辻元清美副代表は26日、滋賀県東近江市を訪れ、滋賀4区のとくなが久志(とくなが・ひさし)候補と共に街頭演説活動をおこないました。

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■とくなが久志候補

 岸田内閣が成立して約10日での解散となった今回の衆院選。所信表明演説はおこなったものの、岸田総理が自民党総裁選挙で掲げていた「令和版所得倍増計画」や「金融所得課税」といった政策はすっかり消え去ってしまいました。とくなが候補は岸田内閣について「中身は安倍政権、菅政権の焼き直しに過ぎない」と指摘します。

 今政治に求められていることについて、徳永候補は新型コロナウイルス感染症によって傷つけられた暮らしを、もう一度しっかりと支えなおすということであると述べ、「自民党のアベノミクスのように、お金持ちが大金持ちになり、強い人がより強くなる経済政策ではなくて、普通の人から豊かになる」ことが重要であるとの認識を示しました。

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 とくなが候補は、弱い立場に置かれている人たちほど新型コロナウイルス感染症によって大きな打撃を受けており、特に子どもたちにもその影響が表れていると指摘。とくなが候補自身も子ども食堂の立ち上げに尽力した経験があり、地域の方々がボランティアで運営していることに感謝を示しつつも、日本各地に子ども食堂ができていることは本当にいいことなのか、みんなで拍手して喜ぶべきことなのかと自問したと言います。

 子ども食堂が存在する理由、すなわち子どもの貧困にも目を向けざるを得ないと述べ、「どのような家庭環境にあったとしても、子どもたちはそれぞれの夢と希望に向かってすくすくと育ってほしい、それがみんなの願いであります。そういったものを政治が後支えしていかなくてはならない」と自身の政治姿勢を訴えました。

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■辻元清美副代表

 公示日以降、安倍元総理、麻生前財務大臣、吉村大阪府知事らが、辻元副代表の対立候補の応援演説のため相次いで大阪10区入りしているにも関わらず、辻元副代表は「どうしてもとくなが久志さんを小選挙区で勝たせて欲しい」と、地元・大阪府高槻市から駆け付けました。

 辻元副代表は、岸田総理が内閣総理大臣就任から10日で衆議院を解散したのは「なんだか(自民党の)表紙が変わったな」という印象だけで選挙を逃げ切るためであり、「皆さんの命を守るためではなく、自民党議員の政治生命を守るため」であると指摘。まだ何をしたいのかわからない岸田政権の真価はそもそも問うことすらできないとして、今回の衆院選は9年間におよぶ安倍政権、菅政権にけじめをつける選挙であると位置づけました。

 安倍政権の経済政策が成功したかのように語られていることについて、確かに1億5千万円以上の所得がある人の数は1.6倍に増えているものの、日本の平均賃金や時給は先進国の中で最低となっていると述べ、「富める者はさらに大金持ちになって、庶民はしんどいまま置いてけぼり」になっていると指摘しました。

 株で大きな利益を上げた人ほど得をする税制も不公平であると指摘。辻元副代表は「私は株でもうけたらあかん言うてんちゃうんです。儲けてください。しかしいま格差が広がって、若者の賃金は伸びない、非正規の仕事しかない。食べていかれへん子どもが出てる。コロナで飲食店大変。だから儲けはっていいけれども、『儲けたんやったら、儲けた分もうちょっと税金払ろて』言うても、皆さんバチあたらへんと思いませんか」と集まった有権者らに呼び掛けました。

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 また、森友学園問題に対する政府の対応も不公正であると述べ、自民党が安倍政権、菅政権の長期政権の溜まりきった膿を自ら取り除くことができないのなら、「皆さんの1票で、私たちにたまりにたまった長期政権の膿の大掃除をさせてほしいんです」と訴えました。

 辻元副代表は「子どもや孫のために、おかしなことはおかしいとはっきり言える社会、公平公正な社会を作るため」に、とくなが久志候補をぜひ小選挙区で勝たせて欲しいと呼びかけ、演説を終えました。