立国社「新型コロナウイルス合同対策本部会議」が25日開催され、同日政府が閣議決定した予備費の支出についてヒアリングをおこないました。

 逢坂誠二対策本部長は冒頭、安倍前総理の「桜を見る会」問題について、「不起訴になったから、罪にならなかったからと言って、公文書を廃棄したことは許されるはずはない。国会で118回も事実と違う答弁をしていたことが許されるはずがない。税金を使った行事に自分の支持者を呼んで利益誘導まがいのことをしていたということも許されるはずがない」と言及しました。COVID-19対策について「地元を回っていると事業者の皆さんから大変だという声ばかり聞く。GoToキャンペーン事業がくるくる変わるし、どこでお金が支給されるのか、どのタイミングでキャンセル料が入るのか分からない。GoTo商店街事業も申請を出してみたが、突然ブレーキを踏まれた。菅内閣が後手後手、対応が猫の目のように変っているということだと思う。改めて国民の命と暮らしを守るという観点でしっかりとしたCOVID-19対策をやらなくてはいけない」とあいさつしました。

 今回閣議決定された「新型コロナウイルス感染症対策予備費」は更なる病床確保のための緊急支援(厚生労働省所管)に2,693億円、新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金の協力要請推進枠(内閣府所管)に2,169億円の計4,862億円。第1次補正と第2次補正で予備費が計11.5兆円計上されましたが、今回の支給決定で予備費の残金は4兆5,562億円になったとの説明を受けました。

★コロナ対策本部小川議員.JPG

 新型コロナウイルス感染症から快復した小川淳也衆院議員は、自身の経験をもとに(1)陽性確定後は公的な移動支援を受けられるが、確定前は公共交通機関を使わずに自分で移動しなければいけないので防護タクシーなどの移動支援を実施すべき(2)感染が判明した者と会っていた人のうちマスクを着用していなかった人は濃厚接触者として公費の検査の対象となるが、マスクを着用していた人も同様に公費検査の対象とすべき(3)感染経路を突き止め、国の政策との整合性をはかるため、保健所で感染者について調査する際、GoToトラベルを利用したか、少なくとも過去2週間の移動歴も把握すべき(4)感染症病棟では看護師が掃除からゴミ出しまでしているので、看護師でなくてもできる業務は他のスタッフができるようにすべき(5)行政と民間が協力する検査体制を構築するため、民間検査を実施した場合の報告義務を課すなど、制度を整えるべき(6)英国やニュージーランドのように、日本でもウイルス解析を積極的に実施すべき──と表明しました。

 会議では、新型感染症患者を受け入れている病院の経営状況、看護師等の定員が充足している実働可能な病床数、医療機関への緊急支援の対象となる医療従事者の範囲、なぜ医療機関への緊急包括支援交付金と別の制度を設けたのか、地方創生臨時交付金の営業時間短縮要請への協力金を支払う事業者の範囲等について質疑応答がおこなわれました。
 ヒアリングを終えて逢坂対策本部長は、医療機関への緊急支援制度の内容は概ね良いが、「遅きに失した」と苦言を呈しました。