福山哲郎幹事長記者会見

2021年10月16日(土)15時20分~15時40分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/WLLrsnxwjgk


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○衆院総選挙(1) 比例公認候補を決定

【幹事長】
 もう火曜日からの衆議院総選挙を目の前にいたしまして、きょうは先般発表させていただきました小選挙区の候補者に引き続きまして比例の公認名簿(登載者)を発表させていただきたいと思います。
 従来から党として決定をしているとおり、(小選挙区の)各候補者は小選挙区選挙と比例選挙に重複して立候補し比例選挙候補者名簿に同一順位で登載することが基本方針でございますので、これは変わらず、小選挙区の候補者については比例選挙名簿に同一順位で登載をしていきます。今回決定した比例の候補者は、この小選挙区の重複立候補者が同一順位で登載される名簿の下に比例選挙単独で立候補する候補者であります。
 今回決定した比例候補者は26名でございます。この26名を追加公認して、立憲民主党の候補者の擁立数は、小選挙区・比例選挙重複立候補者214名、比例単独候補者26名で、全体で240名となります。これで衆議院の過半数を超える候補者の擁立となりました。
 ブロック別の比例単独候補者は、北海道3名、東北3名、北関東3名、南関東2名、東京3名、北信越1名、東海2名、近畿2名、中国2名、四国2名、九州3名でございます。
 きょうの段階での公認発表はこれで終わらせていただきたいと思いますが、今後の追加については、選挙ということですから何があるかわかりませんが、原則としてはきょうで公認の発表は全て発表させていただいたと位置づけております。

○衆院総選挙(2) 小選挙区選挙について

【幹事長】
 小選挙区制度について若干申し上げます。
 現職が105名、そして新人・元職が109名でございます。女性比率は、残念ながら37名で17.3%でございました。我々としては女性比率を高めたいと思っておりましたが、20には届かず大変残念に思っております。
 国民民主党との競合区は二つ。社民党との競合区は一つ。共産党との競合区は48。れいわ新選組さんはまだ発表前というふうに思っておりますので、まだ幾つ競合するかについては少し留保させていただきたいと思います。
 野党で一本化された選挙区については、国民で一本化、社民で一本化、共産で一本化、れいわで一本化をしたところも含めて、208選挙区。無所属の候補者のうち野党候補者が競合していない4(選挙区)を加えると、212(選挙区)で野党は一本化ができたと考えております。
 それぞれの政党がお互いの事情に鑑みながら最大限の形で、こういった形で一本化をし、小選挙区で1対1の構図をつくることができたのは、この衆議院選挙をよりわかりやすい戦いにしたいという思いと、自公を倒していくために野党が調整し協力するという、もともとの我々の目指した形にようやくなったということだと思います。有権者の皆様には、何も変わらない自民党の岸田内閣なのか、支え合い、「まっとうな政治」を、多様性を大切にする政治をつくる立憲民主党ほか野党の候補者なのかを選択していただきたいと考えております。

○「枝野幸男が送る100のメッセージ」を公開

【幹事長】
 先般、紙でお配りさせていただきましたが、「この国に生きるすべてのあなたへ――枝野幸男が送る100のメッセージ」を公開しましたので、改めてご報告をさせていただきたいと思います。
 立憲民主党は14日、党の特設サイト内において「この国に生きるすべてのあなたへ――枝野幸男が送る100のメッセージ」と題したコンテンツを公開いたしました。枝野代表が、この国に暮らす一人ひとりの国民に向き合い、立憲民主党の政策を語る動画として作成いたしました。
 枝野幸男代表が、さまざまな「あなた」へのメッセージを出させていただいています。タイトルでは100でございますが、実際に100以上のいろいろな状況の国民に対して、六つのカテゴリーに分けて100以上のメッセージを収録させていただいています。カテゴリーは「新型コロナ」「働き方」「暮らし」「教育」「人権」「政治」でございます。
 トップの画面には代表からこのコンテンツの趣旨がわかるように冒頭動画を配しております。それぞれのタイトルをクリックすると「あなた」に宛てたメッセージを見ることができて、そして、党の考え方、さらには枝野代表の個人としての本当に皆さんへの力強いメッセージが流れてくる、そういう動画になっております。  おかげさまでかなりいろいろな方にもう既にごらんいただいておりますが、メディアの皆様にも改めてご報告をさせていただきたいと思います。


■質疑

○衆院総選挙(1) 比例公認候補について

【フリーランス・安積記者】
 この名簿を見ると、やや東日本のほうが多いような感じがする。この間の参議院選などで東日本のほうで立憲民主党など野党が健闘したというような結果があるが、そういった意味でやはり東日本のほうに厚いようにつくられたのかということと、同じブロックの中の順位だが、この掲載順になるのか。

【幹事長】
 順位は公示日に発表になりますので、このとおりの順番で比例順位が決まるわけではないので、そこはお含みをいただければと思います。
 関東から東に人数が多いというのは、候補者もそれなりの数になっていますし、我々としては総合的な判断でこういう形にさせていただきました。

【フリーランス・宮崎記者】
 小選挙区のほうで比例重複をみずから辞退する人はいるのかということと、今回いただいた比例名簿は、以前いた政党のことがあまり経歴書に書いていない人が多く、それはいいのだが、北海道の原谷那美さんは参院選で国民民主党だった。地元のほうだと離党みたいな報道がひょっとするとあるかもしれないが。それと、東京の高松智之さん。こういった方たちは国民民主党を含めて円満な離党という形で今回立憲民主党公認という認識でよろしいか。

【幹事長】
 はい、円満な離党と認識しております。そして我々の仲間に加わっていただいて比例名簿に登載したということでございます。
 重複立候補は、今、辞退の予定の方は1名いらっしゃいまして、岡田克也前衆議院議員が比例名簿1位登載を辞退と承っています。

【フリーランス・宮崎記者】
 岡田克也前衆議院議員の辞退の理由は何か。

【幹事長】
 ご本人のご判断だと思います。

【朝日新聞・南記者】
 立憲としてはジェンダーバランスの改善ということで女性比率を高めることを目標に掲げてきたわけだが、小選挙区はなかなか現職の支部長がいたりということで難しいという事情を語られてきたと思うが、比例名簿でもあまり女性が多めというわけではない。この理由について幹事長の認識をお聞きしたいのが一つ。
 もう一つは、先ほど発表になった中で、野党の一本化の件で、無所属の方の4人とあったが、立憲として認識をしている野党としての無所属の候補、個別に今わかれば教えていただきたい。

【幹事長】
 1点目のご質問ですが、先ほど私が申し上げていなかったことで言えば、全体の240名の中で言えば女性の数が44名、18.3%ということで若干比率が上がります。それでも比例名簿(単独)登載者、男性19名、女性7名ということでございますので、ここも努力をいたしましたが、こういった状況になりました。
 比例名簿登載といっても、現実には選挙に立候補することになりますので、ご家族のご理解とか、やはりなかなかそこで女性で踏み切ることができなかった方も結構いらっしゃいますものですから、我々としては7名、何とか女性をということでこういう形でやらせていただきましたが、来年の参議院選挙に向けては、現職が相対的に衆議院に比べれば少ないですし、何とか女性の比率をもっと上げていきたいと考えております。
 四つ我々の中で頭にあるのは、茨木1区、埼玉8区、新潟5区、徳島1区です。

○衆院総選挙(2) 政権の枠組みについて

【幹事長】
 最近、この1日、2日、自民党から共産党との野合批判が出ていることについて一言申し上げます。
 我が党と共産党が連立政権を組むというならともかく、共産党とは連立政権を組まないと何度も明確に申し上げています。それをさも連立を組むかのような言い方で言われるのは、非常に遺憾に思っています。立憲主義を取り戻して真の民主主義を取り戻すために、「市民連合」と合意した政策を実現する範囲での協力、限定的な閣外からの協力をいただくということで、何度もご説明をしています。
 かつての自社さ政権では、いわば自民党と社会党が基本政策が異なる中で連立政権を組まれました。当時も大きな批判があり、当時社会党さんは自衛隊も認めておられなかったと思います。
 今回は連立を組むわけではありません。また、こういった形での協力で、閣外からの協力ですので、当然、自衛隊、天皇制、そして日米安保条約については全く相入れない。そこには共産党の考え方の入り込む余地はないと思っております。だからこそ我々は日米安保体制を基軸とした現実的な外交安全保障をとるということを政策でも明示しています。
 政権を組むわけではないので、自民党から今出ているような批判をされる筋合いはありません。一人しか当選しない小選挙区において1対1の構図をつくるというのは野党が自公政権を倒すためには必要なやり方だと考えておりますので、共産党とはぎりぎりのところでの枠組みの合意をしたということですので、そこは自民党の今言われている批判は全く当たらないと申し上げます。

○衆院総選挙(3) 愛知11区について

【産経新聞・田中記者】
 選挙絡みで、比例とは別件だが、愛知11区、民社党以来ずっと民主党系が勝ち続けてきた選挙区だが、そこでトヨタ自動車の労働組合が組織内候補を出さないと。初めてのことだが、勝てる選挙区なのに出さないという判断。これが、ほかの選挙区であるとか、ほかの自動車総連の労働組合であるとかに影響が波及する可能性はあるとお考えになるかということと、時間的になかなか難しいと思うが愛知11区に立憲として何らか対応する可能性はあるのか伺いたい。

【幹事長】
 1点目は、古本前衆議院議員においては、非常に優秀で、税制に関して精通した知識を持っており、また、政権内での仕事もされてきたということで、我々としては、無所属で今活動されておりますが、ともに会派としてやってまいりました。彼が立候補を断念されたことについては本当に寂しく、断腸の思いです。本人ともお話ししましたが、何とも私も言葉がない状況です。事情は、それぞれの事情があると思いますので、私には詳細はわかりませんが、彼のような方は日本の政治に必要だと私は思っていますので、返す返すも非常に寂しい思いでいっぱいです。
 2点目のご質問については、影響は最小限にとどめるということで、各選挙区確認をさせていただいていますが、擁立につきましては、今、愛知県連と協議をしている最中ですので、協議中とだけ申し上げたいと思います。

【産経新聞・田中記者】
 要するにトヨタ労組が立憲民主党の支援に積極的に動かないという話になると思うが、愛知県内を中心にしたほかの選挙区への影響はないとお考えか。

【幹事長】
 トヨタ労組がこういう判断をされたとしても、各地域地域での自動車総連の皆さんはそれぞれの判断で応援をしていただいているところがたくさんあります。ですから、そこは我々としては変わらず応援をいただいているものだと思いますし、自動車総連は産別としていろいろな形でのいろいろな単組が集まっていますので、トヨタの判断をどうごらんになるかはわかりませんが、なるべく影響が少ないように、我々としてはご支援をいただきたいと思っております。