立憲民主党は7月15日、新型コロナウイルス感染症がオミクロン株BA.5 系統等の新たな変異株への置き換わり等の影響によって感染再拡大の様相を呈し、既に「第7波」に入っている状況となっていることを受け、医療従事者や介護従事者の4回目ワクチン接種対象化の前倒し・迅速化等を厚生労働省に申し入れました。
申し入れには、新型コロナウイルス対策本部長の長妻昭本部長をはじめ、山井和則、柚木道義、中谷一馬、各衆院議員が参加しました。申し入れに対しては、厚生労働省の佐原康之 健康局長及び、亀井崇 新型コロナウイルス対策本部医療班室長が応じました。
申し入れ後、長妻本部長、山井、柚木、中谷各衆議院議員が記者団の取材に応じました。
長妻本部長は、「東京都では、2週間後に感染者数が5万人を超える可能性を示唆するデータがある。検査も医療も受けられず感染した方が亡くなるという最悪の事態を避けるために、医療・介護従事者がワクチン4回目接種を迅速に受けられるように、具体的にはワクチン分科会の早期開催など、政府に対応を求めていきたい」と述べました。
山井衆院議員は、「在宅の介護従事者も今回の接種対象に加えるように求めたところ、厚労省としても検討中とのことだった。また、来週の7月22日(金)から、医療・介護従事者に対してワクチン4回目接種を開始できる体制を準備するよう、自治体に対して明確な通知を求めたい」と述べました。
2022年7月15日
厚生労働大臣 後藤 茂之 様
立憲民主党 新型コロナウイルス対策本部長 長妻 昭
新型コロナウイルス感染症は、オミクロン株BA.2 系統からBA.5 系統等の新たな変異株への置き換わり等の影響により、感染再拡大の様相を呈し、7月12日には各地で過去最多となる感染確認が相次いでいます。東京都でも感染者が1万人を超え、既に「第7波」に入っている状況となっています。
BA.5系統は免疫逃避も指摘され、感染力も強いと言われています。このまま感染爆発が起これば、これまでの6回の感染の波以上に、医療ひっ迫や介護・保育従事者不足などの社会的混乱が起こりかねません。感染拡大の初期段階に、できる限り感染拡大を防止するための措置をとるとともに、感染爆発に備えて医療体制の充実を図るべきです。
よって、政府に対し、以下の事項を強く要請いたします。
1.希望する60歳未満の医療従事者や在宅介護従事者を含む介護従事者などのエッセンシャル・ワーカーを4回目接種の対象とすること。22日(金)に予定されているワクチン分科会を前倒し開催すること。自治体に対して接種開始見込みを知らせ、その準備に入るための通知を本日中に出すこと。接種率の低い若者等の3回目接種を加速すること。
2.岸田総理が総裁選で掲げた「医療難民ゼロ」は、第6波では実現されなかった。第6波の反省に立ち、自宅放置死を出さないために、自宅療養者へのケアを充実するとともに、補助の拡充や診療報酬の引き上げなどにより入院が必要な患者がすぐに入院できる体制を整備すること。また、今後の重症者数の急増を想定し、病床確保など、先手の対策を打つこと。
3.司令塔機能の強化のため、首相をトップとする病床確保等本部を官邸に設置し、国と都道府県の協議の下、都道府県を越えて患者を受け入れる体制や医療関係者を融通し合う体制、在宅診療をフォローアップし保健所が対応できない自宅療養者等をケアする体制を確立すること。
4.検査を希望する者がすぐに検査を受けられるよう、検査試薬及び検査キットの供給体制の迅速な強化、無料PCR等検査の拡充を行うこと。また、ワクチン及び治療薬の確保に万全を期すこと。
以上