駐日欧州連合(EU)代表部主催で31日、オンラインイベント「ジェンダー平等と若者世代」が開催され、立憲民主党から近藤和也青年局長が出席しました。
このイベントは国際女性デー(3月8日)月間の一環としておこなわれ、各国大使、国会議員、若者が『ジェンダー平等』をテーマに、日本や世界の教育・政治参画・暴力・ガラスの天井・夫婦別姓・ワークライフバランスなどジェンダー平等を実現するための課題について意見交換しました。
冒頭、主催者を代表してパトリシア・フロア駐日欧州連合大使があいさつし、ジェンダー平等について日本の国会議員、各国大使、さらに次世代を担う若者を交えて対話することの意義を強調しました。次に、(1)若者、教育、市民の役割についてモルドバ共和国臨時代理大使(2)女性への暴力、セクシュアルハラスメント、性差別についてドイツ連邦共和国大使(3)政治における女性;政策決定のための正確な基盤(データ、統計)についてマダガスカル共和国臨時代理大使(4)女性の雇用、同一賃金、ガラスの天井についてメキシコ合衆国大使(5)男性の役割、ワークライフバランスについてスウェーデン大使――がそれぞれ意見を述べました。また、若い世代で男女共同参画、避妊ピルの普及、LGBT等について活動している団体の代表者が意見を表明しました。
続いて各党の国会議員が意見を述べ、近藤青年局長は本日の登壇者で男性なのはスウェーデン大使と自身だけだということに触れ、青年局には優秀な女性役員が複数いるので、自分がこのイベントに出席すべきか迷ったと打ち明けました。その上で「いま日本の国会の中で男性の方が多いので、男性目線ということも必要だろうということで参加させていただいた」と述べました。
さらに、野党が選択的夫婦別氏法案、性暴力被害者支援法案、セクハラ禁止法案などの議員立法を提出していることを紹介した上で、「ほとんど審議されていないのが実情だ」とし、その理由は男女平等ということが、ほとんど選挙の争点にならないからではないかと語りました。「男女平等は当たり前のように受け止められていても、ジェンダー平等というと、『何のこと、それ。また変わったこと言って』というふうに見られる。まだ意識そのものが広まっていないことは問題だと思っている」と語りました。そして「選択的別氏について、次の選挙の争点になるかもしれないと言われているが、有権者の皆さまに、こういうことが問題なのだと広まることそのものが良いことではないか」と述べました。また、日本では育児をする男性を「イクメン」と呼ぶことに触れ、「育児をする男性が褒められる環境そのものは果たして本当にいいのかなあということもある」と疑問を呈しました。さらに国会では、男性議員の間で「あまり女性議員が登壇した場合にはヤジは飛ばさないようになっている」と紹介し、それがいいか悪いかは別問題として、女性が発言しやすい環境をつくることを意識をしていることを紹介しました。