立憲民主党神奈川県総支部連合会(神奈川県連)は29日、逢坂誠二新型コロナウイルス対策本部長に「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急提言」を提出しました。神奈川県連から、県連代表の阿部知子衆院議員、県連新型コロナウイルス対策本部長の作山友祐県議会議員、山崎誠、早稲田夕季両衆院議員、真山勇一参院議員、栄居学県議会議員、鈴木朋子川崎市議会議員が出席しました。
阿部県連代表は、神奈川県は昨年2月のクルーズ船での集団感染以来、新型コロナウイルス対策に取り組んでおり、神奈川県医療危機対策統括官の阿南英明先生から県の医療体制の状況を伺ったうえで緊急提言を取りまとめたとの説明がありました。
作山対策本部長は「今回の緊急提言は医療分野に限って取りまとめたもの。神奈川県でも自宅療養していた方が立て続けに亡くなられてた。何よりも医療従事者の数が足りない中で精いっぱいのことをしている。地方自治体が直面している課題を受け止めて、党としても取り上げていただきたい」と要請しました。
真山議員は「神奈川県はダイヤモンドプリンセス号のことがあったので、最初から対策、協議をやってきている。今回の緊急提言の内容の多くは既に党の対策本部でも取り上げられている。事態が長引き、病院が経済的に苦しくなっているので、そうした支援を入れていただきたい」と述べました。
山崎議員は「阿南先生からは、ひっ迫した状況が続いて自宅療養と宿泊療養の振り分けができないほどの危機だったと伺った。保健所機能の強化の緊急性があるので、特にご留意いただきたい」と述べました。
早稲田議員は「ワクチンについて国はまだ情報を出さないが、私たちも分かり次第、自治体の方にお伝えしたい。とくに病床、保健所がひっ迫して、厳しい状況で人員の確保が重要。後方支援の病院、介護施設を含めて地域連携を早く進めたいので、国の支援をもっと求めいきたい」と述べました。
自治体議員からは「川崎市は厚労省と合同ででワクチン接種の訓練をおこなった。ワクチンの入荷の時期や詳しい接種方法も国から伝えられない中で、自治体は右往左往しながら準備をしている。国に早く実施時期や方法を決めてほしい」「神奈川では、血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターを40歳以下には貸し出さなくなったり、積極的疫学調査の対象を家族等に限定せざるをえなくなってしまった。まだ感染が続くので、ぜひ国からの支援をいただきたい」などの意見が出ました。
逢坂本部長は、「大変貴重な提言をいただいた。感染症対策は徹底的に検査して感染を突き止め、感染者を隔離して感染拡大を食い止めることが基本だが、国の対策はまったくそれができていない。とにかく病床を確保することが重要だ。病院に対してダイレクトな支援をおこなう必要がある」と応じました。また、ワクチン接種については、「自治体の実態をぜひリアルタイムで知らせてほしい」と要請し、現場の課題を解消できるよう政府に働きかけていく考えを示しました。さらに、枝野代表が代表質問で打ち出した「ゼロコロナ」に向け、党の新型感染症対策を再構築していくと説明しました。