【プロフィール】
選挙区=小平市
地元の魅力=新宿から30分圏内でありながら、玉川上水や、グリーンロードをはじめとした豊かな自然があるところ
好きな映画=『ショーシャンクの空に』
好きな本=『まじめに生きるのを恥じることはない』(ジョン・ウッデン)
人生初の仕事=マクドナルドのクルー
尊敬する人=夫
長所=何事もじっくり取り組むところ
短所=じっくりすぎるときがあるところ
http://www.takeiyoko.com/
https://twitter.com/takeiyo
――会社員から政治家に転身したきっかけは何ですか?
ずっと会社員として働いてきて、議員になろうと考えたことはありませんでした。ですが、職場の労働組合で立候補できる人を探していて、直感的に「やってみようかな」と思ったんです。
結婚をし、子育てをしていると、自分が住んでいる自治体にいろいろと言いたいことが出てくるんですね。子どもを保育園に預けてる時は保育園の悩みがあるし、小学校に入ったら小学校の悩みがある。ただ、保育園時代に悩んでいたことを悩み続けるわけではないので、立ち止まって言い続ける人が必要なのではないかな、と思ったんです。
元を正せば、結婚前に互いの両親を含めた顔合わせの時、父が私のことを「人のために働くことができる娘です」と紹介したのです。自分としては意外だったのですが、それがずっと心にあって、人のため、社会のために働きたいな、と思うようになりました。
――小平市議会議員を2期6年務められましたね。議員という仕事はどうですか?
想像していたよりも楽しいです。もちろん、大変なこともありますしもどかしい思いもしますが、市民の皆さんの要望が実る瞬間は本当にうれしい。この仕事の醍醐味です。
例えば、コロナ禍で非正規の保育士さんからの相談が増えました。休園や縮小の中で、正規の保育士さんには休業補償がされても、非正規の場合は休んでくださいと言われたり、給料がカットされたり、というのが頻発していたんです。
市への働きかけに加え、「うちの市だけの問題ではないな」と思って、国会議員にも実情を伝えました。国会で取り上げてもらい、最終的には労働組合の力もお借りして非正規の保育士さんも100%補償されるようになりました。実際、相談に来られた方々に給料が支払われて、「この仕事をやっていてよかった!」と思いました。
――初めての都議会議員への挑戦ですが、どんなことに取り組みたいですか?
コロナ禍で、いろいろな方の声を聴いてきました。先ほどの正規と非正規の待遇格差もそうですし、ワクチン予約に際しても、高齢者がいかに情報やデジタルに関して弱者であるか思い知らされ、いろいろなところで「格差」が広がっていると痛感しています。
コロナ禍であおりを食っているのは弱い立場の人々です。この社会にもともとあった格差がさらに拡大し、本当に社会が二分しかねない状況だと危機感を持っています。
効率性を追い求めた結果、いざという時に行政が市民に寄り添うことができなくなっていました。
東京の中でも、23区と多摩26市ではいろいろな格差があって、小中学校のエアコンや洋式トイレの設置率は23区のほうが高いんです。コロナ禍で、公衆衛生の最前線としてその役割が再認識された保健所も、23区には区ごとにありますが、多摩地域には7カ所しかありません。受け持ち人口も、23区は平均42万人に対して、私の地元である小平市を管轄する多摩小平保健所は、近隣5市合わせて約74万人です。多摩地域にも各市に保健所があれば、もっときめ細かな対応ができたのではないか、と考えます。
効率性重視に陥りがちな分野については、議員としてしっかりチェックしていかねばと思っています。
私は、「つながって、支え合う社会」を理想としています。どんな人も孤立させない、「心配」を一つひとつ取り除いていくのが政治の役割だと思っています。
これまで市議として、都にはいろいろな期待や要望がありました。市民の声を聞いてきたからこそ、市側の実情をよく知るからこそ、今度は、市と都の橋渡し役になりたいと思います。