山崎誠衆院議員(神奈川5区)は8月1日、映画『子どもたちをよろしく』の上映会&トークセッションを開催しました。

 いじめや虐待、貧困など子どもたちを取り巻くさまざまな問題を描いた映画の自主上映会を通じて、こうした問題について党を挙げて考える機会にしようとのつながる本部の呼びかけを受けて、地元・戸塚区の有志の方々と共に企画したものです。上映会は戸塚区総合庁舎の多目的スペースで感染対策を講じた上で、一部はオンラインでも視聴できる形で開催され、合わせて80人を超える方々が参加しました。

 上映会終了後には、同作品の企画統括プロデューサーであり元文科省審議官の寺脇研さん、企画を担当した元文科省事務次官の前川喜平さん、地元横浜で子どもを支える活動を重ねてきた沖縄大学名誉教授の加藤彰彦さんも加わって、トークセッションがおこなわれました。

 寺脇さんは「子どもたちの本当の姿を伝えるために、この映画を作成した。報道されなくとも現実にある、いじめや自殺といった子どもたちの現実を、映画を通して知ってもらいたい。自分には何ができるか、自分事として受けとめてほしい」と映画にかけた思いを語りました。さらに、「子どもの貧困問題があるが、誰もがお金の心配なく進学できるような大前提のしくみをつくることこそ政治の役割である」と指摘しました。

 前川さんは「映画の登場人物は大人も子どももストレスを抱えているが、社会全体のゆがみが家庭に押し寄せ、家庭で一番弱い存在である子どもに打撃を与えている。コロナ禍で高校生以下の自殺が増えているが、孤立する家庭に手をさしのべることが必要であり、政治の貧困、行政の貧困が見えてくる」と述べました。

 加藤さんからは、これまで子どもと関わってきた経験から「周囲との人間関係のある貧乏の時代から、周囲との人間関係が切れて孤立無援の貧困の時代に変わった。社会全体で子どもたちを育てていくことが必要で、子どもたちを支援する環境づくりが大切である」との話がありました。

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左から前川喜平さん、山崎誠衆議院議員、寺脇研さん

 参加者からは「現実を知ることが重要だと感じ、身に染みる映画だった」「どうすれば解決できるのかが大事で、みんなで考えていく、話し合うことが大切」「子どもだけはなく、親はどのような環境で育ったのかまで考える必要を感じた」「衝撃的な内容だったが、だからこそ考えることができ、大学が休校のなか貴重な機会だった」といった感想が寄せられました。また、道徳の教科化問題、横浜市の夜間中学のことなど、活発な意見交換もおこなわれました。

 山崎議員は、チルドレン・ファーストの考えのもと、「子どものために何をするのかこそ大事」という視点に立って立憲民主党が国会に提出した、子どものための法律である「子ども総合基本法」について説明しました。また、「皆さんと一緒に考える機会にしたくて上映会を開催しましたが、この映画は社会の問題であり、まさに政治の問題であり、国としての本気度が問われています。人権意識を高めることが大切であり、喫緊の課題として政治家として真摯に取り組んでまいります」と述べました。

 立憲民主党神奈川県第5区総支部では、この企画をきっかけに、子どもを取り巻く環境に注目し、子どもたちを支える活動に取り組む皆さまとのつながりを広げて、現場での課題や制度・政策の問題などを継続的に議論する場づくりを模索していきます。