立憲民主党は7月23日、「外国人受け入れ制度及び多文化共生社会のあり方PT」の会合を国会内で開催し、トルコ国籍のクルド人男性が警視庁高尾署の留置施設内で勾留中に死亡した事案について、警察庁から経緯や対応状況について話を聞きました。
冒頭、PT座長の石橋通宏参院議員は「極めて残念な事件が起きてしまった。行政として、どのような経緯でどう対応したのか、説明責任を果たしてほしい」と求めました。
警察庁の担当者は、男性が6月25日に現行犯逮捕されてから、7月2日に留置施設内で倒れているのが発見され、死亡が確認されるまでの経緯を説明しました。7月3日に行われた司法解剖の結果についても、十二指腸潰瘍穿孔の疑いによる腹膜炎が死因とされたと報告しました。
その上で、担当者は、男性が6月25日夕方に八王子市内で単独事故を起こし、在留カードを所持していなかったことなどから、入管難民法違反(旅券不携帯)で現行犯逮捕されたと説明しました。また、男性は「2019年に短期滞在で来日し、その後は特定活動で日本に滞在していた」と供述していたとしましたが、警察側は在留期限が切れていたことなども踏まえ、不法残留の疑いがあったとして対応したとしています。
質疑では、出席議員らが、有効なパスポートが確認された後もなぜ勾留を続けたのか、逃亡や証拠隠滅の恐れが具体的にあったのかといった点について、説明を求める声が上がりました。警察庁側は「不法残留の疑いがあったため、余罪捜査を行う必要があった」と述べ、個別の勾留判断については検察庁の所管事項もあることを理由に明言を避けました。
さらに「7月1日の腹痛訴え以降の医療対応が適切だったのか」「体温が35度台から34度台まで低下していたにもかかわらず、なぜ救急搬送などの対応が直ちに取られなかったのか」についても疑問が示されました。警察庁側は、嘱託医の診察を受けた後、腹部超音波検査やレントゲン検査を行い、医師の指示に基づいて経過観察していたとした上で「こうした対応が適切だったかどうかについては、引き続き警視庁で事実確認を進める」と説明しました。
石橋参院議員は「人の命が失われた以上、何がどこで間違ってこのような結果になったのかを丁寧に精査し、結果を報告してほしい」と強調し、今後も必要に応じてヒアリングを続ける考えを示しました。

