全国の若者による政策コンテスト「未来国会2023」(主催・NPO法人ドットジェイピー)の全国決勝大会が9月16日、東京都内で開かれ(Youtubeで同時配信)、立憲民主党を代表して長妻昭政務調査会がパネリストとして参加しました。

 14回目の開催となった今大会では、全国24ブロック、400チーム約1000人が参加。同日は、予選大会を勝ち抜き選出された4チーム、東京GN大会優勝「Futureビジョナリーズ」、東京第二/神奈川大会優勝「チーム アララギ一二三」、大阪大会優勝「チーム コンソメ」、熊本大会優勝「チームあぐねく」がそれぞれ10分間のプレゼンテーションを行い、「30年後の理想の日本」をテーマに各々が思い描く未来の日本像やそれを実現するための政策、予算案をアピール。プレゼンテーション後には他の参加チームからの質問の時間も設けられました。

 出場チームとゲストとのパネルディスカッションの後、参加者による投票があり、優勝は熊本大会を勝ち上がってきた「チームあぐねく」に決定しました。同チームは、30年後の理想像として「世界農業大国『ジパング』を目指します!」を掲げ、「少子高齢化による人口減少と、スプロール化による都市機能の低下」「人口減少や所有者不明の土地の増加に伴う空きスペースの増加」「生産年齢人口の減少に伴う農業者の担い手不足」といった現状に対し、世界的な食料危機を打開するため、最先端技術を活用を主張。重点政策として(1)スーパースマートコンパクテシティ『インフィニティ』計画(2)空きスペースを利活用する未来都市デザインの実現(3)新時代!(農業用)AIロボット『はち』開発計画――を提案しました。

長妻昭

 パネルディスカッションで長妻政調会長は、この提案に対し「AIロボットの導入で小規模で高付加価値の農産物を作る有機農業ができる仕組みを作れば日本にとって素晴らしいことになると思う」と評価。最終ゴールを目指して行程表をどう作るのか、農業をロボットに任せようという考え方なのかどうかと尋ねると、同チームのメンバーは、単に担い手不足を補うだけでなく、農業への関心がなくならないよう『はち』という、親しみやすい、若い世代にも訴えられるキャラクター的なロボットを作ることを考えたと説明。農作業をするだけでなく、これまで蓄積してきたノウハウ等を次世代につなげることにも生かしたいと抱負を語りました。

 総評で長妻政調会長は「未来を予想する一番良い方法は、自分たちで未来を創ることだという言葉がある。こうした発想をこれからも持ち続けてほしい」と参加者たちにエールを送りました。その上で、決勝の4チームとも技術開発系の政策だったことに、「それも重要だが心の問題、科学技術が発達したなかで自分の欲望をコントロールできないことが戦争にもつながっている。30年後、戦争のない世界にするための考え方や政策、人類が自分の心をコントロールする術をいかに身に着けるのかといった内面も含めた提案が今後出てくることも期待したい」とコメントしました。