【コメント】高額療養費の自己負担限度額引上げの見送り表明を受けて

立憲民主党 政務調査会長
重徳 和彦

 本日、石破総理は今年8月に予定していた高額療養費の自己負担限度額の引上げを見送る意向を表明しました。今回の表明は、この間、引上げの凍結を求めてあきらめずに声を上げ続けた、がんや難病等の治療を続ける当事者の皆さん及び支える方々の力による大きな成果です。皆様のご尽力に心から敬意を表します。

 石破総理は、衆議院での予算審議で政治判断を行うことができず、参議院の審議が始まってからの判断となりました。もっと早く決断すべきでした。この間、当事者の皆さんがどれだけ不安や憤りを感じてきたかに思いをいたし、猛省すべきです。

 立憲民主党は今国会の開会前から当事者の皆さんの声を聴き、「高額療養費自己負担引上げ凍結法案」と裏付けとなる予算を盛り込んだ当初予算の修正案を提出し、衆議院予算委員会等で引上げ凍結を強く求めてきました。政府が行った中途半端な見直しを認めず、参議院の予算審議においても粘り強く訴えてきました。今回の表明は、立憲民主党が主導してきた「熟議の国会」の成果でもあります。

 今回の引上げ見送り表明はあくまでもステップの一つに過ぎません。立憲民主党は、今後の高額療養費制度の再検討のプロセスで、働く現役世代や子育て世代を含む当事者の皆さんの意見がしっかりと反映されるか、制度の利用者の生活実態に関する調査が適切に行われるか等を厳しく注視するとともに、利用する人が不安を感じることなく、持続可能な制度となるよう取り組んでまいります。

以上

【コメント】高額療養費の自己負担限度額引上げの見送り表明を受けて(2025年3月7日).pdf