岡田克也幹事長は10月17日、国会内で会見を開き、新ポスターの発表に続き(1)内閣支持率(2)連合芳野会長の発言(3)Dappiをめぐる判決――等について発言しました。

 (1)内閣支持率が低いことについて岡田幹事長は「物価高が続き、生活が厳しくなっている中で、あまりに政府の動きが遅すぎる。もっと早く国会を開いていたら10月から補正予算を執行できていたはず。これだけ国民が厳しい状況にある中で政治は何をしているのかということで、支持率が低下している」と述べました。都議会議員補欠選挙立川市選挙区で立憲民主党の候補が当選したことに触れ、「結果を残すことができた。この勢いで補選も戦い抜きたい」と意気込みを語りました。

 (2)連合の芳野会長が、共産党との連携が明らかになった候補者は推薦できないと発言したことについて、岡田幹事長は「野党間で連携し力を合わせることが重要。連合もこのようなわれわれの考え方を理解して各議員の推薦を出してきた。一見、芳野会長の発言と我々の発言が矛盾するように聞こえるかもしれないが、これまで通り理解してもらっていると考えている」と述べました。

 (3)Dappiをめぐり、小西、杉尾両議員が求めた損害賠償と投稿の削除が認められた判決について、岡田幹事長は「自民党と縁が深い企業であることは確か。その企業が、事実上事実に反する投稿を行っていた。自民党には説明責任を果たしてもらいたい。関係がないというなら、しっかり説明してほしい」と自民党に求めました。


岡田克也幹事長記者会見

2023年10月17日(火)15時45分~16時22分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/qqnLZXyyS4w


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○新ポスター「人へ 未来へ まっとうな政治へ」発表

【幹事長】
 ご苦労さまです。
 きょうは常任幹事会はございませんので、常任幹事会の報告はございません。
 私から何点か。
 まず第1点は、新たなポスターの発表ということであります。ご覧いただきますと、泉代表が有権者・国民に対して語りかけるような、そういうポスターと、それから文字ポスター、この二つで今後活動していきたいと思っております。
 現在使っておりますポスターは、半袖シャツというか、夏用でありますので、先週くらいまではそれでよかったのですが、急激に寒くなってきましたので、新しいポスターでしっかり対応していきたいと思います。これが第1点であります。
 せっかくですから代表がポスターの発表をされたらよかったと思うのですが、幹事長やってくれということなので、自分の顔が写っているのは少し恥ずかしかったのかなという感じはしますが。

○「内閣支持率」「都議補選結果」について

【幹事長】
 2番目ですが、内閣支持率。各社調査で非常に、過去最低となったものもあります。非常に厳しい状況です。
 やはり、この物価高が続いて生活が非常に厳しくなっている中で、私もあちこちで申し上げているのですが、余りにも遅過ぎるということだと思います。もっと早く国会を開いておれば、10月から補正予算の執行ができたはず。それが、おそらく、このまま行くと補正予算が成立するのは、国会状況によって変わると思いますが、11月の後半以降ということになるのだと思います。これだけ国民が厳しい状況にある中で、「政治は何をしているんだ」と、そういった怒りが今回のこの支持率につながったのだと思っております。
 そういう中で、先般、立川の都議会議員補選が行われました。我が党も、ぎりぎりでしたが、しっかりと勝つことができて、先般の市長選挙に続いて結果を残すことができたと思います。この勢いで(衆参)補選もしっかり戦い抜いていきたいと考えております。

○次期衆院総選挙に向けた取組について

【幹事長】
 3番目ですが、日曜日の「NIKKEI日曜サロン」で芳野(連合)会長のご発言がありました。共産党との連携が明らかになった候補者は推薦できない旨、述べられたものだと理解をしております。
 皆さんご存じのように、この記者会見の場で私は何度も、野党の議席を最大化するという目的のために野党間で連携し力を合わせていくことが重要であるということは強調してきたところであります。連合も、そのような我が党の考え方を理解して、各議員の推薦も出していただいてきたと思っております。
 したがって、一見、芳野会長の発言と我々の発言が矛盾するように聞こえる方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちは従来の考え方を十分理解して連合としても取り組んでいただいているというふうに考えているところであります

○Dappi訴訟 賠償と投稿削除を命じる判決について

【幹事長】
 4番目。例のDappiをめぐる判決が出ました。小西議員、杉尾議員の、名誉毀損による損害賠償を求めていた訴訟で、昨日、損害賠償と投稿の削除が認められました。
 詳細は必ずしも明らかになっておりませんが、自民党都連や所属国会議員から契約を受けていたというか受注していた企業が、事実上事実に反するような、そういう投稿を行っていたということで、誠に遺憾に思います。
 自由民主党には説明責任を果たしてもらいたいと考えております。関係がないというならば関係がないということをしっかりと説明してもらいたいと思います。


■質疑

○Dappi訴訟について

【フリーランス・宮崎記者】
 まず、冒頭ご発言があったDappiの判決に関して。民事のほうで、Dappi本人、個人は減給処分になったということだが、個人の名前は開示されなかったと聞いている。この人物に関して、自民党の事務総長の親戚ではないかという報道がこれまであったが、きのう個人名はわからなかったそうだ。それから、法人としては小渕選挙対策委員長と、あくまでも取引としては正当な取引だろうけれども関係があるようだ。自民党に対する説明責任ということだが、小渕さんは答弁には立たないが、改めてもう一度、今後の展開をお願いしたい。

【幹事長】
 個人の議員が契約していたこと一つ一つを取り上げるものではありませんが、非常に自民党と縁が深い、そういう企業であったということは間違いありません。特に都連との関係では大きな金額で契約もされていたわけであります。自民党側からは1100万円の受注を受けていたという話もあります。
 ですから、そこのところについて、普通で考えれば、そういった企業が、あるいは個人が投稿していたと、個人でやっていたとは到底言えないというのが今回の判決でもあると思います。その関係について、しっかりと説明する責任が自民党にはあると思っています。

【フリーランス・宮崎記者】
 茂木幹事長の記者会見で説明するという感じか、とりあえず。

【幹事長】
 具体的なことはともかく、しっかり説明してもらいたいと思います、党として。
 もしこれが意図的に立憲たたきで、しかも事実に反することを投稿していたとすれば、それは公党としてあってはならないことということになります。

○大阪・関西万博について(1)

【フリーランス】
 もう一つ、大阪・関西万博に関して伺いたい。西村康稔経済産業大臣が、今までになかった例えば警備費といった形で200億円を積み増すといったような考え方もされていて、大変混沌としている。大阪・関西万博特措法が平成31年にできているが、その22条を見ると、政府は博覧会協会のほうに財政的に一部補助することができるという、できる規定に過ぎない。ここから先は憶測だが、西村大臣は兵庫9区、淡路島選出なので、再び、より上を目指す上で、若干維新に恩を売っておいたほうが自分の天下取りにとって損はないなと、そういった感覚もお持ちなのではないかと。これは完全に憶測だが。その憶測も踏まえて、改めて大阪・関西万博の予算の件に関して伺いたい。

【幹事長】
 さすがに憶測に基づくご質問には答えるわけにはいかない、とお答えしておきたいと思います。

○国政補選 「自衛隊に報いる」防衛相発言について(1)

【NHK】
 何点か質問したい。まず、木原防衛大臣が、衆議院補欠選挙の応援演説で自衛隊に関することを発言して撤回した。これについて幹事長としての受け止めがあれば教えていただきたい。

【幹事長】
 問題があると考えたから撤回されたのだと思います。誤解があるならばとか、そういう話ではなく、やはりどう考えても不適切な発言をしているわけです。そこの責任をしっかりまず認めることが先だと思います。
 そもそも、なぜこの補選が行われているときに自衛隊の基地がある佐世保に大臣が行ったのかということ自身、きちんと説明してもらいたい。結局選挙の応援に行ったとしか思えないわけで、そういうこと自身が見識が問われるというか、大臣としての一線を越えた行動だと言わざるを得ないと思います。

○靖国神社への閣僚の参拝・奉納について

【NHK】
 別件で、きょうから靖国神社の例大祭が始まった。高市さんなど閣僚も参拝した。他党のことで恐縮だが、受け止めがあれば教えていただきたい。

【幹事長】
 これは、靖国神社にA級戦犯が合祀されているという中で閣僚が行くことは、適切なことではないと思っています。

○イスラエル・パレスチナ情勢について(1)

【NHK】
 外交的なことになって恐縮だが、中東情勢が一段と混沌としている中だが、日本政府に求められることやお考えがあれば教えていただきたい。

【幹事長】
 一応日本政府としては、イスラエル一辺倒にならないように、従来の日本外交の延長線上でバランスを取りながら発言しているのだと思いますが、今のガザの置かれた状況は極めて切迫しています。電気もガスも食料もないという状況の中で、しかも実際の(大規模)攻撃がということに、そうならないためにもっとしっかりと活動する必要がある。
 もちろんハマスのやったことは、壁を越えて多くの人を殺したり拉致したりしているわけで、全く正当化の余地はありませんが、だからといってガザに住む一般の人々に対する攻撃などはあってはならないし、苦しい状況に置かれるということに対して、国際世論、そして日本も、しっかりと対応していくべきだと思います。
 欧米の国の中にはイスラエルにより寄り添った発言も目立ちますが、我が党の外交というのはもう少しバランスの取れたものだと思いますので、しっかりやってもらいたいと思います。

○経済対策について

【NHK】
 最後に一点。まだ報道ベースなので恐縮なところがあるが、自民党の経済対策の提言の中に、法人税の減税は入っていたものの、消費税や所得税の減税は入っていなかったと報じられているが、これについてお考えはあるか。

【幹事長】
 自民党は消費税というのは元々言っていなかったと思うのですね。
 関係者から所得税の減税については、それを示唆するような発言があったことは事実です。ただ、どう考えても、今の物価対策、経済対策、補正で対応するということで考えると、税制改革が伴う所得税の減税というものを、この物価対策、当面の経済対策で行うことには無理があるということだと思います。だからといって今回の対策に絶対出てこないとも言えないわけで、その辺りは我々も注視していきたいと思います。

○国政補選 「自衛隊に報いる」防衛相発言について(2)

【共同通信】
 NHKの質問にもあったが、木原防衛大臣について、総理の任命責任について。総理は続投させるということだが、ご本人も撤回されたが、総理の任命責任についてはいかがお考えか。

【幹事長】
 任命責任という前に、自らお辞めになるべきだと思います。閣僚として行動しているわけですね、視察も入っていたということなので。ということは、これは内閣としての行動ということになりますから、総理にも当然責任があるということになります。任命責任の問題も含めて、きちっと対応してもらいたいと思います。

【共同通信】
 今後、続投のままだと、次の臨時国会で、その点について党として追及されるお考えはいかがか。

【幹事長】
 当然いろいろな場で、不適切、大臣として適切ではないということは言っていくことになります。

【フリーランス】
 木原大臣の自衛隊政治利用問題発言についてだが、これはまさに岡田幹事長がおっしゃったように視察の日程の前日に応援演説を入れている。一応、前半は政務で、視察は公務だということだが、応援演説のために視察をドッキングさせたと。木原事務所に聞いたら、行きは政務で帰りは公務だと、飛行機代は持ってもらったということだが、片道の飛行機代を半分にすることで応援演説できたということにもなるが、この点はいかがか。自衛隊を明らかに政治利用して補選に利用したというふうに見られるが、どうご覧になっているか。

【幹事長】
 ですから、やはり大臣が選挙のときに関係のところに行くということは本来やはり控えるべき話なのですね。しかも、今回は相手は公務員ですから。それに対して、しかも特別の公務員ですから、明らかに軽はずみな行動だと言われても仕方がない問題だと思います。
 そもそも、閣僚の皆さんは権力者ですから、もう少し権力の行使に抑制が利いていていいのではないかと思います。
 参議院選挙のときに総理ご自身が愛知県や三重県の自動車会社や半導体会社を訪問されるということがありました。何社か訪問されて、その合間に街頭演説などもやられたのですね。あれなども本当にひどい話だと私は思います。総理の権力を笠に着て、民間企業に選挙協力の圧力をかけているというふうに言われても仕方がないと思います。それだけ独立した行動ならともかくとして、選挙期間の間近だったし、あるいは期間中だったかもしれませんね。しかも、その合間に街頭演説などをやっていたわけですから。
 そういう岸田総理の活動があるから、今の防衛大臣の行動にもつながってくるのではないかなと。ですから、防衛大臣を辞めるのは当然ですが、岸田総理は自らの行動もしっかり省みて反省してもらいたいと思います。

【フリーランス】
 木原大臣は佐世保で、佐世保には自衛隊員及び家族がいっぱいいる、そのために報いるんだということで、明らかにこれは自衛隊及び家族に向けた票の掘り起こしを意図したものと疑わざるを得ない。岸田政権で防衛費を43兆円にして、自衛官の処遇改善、古い宿舎の建て直しにもつながるという明らかな利益誘導をしながら、自衛隊関係者への投票誘導と受け取れる発言だと思うが、この点はいかがか。

【幹事長】
 そこまで、その利益誘導、隊舎を新しくするとか待遇を改善することと直接結びつけて発言したとは私は理解しておりませんので、そこまで行くとちょっと憶測の域を出ないと言うべきかと思います。

【フリーランス】
 最後に、国対ヒアリング等でこの問題を追及していくというお考えで間違いないか。

【幹事長】
 国対のことは国対に聞いてください。

○「臨時国会」「内閣支持率」について

【朝日新聞】
 国会日程だが、総理の所信表明演説が当初20日の召集日の予定だったが、23日になった。こうした動きをどう評価しているか、まずお聞きしたい。

【幹事長】
 この場でも申し上げたと思いますが、やはり所信の表明だけがあって代表質問がなされる前に(衆参補選の)投票日を迎えるというのはフェアではないと思っていますので、そういう意味で、演説が月曜日になったということは、それなりに評価はできるというふうには思っています。

【朝日新聞】
 もう一点。冒頭、内閣支持率について言及されていたが、岸田政権がなぜ今、各社どれを見ても最低水準まで落ち込んでいるが、何が一番大きな要因だと。先ほどは経済対策が遅いとおっしゃっていたが、それ以外にも何か考えられるものがあるか。

【幹事長】
 直接的には細田会見もかなり効いているのかなというふうには思います。
 ただ、やはり、この場でも前にも申し上げたように、総理自身が何のために総理大臣をやっているのかと。結局、来年秋の総裁選挙、ここを目指していろいろなことが組み立てられているのではないかということが国民に見透かされてしまっているということではないかと思います。

【朝日新聞】
 改めて、野党第1党としては、やはり早期解散を求めていくということなのか。

【幹事長】
 国会、これから開くので、開く前から「解散」「解散」と言うのもいかがかと思います。まず、しっかりとした議論。それが必要だと思います。
 そして、解散をするのであればきちんと大義というのが必要で、闇雲に解散を求めるというわけではありません。

○イスラエル・パレスチナ情勢について(2)

【関西テレビ】
 イスラエルの件についてだが、邦人の救出について、やり方が例えば遅いであるとか、3万円を取るのはどうなのかとか、そもそも日本まで帰るのではなく近くの国でというのはどうなのかと、その辺りについて批判が出ているようだが、この辺は幹事長はどのようにお考えか。

【幹事長】
 いろいろなやり方がありますので、あまり具体的なことまで取り上げるのはどうかと思いますが、やはり遅かったことは間違いないし、そして、実際僅かな人数しかチャーター機には乗らなかったと。その前にもう既に韓国の軍機に、軍の飛行機に乗ったということもあるでしょうけれども、かなり空振りになってしまったということは、情報収集能力も含めて大反省してもらいたいと思います。足らなかったよりはいいとは思いますが、税金の無駄遣いであることは間違いありません。
 その他、料金を取ったこととか、そういうことは一般のルールがあることなので、私は特にコメントすることはございません。

【関西テレビ】
 この間、代表もおっしゃっていたが、最初に岸田総理が出したコメントが、非常にピントが外れたような発言をされていたと代表も指摘されていた。その後、外務大臣がハマスの行動がテロであると断じたという感じでちょっと微修正してきたが、最初のそういう発言をする岸田総理にはどういうふうにお感じか。

【幹事長】
 どういう発言ですか。

【関西テレビ】
 一番最初の、両方自制してみたいなことを言った、一番最初の発言です。

【幹事長】
 それは私は一つの考え方だと思います。
 もちろんハマスのやったことは非常に問題です。しかし、一方で、これは一つの歴史のある話なので、ハマスはともかくとして、でも、なぜハマスがガザにおいて主導権を取ったのかと。やはりそこに住む人たちの絶望だと思うのですね。その絶望に至ったのは、パレスチナの側にもいろいろな原因はあったとは思いますが、入植などをパレスチナとイスラエルの合意を無視してどんどん進めてきた、それに対して国際社会がほとんど無力であったということもあります。
 我が国としてはパレスチナ難民の保護のために力を尽くしてきたということもありますから、一方的に一方だけを批判するということではないというのは、私はそれはそれなりに理解できるところです。

○新ポスターについて(1)

【テレビ東京】
 先ほどポスターの発表があったが、改めて、なぜこの時期に出されたのかと、今回のポスターにどのようなメッセージ性を込められているか伺いたい。

【幹事長】
 この時期にというのは、先ほど申し上げたように、もう寒いではないですか、カッターシャツでは。だから季節に合わせたものが必要だったということですね。
 内容的にも、従来の訴えてきたものをより敷衍(ふえん)して、ここに書いたように丁寧に説明しているということです。選挙が行われるとすると、そのときの基本になる考え方がここに書かれているというふうにご理解ください。「人へ 未来へ まっとうな政治へ」と。

【時事通信】
 質問が重なって恐縮だが、このポスターの標語に込めた思いとして、どういった政策や政治姿勢、重視する姿勢というのを一般の国民に感じてもらいたいか。届けたいイメージというか、その辺についてもう少し詳しく伺いたい。

【幹事長】
 まず、「人へ」というのは、人というのは子どもも含む概念なのですが、子ども、非常に重要だと我々は思っているのですが、ただ、子どもだけではなく、やはり人に対して。これは民主党政権のときからの一貫した我が党の考え方ですね。人に対する投資とか。そういった意味で、「人へ」というのが最初に来ました。
 「未来へ」というのは、今だけではなくやはり将来世代のことも考えてしっかりと政治をやっていかなければいけないという意味で、具体的な政策がそのもとにつながってあるわけです。
 「まっとうな政治」は、今の政治が真っ当ではないという認識の下で、やはり国民にしっかり向き合って、そして、それこそ「まっとうな政治」をやっていくという決意を述べたものです。

【時事通信】
 関連して。「まっとう」という部分だと、枝野代表時代によく使われたキャッチコピーというか、そういった言葉でもあると思うが、何か原点に立ち返るとか、メッセージというか、そういった思いは何かあったのか。

【幹事長】
 「まっとうな政治」というのは一番基本的なことだと思っています。

○旧統一教会問題 財産保全特措法案について

【フリーランス】
 統一教会財産保全法案に関して伺いたい。先週金曜日に文部科学大臣が政府としては出さないと取れる発言をした。一方、きのうの与野党国対委員長会談で、与野党で早速協議をしようという機運が高まったようだ。財産保全法案に関して、昨年の多額献金禁止法ではちょっと自民党側の修正協議者に若干時間延ばしをしているのではないかというような不信感を持つシーンも一時あったが、今回、与野党協議といった形になっていけば、どのようなことを期待されるか。

【幹事長】
 自民党にはしっかりと、昨日国対委員長間で確認されたわけですから、急いで対応してもらいたいと思います。そうでないと、結局後ろ向きなのではないかと思われても仕方がないと思います。
 これは急がないと、本当に財産がどんどん目減りしてしまう。(元)二世信者の皆さん初め被害者の皆さんの救済に使えないということになりかねない。そういう問題だと思いますので、この国会の中でなるべく早く成立を、一緒に協力しながらやりたいと思います。

○「新ポスター(2)」「解散の大義」について

【「FACTA」】
 やはり「まっとうな」というのは、不真面目というか不誠実というか、枝野さんがそれを叫んでいたときはモリ・カケ・サクラとか、明らかなうそつきというのか、そういうイメージが強かったから、すとんと落ちるところがあった。あのときは明らかに、安倍・菅政権からのチェンジという、21年のときは。2年たって、岸田政権になって、表向きはだいぶ変わったみたいだが、安倍・菅時代と同じか、それと同じような意味で、やはり真っ当ではないというか、不真面目な、そういう信頼を置けない政治が続いていると。そういうご認識が続いているということか。

【幹事長】
 基本的にはそういうことですね。
 ですから、何のために政治をやっているのかと。先ほど申し上げたように、来年秋をにらんで、国民は二の次になっているのではないかと。そういう思いと、それから、具体的にはやはり国会改革と政治改革。そこで我々、今までもいろいろな提案をしてきました。そういったものが政策としては連なってくるということになります。
 国会がしっかり機能するための監視機能の強化でありますとか、(臨時国会の開会要求に対して)一定の期間内に国会を開会しなければいけないということでありますとか、解散の手続をあらかじめ通告しなければいけない、つまり解散権をいつでも好きなときに解散できるというようなことではないですよというような国会改革。
 それから、政治改革という意味では、やはり岸田さんも女性議員の割合を3割とか言っておられるわけですが、具体的にこれを進めていくためには、かつて超党派で出された法案、つまり比例の部分についてはやはり半々ということが可能な法制が必要です。韓国なども、そういう仕組みができたことで、まずは野党が、そして与党も、比例においては女性・男性・女性・男性と当選者が決まっていくような、そういう結果になって、結果的に半々になったと私は理解しているのですね。日本もそういう法律をつくる。これは参議院も衆議院も、いずれも比例の部分については、党がその意思があれば、我々はその意思はあるのですが、半分は女性ということが可能になるような法制をつくる。あとは、被選挙権を下げる。18歳、衆議院においてはですね。そのほか、政治資金の問題とか、旧文通費の話とか、そういうことをパッケージでしっかりやっていくというのが「まっとうな政治」だと私たちは思っています。

【「FACTA」】
 大変鮮明で、よくわかりました。もう一点は、立憲のではなく、やはり副総理であり外相であった岡田さんの見識として、外交をずっとやってこられて、今回の中東情勢は、世界がウクライナを向いていたら今度はこっちを向くわけで、するとロシアがどういう利益を得るのかとか、東アジアの情勢も含めて、いろいろ想像が働く範囲はあるが、こういう時期に、もちろん年内解散の可能性はあると思うが、常識的に考えてとても解散なんかできない時期だというふうに、岡田さんの見識としてそうお考えになるかどうか伺いたい。今の時期、大義があるなら別だが。

【幹事長】
 そもそも解散はきちっと大義があってなされるものです。それがないままに、膨大な、たしか700億円かけて、しかも国民・有権者が選んだ国会議員、衆議院議員の首、全員をばさっと切るというのが解散ですから、やはりきちんとした大義が必要であると。自分にとって、あるいは与党にとって有利だからとか、そんなひどい理由で解散などはできないことだと思っています。解散するのであれば、そういった大義をきちんと説明してもらいたいと思っています。

○大阪・関西万博について(2)

【フリーランス】
 先ほどの万博関連の質問に関連して。警備費200億円の国費負担というのは、そもそもの閣議了解、会場費は3分の1ずつと、運営費については国は負担しないという閣議了解に明らかに反しているが、こういう閣議了解を西村大臣とか岸田さんの発言だけで変えてしまうという今の政権与党の姿勢についてどうお考えか。

【幹事長】
 これは補正の中身に含まれるのではないでしょうか。いずれにせよ予算を伴うわけで、国会でしっかりと議論していくことになると思います。

【フリーランス】
 なし崩し的に万博に国費を投入するのは、もうとんでもないことだというお考えで間違いないか。

【幹事長】
 基本的にはやはり予算の枠の中でしっかり実現できるような努力をどこまでするかということだと思います。身を切る改革だとか、これは維新ですが、政府のほうもそういった歳出改革をということをよく言われます。防衛費のときも言われたし、子ども予算のときも言われています。そういう姿を実際に見せてもらいたいと思います。

【フリーランス】
 決められた上限の中でやりくりをして、縮小万博でもやって、上振れはしないというのがあるべき姿だと。

【幹事長】
 それが基本で、前も言いましたが、私が1月に万博会場に行ったときに、副知事も協会の幹部もおられる中で明確に、予算の枠内で収まりますかと私が聞いたら、明確に、やりますというふうに言われました。これは僅かまだ9カ月前の話。状況が変わったというならば、きちんと説明して、そして、自らの発言に責任を持ってもらいたいと思います。