立国社新型コロナウイルス合同対策本部会議が20日、国会内で開催され、政府側から(1)第11回「新型コロナウイルス感染症対策分科会」(2)予備費の支出に関する10月16日閣議決定――等についてヒアリングしました。

 会議の冒頭であいさつした逢坂誠二・党新型コロナウイルス対策本部長は、「多くの議員も地元を歩いていてコロナ対策に手詰まり感を感じているのではないか。あるいは先に対する不安を感じているのではないか。たとえば、小口貸付け、住宅確保の期限がそろそろ来る。その先一体どうしたらよいのかという声が非常に多い。雇用調整助成金も12月で切れ、その後段々縮小していく。これに対する不安の声も多い。個人申請できる休業支援も活用が進んでいない実態がある。GoToについても潤っている人はいるが、そうでない人が圧倒的で、批判の声が多い。こうしたことにどう対応していくべきか検討したい」と述べました。

 ヒアリングでは、分科会が政府に対して、(1)クラスターがどのような状況で発生するのか徐々に専門的分析が進んでいるので、そうした分析を踏まえ、どのような具体的な行動がリスクが高いか、低いか、国民に分かりやすく説明すること(2)感染拡大防止には早期のクラスター対応が有効と分かってきたので、関係者にはクラスターが発生した場合には、早期に適切な対応を行うこと(3)感染状況は地域によって異なるので、各地域の感染状況のステージなど状況を考慮して、各都道府県は国と協力して、地域の実情に応じた効果的な対策をとること──を提言した内容について説明を受けました。

 予備費に関しては、雇用調整助成金の特例措置(厚生労働省所管)に4391億円、サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(経済産業省所管)に860億円、経営継続補助金(農林水産省所管)に241億円、合計で5492億円を使用する旨の説明がありました。

 出席議員からは、「夏場に小児がマスクを着用することは、熱中症対策にとって弊害であると専門家から指摘されたが、今後の秋冬場での小児のマスク着用の対応は決まっているのか」「高収益作物次期作支援交付金への応募要件の変更について、事業者が先行投資をした後に大幅に要件が変り、困っていると聞くがどうなっているのか」「テレワークが進む中で、特に知的障がい者の雇用が奪われるという問題が発生しているが、どう支援するのか」などの質問や意見が出ました。

 そのほか会議では、「第3波に備えて新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案の議員立法化を急ぐべき」といった意見や、農水省に対して「混乱をきたしている高収益作物次期作支援交付金の運用見直しについて、何らかの知恵を絞って対応すべき」との提案がありました。