枝野幸男代表は25日、愛媛3区から立候補している白石洋一(しらいし・よういち)候補の応援で西条ハローズ西条店前で街頭演説をおこないました。枝野代表は、「支え合い」「分かち合い」が経済を成長させると訴え、白石候補は、具体的な経済支援策として、定額給付金と持続化給付金の再給付、消費税率引き下げを追求すると表明しました。
■白石洋一候補
「あなたの一番身近な国会議員になる!」をモットーにして日々活動してきた白石候補は、コロナ禍で困っている人や事業者が、国や県が実施している経済支援制度に申請するのを助け、使いづらい部分を国にかけあい、制度の改善に努めてきたと報告しました。その経験から普通の人たちを救うための経済支援制度として、「10万円」「100万円」「5%」の3つの施策を提案しました。
「10万円」とは、昨年実施された定額給付金を再度支給するというもの。昨年給付された後、緊急事態宣言が何度も発令され、人流抑制に協力した結果、大変な損害を被った事業者や生活に困っている方々がいると指摘。米国では、すでに3度の一律給付で合計35万円になっていると説明し、「早急に10万円を給付すべき」と訴えました。
「100万円」とは、第2弾の持続化給付金を実施するというもの。昨年給付された後、月次支援金へと制度が変わり、申請条件が非常に厳しくなり、申請しづらくなり、たとえ申請できても、支援金がごくわずかになっていると説明しました。これでは足りないとして、100万円の持続化給付金を再給付すべきと提案しました。
「5%」とは、現行10%の消費税率を5%に引き下げるというもの。白石議員は、消費税率を5%から10%へと引き上げる時の約束に遡りました。「リーマンショック級の経済状況であれば、上げないでおくという約束だった」と指摘し、コロナ禍で「今まさにリーマンショック級の経済状況だ」と分析し、消費税率の引き下げの必要性を訴えました。
■枝野幸男代表
9年に及ぶアベノミクスを取り上げた枝野代表は、株価こそ上げたものの、経済が成長していないと指摘し、「どこに行っても暮らしが良くなっていない」と訴えました。「国全体が豊かになっていないのに、ごく一部だけが良くなっているということは、その分、皆さんが犠牲を払っている」と述べました。今回の総選挙は、「この政治をこれからも続けていくのか、否かが問われている」と訴えました。
日本の経済が低迷している原因に関しては、「日本経済の6割近くを占める国内消費、すなわち国内で物やサービスが売れないから経済が良くならない」と述べました。物やサービスが売れない要因については、買う側にお金がないからだと分析。物価上昇ほどに給料が上がっていないため、先進国では唯一日本だけが実質賃金がマイナス。さらに年収100万円、150万円というような非正規で働く人を増やしてしまったから、どんなに良い品が提供されても買えないと述べました。
このような「競争だ」「自己責任だ」「規制緩和して何でもやらせればいい」という自民党が押し進めてきた経済政策に対して、枝野代表は「『支え合い』『分かち合う』ことが経済を成長させるというビジョンがある」と表明しました。「子どもを生み育てたいと希望する人が、安心して希望をかなえることができる社会にして、子どもの数が増えれば、否応なく消費が伸びて経済が良くなる」「一握りの人たちがアベノミクスの恩恵で潤った。その潤った分を応分に税金で納めてもらい、その税金を使って分かち合う社会にしよう」と新しい経済政策の道筋を示しました。