参院内閣委員会が8日、閉会中審査をおこない立憲民主党の1番手として杉尾秀哉議員が立ちました。杉尾議員は、日本学術会議が推薦したうち6名の会員候補の任命を菅総理が拒否した問題に集中して質疑。この問題は今すぐ学問の自由を奪うわけではないが、今後、学者が政権に不利な発言をすることで研究費をカットされたり不利な扱いを受けるのではないか疑心暗鬼を生むと述べ、「結果的に学問の自由が侵害されると思うから、いま日本中の人が声を上げようとしている」と強調しました。
冒頭、杉尾議員は、2016年の学術会議の補充人事から官邸の介入があったと証言している学術会議元会長の大西隆教授の参考人招致を求めたにも関わらず、与党の反対で実現しなかったことに「極めて残念」と発言。政府側も2016年から2017年にかけての推薦候補選定のやり取りを確認できていないと答弁したことに対し、「真相解明が必要だ。大西教授の参考人招致と予算委員会の集中審議が必要だ」と求めました。
杉尾議員は、菅総理が「総合的・俯瞰的活動を確保する観点から判断した」と任命拒否の理由を述べていることについて、総合的・俯瞰的活動について見識を持っているのかをただしました。政府側が「総理の見識に答える立場にない」と明確な答弁を避けたことに対し、杉尾議員は、「6人に極めて失礼。総理がレッテル貼りしたも同然」と述べ、「改革姿勢の道具にすり替えようとしていると言われても仕方ない」と指摘しました。