衆院予算委員会は17日、集中審議をおこない、立憲民主党の7番手として岡本充功議員が質疑しました。岡本議員は、海外在留邦人へ日本承認のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)予防ワクチンの接種をできるようにすること等を提案しました。

 岡本議員は、海外にいる日本人が日本承認のワクチンを打つことができる努力をしてほしいと提案。菅総理は、「海外在留邦人の安全確保は政府の重要な責務であり、コロナ拡大の中、重要性が高まっている。各国のワクチン接種状況や個別の状況を踏まえて適切に対応したい」と前向きに答えました。

 続いて、COVID-19予防ワクチンの第2便がいつどのくらいの量が届くのかを質問。河野担当大臣は、「第2便は来週に到着。量は差し控える」と答弁。「なぜ、量は答えられないのか、契約上そうなっているのか」と岡本議員は詰めましたが、「ファイザーとの信頼関係上、明示的に公開していいという了解が出るまで差し控える」と河野大臣は答えました。第3便到着の日程についても明確に答えない河野大臣に対して岡本議員は、「こういう状況では、『一体いつ来るかわからない』という声がこれから続くことになる。ファイザーと協議して対外的に言えるような交渉をすべきだ」と提言しました。

 岡本議員は、河野大臣の指示で構築を進めているワクチン接種状況をリアルタイムに把握できるシステムと従来からの予防接種台帳への登録について質問。まだ新システムができていない段階で3月に医療従事者が接種し4月から医療従事者の2回目の接種と65歳以上の接種が始まった際、先に接種を開始している医療従事者の接種状況をどのように登録して把握するのかをただしました。河野大臣は「医療従事者については接種する医療機関でリストを作成し、自治体が後日入力する」と答えました。これに岡本議員は、「新システムには即日(医療従事者の接種状況が)載らないという理解で良いですね」と確認すると、河野大臣は「(4月の)高齢者の接種が自治体でスタートするところに間に合うように開発したい」と新システムができるめどについて答えました。岡本議員は、「即日載らないということだから、後日情報が錯綜して混乱しないようにしてほしいし、(従来の厚生労働省のシステムである)予防接種台帳への入力は(1カ月単位でおこなうところを)1週間でできればだいぶ変わる」と混乱を避けるための提案をしました。

 厚生労働省が作成した接触確認アプリ(COCOA)のアンドロイド版で不具合があったことについて、iOSバージョンの不具合もあるか確認しました。平井担当大臣は、「iOSバージョンで一部指摘があった初期化されていることは、次回のバージョンアップで解消される。厚労省で検証していて、もうすぐ発表する、それをフォローしていかなる事態が起きても対応したい」と不具合があり、対応していると説明。岡本議員が「いつになったらきちんとした運用ができるか、めどを教えてほしい」と問うと、田村厚労大臣が「委託事業者に早急にやってもらう、2月中旬頃ということでそれに向かって対応いただける」と答えました。岡本議員は、「2月中旬と言っても17日になってまだ言えないのは問題がある」と述べました。

 また、COVID-19予防ワクチンを接種して副反応が出た場合に、医療手当として通院3日未満が月額3万5千円、通院3日以上が月額3万7千円の補償が出ることについて、「国家的事業としては少ない」と指摘。「国家的事業だと言うのであれば、もう少し増やしてみてはどうか」と提案しました。

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