参院議院運営委員会が5日開かれ、「まん延防止等重点措置」の適用地域について、8日から福島、栃木、茨城、群馬、静岡、愛知、滋賀、熊本の8県を追加する方針を西村康稔経済再生担当大臣から報告を受けました。重点措置は現在、北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県を対象としており、今回の適用拡大で13道府県に広がります。立憲民主党から森本真治議員が質問に立ちました。

 森本議員は、自身の地元広島県が4日、政府にまん延防止等重点措置を適用するよう要請したにもかかわらず対象とならなかったことに、「広島県は、非常に危機感を持っている。広島県の決意と覚悟に対して国が足を引っ張ることになるのではないか。県民に対し誤ったメッセージを与えることにならないか」と政府の対応を問題視。広島県では4日新たに114人の新型コロナウイルス感染が発表され、直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は16.3人と、ステージ3(感染急増)の指標である15人を超えています。

 森本議員は、新型インフルエンザ等特別措置法でまん延防止等重点措置について、緊急事態宣言にはない、「都道府県が国に要請できる」という文言を加えている趣旨は、現地の対策本部の意向を尊重することが政府に求められるということではないかと指摘。政府の見解をただしました。

 西村大臣は、「ステージの指標を見ると1週間あたりでまだ3相当になったところ。重症者の病床使用率は9%、一般病床も16%と、他の地域と比べてかなり余裕がある。こうした指標をもとに専門家とも話をした。危機感は共有しているので、病床の確保を含め知事の取り組みを国としてサポートいていく。必要があれば機動的に対応したい」などと述べるにとどまりました。

 森本議員は、「強い危機感、これまでと違う局面に入っているという認識は持たれていると思うが、その認識を国民の皆さんに共有してもらわないといけない。これまで通りの判断基準では新たな局面に入ったことは伝わらない。特に現場の状況を分かっている地元が危機感持っているのだから、その足を引っ張るようなことはやめていただきたい」と訴えました。

 また、国民の皆さんと危機感を共有するためにも分かりやすいメッセ―ジが必要だと主張。菅総理の「人流は減っている」との発言を一例に挙げ、「事実かもしれないが緩んでしまうのではないか。前回の4連休では、東京の人流は減っていたが地方は多くの人が出て、広島県も4倍に増えた。事実は事実として示す必要もあるが、懸念する点ももっと認識、理解してもらうことが必要だ」と述べ、今後の見通しについてメッセージの発信を求めました。

 西村大臣は、感染力の強いデルタ株が広がるなか、百貨店や学習塾など、これまで出ていなかったところでクラスターが発生しているとして、「これまでと同じ感染防止策では感染が広がっている可能性がある。これまで以上に人と人との距離をとる、マスクを付ける、換気をおこなうなど対策の徹底が重要だ」と発言。今後の見通しについては専門家とともにシミュレーションしていくと述べました。

 最後に森本議員は、新たな局面で発出基準の見直しをあらためて要請。加えて、各自治体に9月以降のワクチン接種の情報が来ていないとして、速やかにスケジュールを発出するよう求めました。

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