福山哲郎幹事長は衆院総選挙最終日となる30日、千葉10区の谷田川はじめ候補の応援演説からスタート。JR成田駅で開かれた街頭演説会に参加し、「まっとうな政治に変えよう」と集まった聴衆らに呼びかけました。街頭演説会には、連合千葉の永富博之会長、熊谷俊人千葉県知事も応援に駆け付けました。
■谷田川はじめ候補
谷田川候補は冒頭、29日に熊谷知事が相手候補の応援演説会に参加したことに言及、自身の了承済みだったと明かし、岸田総理の前で成田空港の問題を話し、認識してもらいたかったという熊谷知事の趣旨を説明しました。
「成田空港の発展なくしてこの地域の発展はない」と述べる谷田川候補は、約4万人が働く成田空港が機能強化し3番目の滑走路ができると、さらに3万人の雇用を生むとして、「地域にとってこのチャンスを逃してはいけない。この機能強化がうまくいくように熊谷知事と連携していきたい」と表明。「コロナ禍で国際線がほとんど飛ばず、空港関連産業は大ピンチだ。政治の最大の役割は、困っている人に救いの手を差し伸べること。さまざまな政策を提言し、実現に向けて精一杯努力していきたい」と強調しました。
谷田川候補は、「このへんで選手交代してもよいのではないか」と問いかけ、「国会議員としての1期目、3年3カ月間、(東日本大震災の)震災対応で地元のためにやってきたという自負がある。このコロナ禍においても地元の声を丁寧に聞いて政府に政策提言し、皆さんの要望を実現したきた。『地元から日本をよくする』ことを政治信条として活動してきた。この思いを忘れることなく地元のために頑張っていきたい」と訴えました。
■福山哲郎幹事長
松下政経塾では谷田川議員の後輩にあたるという福山幹事長は、「優しすぎるくらい優しい。いい人」と谷田川候補を紹介。2012年の落選後、「日本のために働かなければいけない」「成田の問題を解決しなければいけない」とコツコツ活動を続けていたなか、19年に繰り上げ当選を果たしたことに、「選挙の神様は見てくれていると嬉しく思った」と振り返りました。その後の2年間は、堰を切ったように働いているとして、コロナ禍での成田空港の水際対策をはじめ、地域の課題を国政につないで成果を挙げていると評価しました。
その上で、総裁選では「分配なくして成長なし」「金融所得課税の見直し」などと経済政策の転換を訴えていたにもかかわらず、所信表明演説では一転、その後の自民党の衆院選挙公約でも方針を撤回している岸田総理を、安倍元総理、菅前総理、麻生前副総理、高市政調会長の意向をくんだ「5人羽織」だと批判。「岸田総理では変わらない。忖度や改ざん、国会での虚偽答弁がはびこる鬱陶しい政治が9年間続いてきた。今日の空のようにすっきりとした政治、まっとうな政治に変えよう」と述べ、谷田川候補へのあと一押しの支援を求めました。
連合千葉の永富会長は、千葉10区には前職候補2人がいることに、「これまでどこを向いて仕事をしてきたのか。私たちの声に向き合ってきた谷田川さんしかいない。4年間を振り返っての評価と、これからの期待を投票で意思表示することが大事」だと指摘。圧倒的多数の力をもった与党のおごりを許さないためにも緊張感のある政治が必要だと説き、谷田川さんに地域の代弁者として発言力、行動力を発揮してもらいたいと期待を寄せました。
熊谷県知事は、「地道に歩いて細かい課題を取り上げ、県議の経験を活かして県政の部分までしっかりカバーし、国会で訴えるだけでなく県庁の方にまで働きかけてくれる、知事にも働きかけてくれる。国会議員として地域にとって極めて重要な存在だ」と谷田川さんをアピール。「現場主義、対話主義、心の強さを理解していただき、小選挙区で勝って国政に送っていただきたい」と支援を呼びかけました。