衆院内閣委員会で16日、閉会中審査が行われ立憲民主党の今井雅人議員が質問に立ち、新型コロナウイルス感染症対策、GoToキャンペーン、新型インフルエンザ特措法改正の必要性――などについて西村担当大臣らにただしました。
16日、西村担当大臣が感染対策の「勝負の3週間」と呼びかけた最終日を迎えたにもかかわらず、「3週間の間に感染者数は増えている。重症者も昨日592人と過去最高になっている」と指摘し、政府の対策のあり方に疑問を呈しました。特に菅総理がインターネット番組に出演した際、「いつのまにかGoToトラベルが悪いということになってきたが、『移動では感染しない』というご提言をいただいていた」との発言を問題視しました。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長にどのような提言をしたかを確認しました。尾身会長は「GoToに関しては、感染の主たる要因か分からないけれども、ステージ3相当の地域とそれ以外の地域の往復は控えてもらうことが感染対策上重要だと提言した」と答弁しました。
これを受けて今井議員は、「実は、分科会は『移動では感染しない』と提言していない」と指摘。11月20日の分科会提言を取り上げ、「一般的には人々の移動が感染拡大に影響すると考えられる」と一部を読み上げました。そして総理が「移動では感染しないというご提言をいただいた」との発言は、事実と「真逆のことを言っている」と痛烈に批判しました。
感染拡大が続く中で、立憲民主党が臨時国会で提出した新型インフルエンザ特措法改正案は、「休業と補償の関係を整理したり、国と地方の権限を整理したり、いつでもどこでも誰でも検査ができるような体制を作る。われわれとしてはかなり中身をきちんと詰めた法案だと自信を持っている」と有効性を説き、「大臣も特措法の改正自体の必要性は認めているので、今特措法を改めよう」と提案しました。西村大臣は、「ご指摘いただいて論点について検討を加速していきたい」と提案に前向きに答弁しました。