立憲民主党は7月11日国会内で、第5回立憲民主党「マイナ保険証」に関する国対ヒアリングを開催し、(1)個人情報保護委員会によるデジタル庁への立ち入り検査、行政指導(2)マイナ保険証・資格確認書関係(3)マイナンバーカードの返納の現状(件数や理由)――などについて、個人情報保護委員会、デジタル庁、厚生労働省、総務省よりヒアリングを行いました。
長妻昭政務調査会長はあいさつで、「来年秋に現行の保険証が廃止されても、すべての人に隙間なく資格確認書を送付するとの報道があるが、仮に、これが事実であれば、膨大なコストがかかる。保険証を残す方がいいのではないか」「岸田総理が記者会見で、『保険証の廃止は、不安を払しょくする措置の完了が大前提』と言った。来年の秋ありきは論理的におかしい」「一つのマイナンバーに二つの基礎年金番号が紐づけられた事例が出た。日本年金機構に全件調査をしてほしいと言ったらしないという。サンプル調査もしないという。いっさい調査はしないという。これは、全件調査をおこなう本部の趣旨に反しているのではないか」と問題点を指摘し、日程ありきの進め方への懸念の表明と、国民の不安を払拭する確実な検査の実施を求めました。
出席議員からは、「マイナ保険証を利用せず、資格確認書の申請もしない者に対して、保険者が職権で資格確認書を交付する場合、どのタイミングで交付するのか」「その者の保険証の有効期限によっては、現行の保険証の廃止後にすぐに期限切れになることもありうるのでは」などの疑問点が示されました。
山井和則衆院議員は、「資格証明書を職権で交付するとなると、マイナ保険証を申請する人は減るのではないか。また、全国民のおよそ半数の6千万人に通知を送る手間やコストがどれだけかかることになるのか」と指摘しました。