立憲民主党は5月18日、泉「次の内閣」第31回閣議を国会内で開催しました。

 泉健太代表は冒頭、立憲民主党が鈴木財務大臣に対する不信任決議案を提出したことについて、「防衛費増額の財源はいい加減極まりない。算出の根拠や予算の集め方も不十分なことばかり」だとし、政府の姿勢の問題点を引き続き粘り強く訴えていくと述べました。

 LGBTなど性的少数者への理解を深める法案をめぐって、自民党が2年前に超党派議連でまとめられた法案の文言を修正し公明党とともに国会に提出したことに対しては、「本来は、立憲民主党など野党が既に提出している『差別解消法』を成立させるべきだが、自民党がなかなか動こうとしない中で、超党派で『理解増進法』をまとめた。それをさらに後退させるのは許されない」とし、その意向をエマニュエル駐日米大使にも伝えたと述べました。

 そして、「多様性をしっかり守ることで社会の活力が生まれるはずなのだが、自民党がそれを阻害している」とし、自民党との談合に与せず、「国民の皆さんの納得のいく、国民の皆さんを代弁する政治を進めていきたい」と訴えました。

■「次の内閣」閣議の報告事項及び審査事項は以下の通り

(1)【報告事項】議員立法の提出期限について、6月21日までの会期を前提にした場合、「NC閣議での議員立法の審査の期限は、(1)成立させるものは6月1日、(2)それ以外のものは6月8日とする。議員立法登録は、原則としてその1週前を期限とする。」との報告がなされた。

(2)【報告事項】コロナ5類移行を受け、部門会議等の運営も本来の形に戻すべく、今後は、(1)マスク着用は個人の判断とする、(2)スタンドマイクの設置はしない、こととするとの報告がなされた。

(3)【審査事項】議員立法「性的指向及び性自認の多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案(LGBT理解増進法案議連合意案)」について、賛成することが了承された。

(4)【審査事項】議員立法「性的指向及び性同一性の多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案(LGBT理解増進法案与党案)」について、反対することが了承された。

(5)【審査事項】国会承認案件「北朝鮮に対する特定船舶入港禁止措置及び輸出入全面禁止措置の延長に関する国会承認」について、賛成することが了承された。

(6)【審査事項】内閣提出法案「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案/性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案」について、賛成することが了承された。なお、修正についても現在協議中とのこと(修正が受け入れられなくても賛成)。

(7)【審査事項】内閣提出法案「デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律案」について、賛成することが了承された。

(8)【審査事項】超党派議員立法「活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案」について、賛成することが了承された。

(9)【審査事項】超党派議員立法「共生社会の実現を推進するための認知症基本法案」について、賛成することが了承された。

(10)【審査事項】立憲民主党・日本維新の会議員立法「インターネット投票の導入の推進に関する法律案」について、賛成することが了承された。

(11)【審査事項】与党議員立法「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法の一部を改正する法律案」について、法案登録することが了承された。

(12)【審査事項】立憲民主党議員立法「自動車内へのこども等の置き去りの防止に関する法律案(仮称)」について、法案登録することが了承された。

(13)【審査事項】立憲民主党・日本維新の会議員立法「国家公務員法改正法案(天下り規制)」について、法案登録することが了承された。

(14)【審査事項】超党派議員立法「貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案」について、法案登録することが了承された。

(15)【審査事項】立憲民主党議員立法「児童虐待防止法案(地位利用第三者児童虐待防止法)」について、法案登録することが了承された。

(16)【審査事項】与党議員立法「歯科口腔保健の推進に関する法律の一部を改正する法律案」について、法案登録することが了承された。

(17)【審査事項】立憲民主党議員立法「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状に係る対策の推進に関する法律案(仮称)」について、法案登録することが了承された。

(18)【審査事項】立憲民主党議員立法「新型コロナウイルス感染症の予防接種 による被害の救済等 に係る措置 に関する法律案(仮称)」について、法案登録することが了承された。