衆院千葉5区補欠選挙最後の日曜日となった4月16日、党公認で立候補している矢崎けんたろう候補の応援に、泉健太代表、岡田克也幹事長、枝野幸男前代表、田嶋要、鎌田さゆり両衆院議員らが駆け付けました。泉代表は「矢崎候補が一番地元に詳しい、地域課題を一番理解し熟知している、そして今回は自民党の現職議員の政治資金の問題による辞職に拠る選挙だというのが大きな争点です。政治を正す、そして地域に役に立つ議員を選ぶ」ということで矢崎候補に1票を託してほしいと訴えました。
■矢崎けんたろう候補 「地域の課題がわかっている私をふるさとのために仕事をさせてください」
各地でマイクを握った矢崎候補は「自民党の現職議員が政治資金パーティの収入約4000万円を収支報告書に記載せず自ら使い、議員辞職したのがこの補欠選挙の原因」と述べ、「権力につながっている人だけが得をする社会を、政治を変えたい」と訴え、自民党の政治とカネの問題を「なかった」ことにしないためにも自分に1票を投じてほしいと求めました。
民主党から自民党へと政権が移って10年が経ったが政治は劣化しているとも指摘。自民党の一強体制が国民の声が届かない政治を作り出し、「政治に閉塞感や無力感が漂っている」との見方を示しました。43兆円という防衛費増額を閣議決定だけで決めた岸田政権を問題視し、「そうした政治にストップをかけなければいけない。だから自民党に勝たせてはいけない」と訴え、「地域で育ち、県議を4期15年つとめ、地域の課題がわかっている私を選んでいただきたい、ふるさとのために仕事をさせていただきたい」と訴えました。
■岡田克也幹事長 「千葉5区補選は『日本の政治の大きな分岐点』矢崎候補に支持を」
岡田幹事長は同16日、千葉5区内の各地で演説を行い、行徳駅前では田島要衆院議員とともにマイクを握りました。
政治とカネの問題について「『良くある話』という声があるが、今回は極めて悪質だ」「本人も問題だが自民党がまったく反省していないのが一段と問題だ」として、「候補者を立て、補欠選挙を戦う自民党。有権者を甘く見たようなこんな自民党を絶対許してはいけない」と訴えました。
また、岸田政権が示した子ども政策について取り上げ、保育士の配置基準の見直しなどは民主党政権で10年前に提案をし、自・公も同意したはずが安倍政権以降10年間放置されてきた実態を明らかにし、「10年間が本当に悔やまれる。もっと早く手を打っていれば、これほど少子化は深刻にはならなかった」と指摘しました。また、昨年11月末に岸田内閣が原発新増設へと舵をきったことを問題視し、「安倍さんですら『想定していない』と発言してきた。それが新しい原発をつくることを決定し、約1兆円の国費が投じられる。新しい原発をつくることは永遠に原発依存社会となってしまう。それは避けなければいけない」と述べ、「大きな政策転換を国会での議論もないままに突き進む政治にブレーキをかける意味がこの補欠選挙にある。日本の政治の大きな分岐点だ」と述べ、矢崎候補への支持を求めました。
■田嶋要衆院議員 「有権者の皆さんの正義の1票は矢崎けんたろうへお寄せください」
田嶋衆院議員は「利権、献金、政治とカネ、昭和の時代から令和になっても相も変らぬ権力のおごりがある。自民党の政治が続く限り、皆さんの政治は悪くなる一方です。自民党の政治が続く限り、暮らしは苦しいのに権力者はおごり高ぶって、権力者は自分の金を蓄財する、そんな本当に情けない政治がこの千葉5区でも行われてしまいました。そうした流れを変えるため、有権者の皆さんの正義の1票は矢崎けんたろうへお寄せください」と訴えました。
■枝野幸男前代表 「現場を知るのは矢崎けんたろう」
同16日午後の街頭演説には、枝野幸男前代表が駆けつけました。冒頭、「本当に皆さんのおかげで、矢崎けんたろうは今、大激戦を展開をしています」と強調。この補欠選挙の原因は、自民党議員による汚職事件であり、「銀座で遊ぶお金を裏でつくっていた『まっとうではない政治』を、見逃してよいのしょうか」と多くの集まった皆さんに呼びかけ、「今、この自民党に勝てるのは、矢崎けんたろうしかいない」と訴えました。
さらに、岸田政権については「現場を知らないで、机の上で政策を書いているから、ピントのずれた政策ばかりになる」と指摘。一方で、立憲民主党には「自己責任ではなく支えあいというビジョン」があると述べ、県議会議員を務めてきた矢崎候補については「現場を知っている、しかも地方行政も知っている、これは政治家として物凄く即戦力になる」と評しました。その上で、「その実績を積み重ねてきた、そして市川市、浦安市のことを知っているのは矢崎けんたろうしかいない」と更なる支持拡大をお願いしました。
■鎌田さゆり衆院議員 「数100票差の大激戦」
宮城県が地元の鎌田さゆり衆院議員も応援に駆けつけ、自らの数100票差での落選経験も踏まえながら、「矢崎けんたろうも落選したが堅実に活動してきた」と訴えました。さらに、被災地の復興財源である「復興特別所得税を防衛費に転用するのは許せない」と岸田政権の施策に怒りをあらわにしました。
■泉健太代表 「矢崎候補に票の集中を」
同16日夕刻の街頭演説には、泉健太代表も駆けつけました。泉代表は冒頭、昨年の野田佳彦元総理による「安倍晋三元総理への追悼演説」に言及し、「マイクには人々の暮らしや命がかかっています。暴力にひるまず、臆さず、街頭に立つ勇気を持ち続けようではありませんか。民主主義の基である自由な言論を守り抜いていきましょう」と訴えました。
その上で、自民党の「一人勝ち」では「日本の民主主義が壊れてしまう」と強調。立憲民主党が子ども子育て支援の充実を「政府・与党に先駆けて具体的な提案」をしてきたからこそ、岸田総理も表明せざるを得なくなったと指摘し、「今、自民党にも勝るくらいに野党の票を足せば、千葉5区から日本の政治は変えられる」として、矢崎候補へ「票を集中してください」と訴えました。
■泉健太代表、記者ぶらさがり
街頭演説後に記者団から衆院千葉5区補選の争点として何を訴えていくかを問われ、「矢崎候補が一番地元に詳しい、地域課題を一番理解し熟知しているという点と、今回は自民党の現職議員の政治資金の問題による辞職に拠る選挙だというのが大きく争点になるので、政治を正す、そして地域に役に立つ議員を選んでいただきたいということです」と語りました。
また、「世界の常識と同等の、男女格差の是正、多様性重視の政策に一番取り組んできたのが立憲民主党だということを理解していただきたい。自民党・与党ばかりが増える議会では論戦が不十分になってしまう。問題点の発見も指摘も不十分になれば政治が緩んでしまう。それは国民の不利益になる、これをわかりやすく伝えていきたいと思う」と述べました。