安住淳国会対策委員長は24日神奈川県入りし、県内(1区、5区、6区、9区)を回り激戦を繰り広げている各候補を応援。JR東戸塚駅前での街頭演説会では、「こういう一芸に秀でた政治家は必要」と、山崎誠(やまざき・まこと)候補への支持を訴えました。

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■山崎誠

 山﨑候補は、自公政権のもとでの今の政治は、国会での議論が尽くされず、憲法に基づく野党の国会開会要求も無視され、身内優遇で誰のためにやっているのか分からない、民主主義が壊され、立憲主義が守られず、国民主権が蔑ろにされていると批判。「政治を変えるためには皆さんの1票しかない。新しい政治を始めよう」と呼びかけました。

 「未来の世代に私たちは何をすべきかを考えて政治をやるべきだ」と主張し、自身の専門分野である環境・エネルギー政策に言及。「原発をどうするか。代わりのエネルギーを何で供給するか。核のごみが増え続けるなか処分方法も場所も決まっていない。次の世代の子どもたちが核のごみを処理しなければいけない。多くの皆さんが放射線の犠牲になるかもしれない。そうしたものを使い続けていいのか。日本には太陽光や風力、水力、地力、バイオマスなどたくさんの新しい天然エネルギー資源がある。夢のある世界が広がっている。なぜこうしたエネルギーへの転換ができないのか。変われない、変わらない自民党がいま政権にいて、エネルギー政策を牛耳っているから。皆さん、変えましょう。日本を元気にして、未来の子どもたちのために日本を素晴らしい国にするために、いま舵を切らなければいけない。政治のやり方、あり方から政策の中身等、変えることの意義は大きい選挙。皆さんと共に政治を変えて、日本を元気にしたい」と力を込めました。

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■安住淳国対委員長

 安住国対委員長は、2012年から前回17年の衆院総選挙を振り返り、自民党としっかり戦うためには野党が大きな1つのかたまりになる必要があるとして、今回ようやくそうした構図を作ることができたと意義を強調。麻生前財務大臣が街頭演説で「立憲共産党」などと発言していることには、「ご心配には及ばない。政策協定は結んでいるが、天皇制や外交・安全保障では考え方が違うので政権を共にするのではなく、行き過ぎた安保法制やエネルギー政策など、合致する政策について一緒に頑張っていく」と述べました。

 安住国対委員長は、アメリカ大統領選挙では2020年、石油・ガス産業を保護し、パリ協定から離脱するなど「アメリカ・ファースト」を掲げてきた共和党のトランプ政権から民主党のバイデン政権へと政権交代したことに関連し、「このまま経済をどんどん発展させ、がんがん石油を燃やしていったら30年後大人になる子どもたちにこの地球を残せるのだろうか。私は残せないと思う」と表明。自身の地元・宮城県石巻市の三陸の港ではここ10年、気候変動の影響を受けて本来夏に獲れる魚がまったく獲れず、北海道から岩手に至るまで秋の風物詩である鮭が遡上してこないことを一例に挙げ、「ほどほど左様に驀進(ばくしん)する経済成長は地球を壊していく。私はそういうことの先頭に立っていたのがトランプさんだと思う」と述べました。

 その上で、こうして道から外れそうになると政権交代によって真ん中に戻す力が働くのがアメリカだとして、日本も民主主義の国家としてかくあるべきとの考えを明示。日本では、減反政策が取られても、漁業規制がされても農家や漁民は自民党に投票、ロッキード事件があってもリクルート事件があっても、森友・加計問題や「桜を見る会」の問題があっても自民党に投票してきたとして、自民党議員が悪いことをしても開き直っているいまの状況について、われわれ国民が手を貸しているのかもしれないと問いかけました。

 コロナ禍では貧しい人や中間層、特に、非正規雇用で働く人や、女性、シングルマザーなど弱い立場の者にしわ寄せがいったことに、こうした人たちに自民党は温かいまなざしで手を差し伸べてきたかと提起。「いまコロナが落ち着いたから何事もなかったかのように思ったら絶対ダメ。感染者数約170万人、死者1万8千人。1日あたり入院できない人は東京で7千人から8千人。国民皆保険なんて嘘。医療を崩壊させた。いま新規感染者数が抑えられているから『ポストコロナ』などと言っているが、この失政をそのまま見過ごして投票したらとんでもないことになる。政権を持っている方は、やってきた業績を問われなければならない。逆に野党は、皆さんにしっかり未来を語らなければいけない」と訴えました。

 また、「選択的夫婦別姓、そろそろやってもいいんじゃないですか。OECD諸国のなかでやっていないのは日本だけ。世界標準になりませんかね。それが多様性の第一歩ではないか」と指摘。賛成派である岸田総理が、自分の考えを殺して「議論があるから」と「賛成」と明言できないことに、「一事が万事。岸田さんはそういう人なのねということになる。自民党だけこんなことをやって時代が前に行くのを止めている。そういうことに対して皆さんに無関心でいてほしくない。若者たちは息苦しくて、この国で幸せになれないかもしれない。だからできるだけチャンスを与えて自由に、羽ばたいてもらいたい。特に女性はこれまでそういう機会に恵まれてこなかった。だから自由になってもらいたい。それを家に縛って名前に縛って、家庭がなければダメだと。そんなことは明治時代から続いている発想だけど、思いっきり変えなきゃダメ。われわれは未来から提案している」と述べました。

 「エネルギーの問題でも、本気で再生エネルギーへの転換を進め、世界の先進国になることで産業革命を起こそうと。それで脱原発や化石燃料から脱出したい」と話し、山崎候補を「そのために国会議員になったような人」だと紹介。「こういう一芸に秀でた政治家は必要。選挙区で勝って、1つの政策を実現したら次のステップにいく。こうして政治家を育ててほしい」とよりいっそうの支援を求めました。

 安住国対委員長は、アメリカ合衆国のように、その時々の状況で政権交代をさせ、国民がうまくコントロールする国にすることにより、行政のゆがみを正すことができるとも主張。「自民党がおごっているから役人もおごる。国民を見ないで自民党を見ているから、『国民を見ないとダメだ』と言った赤木さんが命を失ったのではないか。そんな犠牲者を出して、それでも自民党なんですか。皆さん1票で正義を断行しないと」と呼びかけました。小さい時に沖縄(返還前)の問題のニュースを見て「沖縄のことなんて分からない」と言ったら、父親から「お前は小指の痛みが全身の痛みだと分からないのか」と厳しく叱られたと話し、「全身の痛みだと感じない鈍感な国をみんなで変えましょうよ。そうしなければ税金を正しく使えない。私たちもダメなところはあるが、自民党以外の受け皿を作りたいとの一念で政治をやっている」と力を込めました。

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