第29回政調審議会が10日、国会内で開催されました。
 泉健太政務調査会長は「われわれはオリンピックをこのままでは開催できないと主張してきたが、その考えは有識者や医師会をはじめ、多くの方々に広がってきた。われわれも、もともとはオリンピックを順風満帆に開催できればよいと思っていた。だた、これまでひどい状況に持ってきてしまったのは菅政権であって、現在もなお、その状況は改まっていない」と述べました。そして、斉木武志議員の求めに対し内閣官房オリパラ担当事務局が公表した結果について「4月、5月のオリパラ関係入国者のうち、規定通り14日間待機していたのは2割に満たない。その期間に入国した2,003人のうち14日間待機は296人、0日待機――つまり待機をしなかった――は56人、3日隔離は30%という燦々たる対応だ」と紹介し、「そのような政府が果たしてどれだけ、来日者数を減らし、行動管理ができるかのだろうか」と疑問を呈しました。

■報告事項

【部会・調査会等からの報告】

政務調査会長より、国会が閉会した場合、重点政策、政策集を含め政策案件については政調会長が一任を受けて取り扱うとの提案があり、了承されました。
 経済政策調査会、社会保障調査会、エネルギー調査会からそれぞれ中間とりまとめについて報告がありました。
 政治改革部会より一任となっていた「インターネット投票の導入の推進に関する法律案」に賛成するとの報告がありました。
 法務部会より、扶養義務履行確保制度について報告がありました。
 孤独・孤立支援プロジェクトチーム(コロナ禍における孤独・孤立対策と、おひとり様の将来不安の解消)の役員体制について報告がありました。

■審査事項

【政策審査】

 岡本充功政調会長代理より「zeroコロナ戦略(改訂版)」について報告があり、了承されました。2月25日に発表した「戦略」に、提出した議員立法の内容、変異株の検査の拡充、ワクチン休暇の導入、接触確認アプリ(COCOA)の修正、オリンピック・パラリンピック開催に係わる事項等を追加し、更新したものです。

立憲民主党zeroコロナ戦略.pdf

 法務部会より「性犯罪刑法改正案について(案)」の報告があり、了承されました。

性犯罪刑法改正について(2021年6月10日).pdf

 生殖補助医療プロジェクトチーム、不妊治療等に関するワーキングチームより「『不妊治療の保険適用』についての提言」の報告があり、了承されました。

【決議案審査】

 外務部会より「 新疆ウイグル等における深刻な人権侵害に対する非難決議案」、「世界保健機関(WHO)の台湾への対応に関する決議案」(参議院)に賛成するとの報告があり、了承されました。

【議員立法法案審査】

次の4件の議員立法への賛成が了承されました。
 野党議員立法「新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案」(内閣部会、厚生労働部会)
 野党議員立法「新たな『コロナ対応医療従事者等慰労金法案』」及び「特定医療従事者特別就労支援金法案」(厚生労働部会)
 野党議員立法「新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種の計画的かつ円滑な実施の推進に関する法律案」(厚生労働部会)
 野党議員立法「自動車産業における脱炭素化の推進に関する法律案」(経済産業部会)