蓮舫参院議員は6月8日、東京都新宿区などの明治神宮外苑を視察し、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)国内委員会の石川幹子理事から、再開発に伴う樹木伐採計画の状況についてヒアリングしました。長妻昭政務調査会長らも同行しました。
イコモスは昨年9月、明治神宮外苑地区の再開発にヘリテージ・アラートと呼ばれる警告文を出し、イチョウ並木の一部を伐採しイチョウ並木のすぐ近くに新しい球場等を建設する計画の撤回を求めました。石川理事は警告後の都や事業者の対応について、「伐採が止まったままで、現職の(小池)知事も事業者側も沈黙を貫いている」と説明しました。さらに石川理事は、「私たちは専門家の集団。その専門家の集団が、外苑の計画に対して警告のレッドカードを出した。それを無視するのはあり得ない事態だ」と指摘しました。
視察終了後に蓮舫議員と長妻政調会長は記者団からの取材に応じました。蓮舫参院議員は、「石川先生とは去年も都議会の仲間と一緒に現場を見させていただいた。当時はイチョウ並木が枯れたところを見た。土も相当干からびていて水分の吸収がないという話をしていたのが、今日見たら養生されていた。つまり、その保有者が健康ではないイチョウであると認識しているということで、それ一つをとってもどうして環境アセスが通ったのかなというのが率直な疑問だ」と感想を述べました。また、「相当な広さに点在している木々が、高層ビル等に変わることに本当に都民の理解が得られているのか」と疑問を示しました。