野田佳彦代表は9月20日、富山県を訪れ富山市内で講演会を行った後、昨年の能登半島地震で被災地となった氷見市を訪れ、復興状況の視察や対話集会を行いました。各イベントには山登志浩衆院議員(富山1区)も参加しました。
■講演会
講演会では、山議員と野田代表が7月の参院選や国会での論戦等をテーマに講演を行いました。

山登志浩衆院議員
山議員は冒頭あいさつに立つと参院選の結果を引き合いに、「排外主義的な主張や消費税を廃止しろ、所得税を大幅減税しろというような非常に極端な主張をする政治勢力が伸びていることに危機感を覚える」との思いを話しました。その上で、「生活者が第一の政治を進めていく。野党第1党、政権を目指す立場であれば当然のことだ」と決意を語り、野田代表にマイクをつなぎました。

野田佳彦代表
野田代表は登壇すると、参院選の結果や衆院予算委員会の閉会中審査における与党との論戦、立憲民主党の目指す物価高対策等について話しました。講演の最後には、「自民党と一番ぶつかっているのは立憲民主党。ぶつかって倒していくのは一定の役割だ」「目指しているのは中道、ど真ん中。古かろうと既成(政党)だろうと、国民生活の現実を踏まえたど真ん中の安定した政治をしていきたい」とし、改めて党の立ち位置を示しました。
■氷見市復興状況の視察

富山市内での講演終了後、野田代表は山議員らと共に昨年の能登半島地震で被災地となった氷見市で復興状況の視察を行いました。
氷見市では震災による液状化で建物への被害が数多く出ました。被害を受けて全壊した酒店の跡地には、花壇が設けられました。一方、被害を受けた家屋の中には今でもブルーシートがかけられたままになっているものもあり、震災の爪あとは色濃く残っています。

視察後、記者団の取材に応じた野田代表は、「同じ能登半島の半島振興法対象の地域でも、石川県と富山県とで行政区が違うことで(支援に)差が出ている」とした上で、「これは全体としての制度の問題として捉えていきたい。私も東日本大震災の復興時にいろんな仕事を担当したが、当時作った制度が今、災害があるたびにいろいろな不都合が出てくる。その都度改善しなければいけない」との考えを述べました。
■対話集会
復興状況の視察を終えた後、野田代表は氷見市内で「講演と対話の集い 日本政治の今、これから...」と題された対話集会に参加しました。集会では野田代表の講演後、参加した市民の皆さまとの質疑応答の時間が設けられました。

集会に参加した女性は、「(自宅が)半壊以上で公営住宅や民間のアパート等に3年間無料で住める対応になっている。支援を3年で打ち切るのではなく、長くずっと応援をお願いしたい」と切実な思いを話しました。野田代表は、「視察をした中で思ったのは、完全に復興するまで添い遂げるのが政府の責任だということ。東日本大震災でも復興の中長期計画を作って、財政措置など特別会計を作って対応するようにした。やっぱり住み続けられる住まいがあることは大きい。(被害を受けた住宅の)解体が進まない、次の住まいが決まらないと諦めて、離れる人が出ないようにするのが復興のポイントだ」と答えました。

また、2人の子育て中だという男性からは「物価高や子どもを育てていく上で教育にかかる費用が非常に大きくかかってくると思い貯金をしているが、それでも足りるかどうか不安に思いながら働いている。昨年の衆院選や7月の参院選では、比例区で立憲民主党が大きく支持を集めることにはならなかった。他党に投票した人が次は立憲に票を入れてくれるようにするにはどのような取り組みをするのか」との質問がありました。野田代表は、「若い世代の声を聞き、子育て支援も含めた人に優しい国づくり、若い人向けの政策を打ち出すのは立憲民主党の原点。教育の無償化も最初に言い出したのはわれわれだ。児童手当の拡充や学校給食の無償化等、実現するために先頭に立っていきたい。こういうことをもっと皆さんにわかりやすく伝えることができるようにしたいと思う」と決意を語りました。
