立憲民主党は10月7日、「企業・団体献金禁止法案」(「政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案」)を衆院に提出しました。本法案は2022年6月3日、第208国会にも提出したものです。

 企業・団体献金は特定の業界団体などのために政治・政策決定がゆがめられるおそれが大きいことから、1994年に成立した政治資金規正法改正でまず政治家個人への企業・団体献金が禁止され、2000年には政治家の資金管理団体への企業・団体献金も禁止されましたが、政党本部・支部への献金は引き続き認められ、その全面禁止が四半世紀以上の長年の懸案となってきました。

 この法案は、会社、労働組合その他の団体(政治団体を除く)が政治活動に関する寄附や政治資金パーティーの対価の支払いをすることを禁止します。

 一方、企業・団体献金の全面禁止に伴って役割が大きくなる個人献金の促進策として、個人のする政治活動に関する寄附の税額控除の対象を政党・政治資金団体だけでなく国会議員、都道府県の議員・知事、政令指定都市の議員・市長(候補者等を含む)の資金管理団体にまで拡大し、その税額控除率は次の通りとします。

・2千円を超え1万円以下の部分……全額税額控除
・1万円を超え5万円以下の部分…… 50%税額控除
・5万円を超える部分………………… 30%税額控除

 法案提出後の記者会見で、筆頭提出者の落合貴之衆院議員は「あと数日、国会の会期があれば他党との連携もできたが、明後日にはもう閉会してしまうということで時間が間に合わず、単独での提出となった」と、2年前に立憲民主党が提出していた法案を再度、単独で提出するに至った理由を説明しました。

 法案提出者は落合貴之(筆頭提出者)、渡辺周、山岸一生(欠席)、柚木道義(欠席)、櫻井周、吉田はるみ、青柳陽一郎(欠席)、新垣邦男各衆院議員です。

【法案資料フルセット版】企業・団体献金禁止法案.pdf