衆院予算委員会は4日、2021年度予算の基本的質疑をおこない、立憲民主党の3番手として菊田真紀子議員が立ちました。菊田議員は、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」などと発言したことについて、「身を引いていただきたい」と森会長の辞任を求めました。

 菊田議員は、森会長が今日の会見で発言を撤回・謝罪したことを取り上げ、「森氏の発言は世界的な常識感覚から大きくずれています。これは女性だけではなく多くの国民が失望している」と撤回・謝罪では足りない旨述べました。

 菅総理は、「あってはならない発言だ」、橋本オリンピック・パラリンピック担当大臣は「今後女性の立場というものもしっかり配慮しながら発言をしていただきたい。そして東京大会が世界の皆さんに理解をされ、歓迎される東京大会になるべく、努力をしていくということを会長にもお伝えしたい」と森会長の辞任には言及しませんでしたが、発言に対して批判的な答弁をしました。

 菊田議員はCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大の収束が見えないなか、東京大会の開催を米国メディアが懸念していることを紹介し、菅総理がバイデン米大統領との電話会談で東京大会開催に言及しなかったことについて理由を尋ねました。菅総理は、「東京大会についてのやり取りはなかったものの東京大会の成功には米国の参加と地域の協力が必要であると思っており、従来どおり米国とも緊密に意思疎通をはかっていきたい」と理由について明言しませんでした。

 菊田議員は東京大会の開催にあたって、「お願いしたいのは、具体的なデータとか目標とか工程表をしっかりと示していただきたいということです。そしてオープンに議論をしてほしい。何よりも一番今アスリートが不安に思っている。情報がなかなか伝わってこないのは本当に厳しい。まずはアスリートに情報をしっかりと伝えて、そして国民との共有そして共感を得た上でこれを進めていく。闇雲に精神論だけで突き進むのはやめてほしい」と求めました。

 公職選挙法違反で有罪判決が出て、昨日参院議員を辞職した河井案里氏の夫で同じく公職選挙法の罪に問われている河井克之衆院議員について「国会での説明責任を全然果たしていない。国会にも来ていないのに、未だに国民の血税である歳費をもらい続けている。これおかしくないですか」と述べ、菅総理から議員辞職をするように進言を求めました。菅総理は、「議員辞職を言える立場ではない」と答弁。菊田議員は、「菅総理には先頭に立って政治不信の払拭に立ってほしい」と求めましたが、菅総理は「政治家の出処進退は自ら判断すべき」と従来の答弁を繰り返すのみでした。答弁を受けて、「政治不信の払しょくに自ら先頭に立つ気概がまったくないのがよくわかりました」と菊田議員は述べ、質疑を終えました。

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