急務」と提案しました。また、地元・堺市で大阪市の救急車をよく見かけるとの声が増えていると指摘し、「既に医療崩壊が起きている。救急車で搬送先が見つからない。ここまで来ると、個人の協力を求めても解決しない。保健所もパンクしている。一刻の猶予もない」と述べ、看護補助業務に自衛隊の協力を得るなど縦割りを越えて政府全体での取り組みが必要だと説きました。そのほか、感染者差別対策、自殺対策、持続化給付金の第2弾、雇用調整助成金の特例措置延長、医療。検査体制を含めた自治体への支援の拡充などを強く求め質問を終えました。

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