立憲民主党ジェンダー平等推進本部は7月25日、兵庫県内において視察と全国女性キャラバン街頭演説会を行いました。キャラバン隊がこの日訪れたのは兵庫10区(加古川市・高砂市・稲美町・播磨町)で政治活動を展開する、おき圭子総支部長の活動エリア。ジェンダー平等推進本部から辻元清美参与と宮口治子参院議員が応援に駆け付けました。
■子育て支援グループ「てるてるはりま」を視察
まずは、子育て支援グループ「てるてるはりま」を視察。建物の1階で乳幼児の一時保育を、2階でお母さんたちがリフレッシュできる諸イベントを、30名程度のボランティアで運営しているグループです。代表の七瀧悠子さんは、「働く女性のための保育所をひたすら増やしても、(対象外の働いていない)女性たちは助からない。子育てに専念する女性の息抜きやサポートも重要で、孤立対策・虐待防止にもなる」と説明。「ボランティアだと、2~3年以上続けることが難しい。しかしニーズはかなりある。このような活動にも補助金が出る制度をご検討いただきたい」と語りました。
■「みんなのお茶の間・ゆるり家」で意見交換
「みんなのお茶の間・ゆるり家」にて、代表・濱田理恵さんと、「ゆるり家」で活動を行っている「こどものこれからとおとなの役割」代表理事・川島みどりさんと意見交換。ゆるり家では、子育て広場、駄菓子屋、放課後自習室などを開き、不登校の子どもでも安心・安全に過ごせる場づくりに力を入れています。濱田さんは「子ども食堂含め、子どもをサポートする場所はいろいろあるが、学校や行政とつながっていないため、その存在を知らない人も多い。ここが、そういった情報のハブになればと願っている」と説明。また川島さんは、「学校に何が足りないのか、それは子どもたち自身に聞きながら、社会全体として丁寧に解決していくことが重要」と力を込めました。
■発達に凹凸がある子どもたちを療育する「ココハウス」訪問
次に、発達に凹凸がある子どもたちを対象に療育を実施している「ココハウス」を訪問。オーナーの浅原奈緒子さんは、就労継続支援B型の施設も経営しています。浅原さんは、制度の変更に伴う事務手続きのたいへんさについて説明し、福祉分野で安定した事業展開ができるよう、国として見通しをたてて計画的に打ち出してほしいと要望しました。また議員との意見交換では、全国各地の施設で製造する菓子がおしゃれ化し、普通の菓子と遜色なく売られている成功事例の話に花が咲き、施設利用者が将来の夢を持てるような活動について、情報交換がなされました。
■加古川駅頭で街頭演説会を開催
はじめにマイクを握った宮口治子議員は冒頭、「日本の女性国会議員は参議院で2割、衆議院で1割しかいない。これでは女性の声はなかなか届かない」と述べ、女性議員の拡大を強く訴えました。また、「今回のキャラバンでは、子育て支援の取組み現場などを視察し意見交換をさせていただいた。私はいま文教科学委員会で学校教育などに携わっているが、地域の課題を通じて本当に子どもたちに必要な保育や教育は何かを見出し政策に繋げていきたい」と述べました。先の通常国会について宮口議員は、「大事な課題がたくさんある中で『自民党とカネ』の問題が中心になったが、この問題は絶対に許してはならない」と述べ、「近いうちに衆院の解散総選挙があるだろう。皆さんの声は必ず届くし政治を変えることができる」と訴えました。
続いて登壇したおき圭子・総支部長は、現在の兵庫県知事問題について、「政治家はいかに謙虚でなければならないか、慢心してはいけないのか。自分に投票した人以外のかたがたの方を向いて政治をしなければいけないということをあらためて痛感した」と述べました。そして、3年前の兵庫県知事選挙での現知事の得票率は有権者全体の2割弱に過ぎなかったとしたうえで、「誰に投票しても同じという人もいるがそうではない。投票した人の人柄、価値観、優先順位によって政治や社会は必ず変わる」と訴え、「私はこれまでの人生で追い求めてきた清く、正しく、優しく、強い政治家となって皆さんの声を代弁したい」と力強く語りました。
辻元清美・ジェンダー本部参与は「2年前の参院選挙で立憲民主党は男女ほぼ同数の候補者を擁立したが、女性の方がたくさん当選した。その結果、立憲民主党の参議院議員の女性比率は46%になった」と述べ、「私たちは、女性議員を増やし世の中を男女等しく政治に関われるようにしよう、子育て中の女性も政治に関われるように選挙や政治のあり方も変えていこうという思いから、全国を回って議員をめざす女性たちを応援している」と女性キャラバンの目的を説明しました。
「選択的夫婦別姓」について辻元参与は、「結婚したら名前を男性または女性の氏に統一すると法律で決めているのは世界で日本だけ」と述べ、「経団連も立ちあがった。労働界も同じ。自民党だけ反対している。これは女性の活躍を阻害しているだけでなく日本の経済成長も阻害している」と制度導入に反対する自民党を強く批判しました。そして、「立憲民主党は政権を預からせていただいたら選択的夫婦別姓をすぐに実現する」と力を込めました。辻元参与はまた、自民党の裏金問題にも触れつつ、政治を正すための強い野党の必要性を訴え、「英国にはいざというときのために野党第一党をしっかり育てておく制度がある。その方が与党も緊張感をもって政治ができる」と述べました。そして、「日本では野党を蔑む風潮がある。特に野党の女性を蔑む風潮がある。蓮舫へのバッシングがまさにそう」と述べ、日本の政治風土を変えるために、あらためて女性議員を増やすことの意義を強調するとともに、おき圭子総支部長の活躍に期待を示しました。
街頭演説会ではほかに、おき支部長をボランティアで普段から支えておられる市民の方や、出原賢治・太子町議会議員もマイクを握りました。