衆院予算委員会で1日、集中質疑がおこなわれ、衆院会派「立憲民主党・無所属」から山井和則議員が質問に立ちました。

 加藤官房長官による山田真貴子内閣広報官の辞職の報告を受けて、山井議員は「山田氏は菅政権の犠牲者となられた。利害関係者であった菅総理長男による接待に参加したのは、菅総理に忖度したからではないか」とこれまで人事権を使って、官僚を動かしてきた菅総理の政治姿勢を問題視しました。

 菅総理に、山田氏にお詫びしたのか誠実な答弁を求めましたが、菅総理は「申し上げる立場にはない」と明言を避けました。

 山井議員は菅総理の著書「政治家の覚悟」の一節を引用し、「総理は『政治家が方向性を示し、責任はすべて取る』と書いているが、多数の総務省幹部が、総理長男が関与していることから忖度した接待問題の責任を明確にしていない。あまりに無責任だ」と痛烈に批判しました。

 菅総理は「感情で人事をやったことはない。政策で人事をやっている」とこれまでの人事を正当化する答弁はしたものの、自らの責任については言及しませんでした。

 山井議員は菅総理が著書で掲げていた「国民の当たり前」な感覚とずれているとし、「一連の接待問題の原因の大元は総理だ」と迫りました。

 また、1月29日に首相官邸を訪問し、生活困窮者向けの追加のコロナ対策を要望してもゼロ回答しか得られず、コロナで苦しむ国民の信頼が菅政権から離れていると苦言を呈しました。

 農水省の鶏卵汚職問題について、接待を受けた枝元事務次官に事実関係を確認した上で、野上農林水産大臣に農水省の調査はヒアリング対象が不十分だと述べ、幕引きを急ぐ姿勢を批判しました。

 山井議員は自粛期間中に一連の接待問題が相次いだ菅総理の責任は重いと述べた上で、「事業者や国民を守る」政策を実施するよう、強く要請しました。