枝野幸男代表は24日、日本の文化芸術の復興・継続のために集う演劇・音楽・映画・美術の四者による共同体「 WeNeedCulture 」のメンバーと国会内で懇談。同団体は、コロナ禍で大きな打撃を受けた小規模文化施設(ライブハウス・クラブ、ミニシアター、小劇場等)の存続のために活動を続けています。今回は、文化芸術への中・長期的な支援を総選挙の公約に掲げるよう要請を受けました。党から泉健太政務調査会長が同席しました。

 提言書は、(1)イベントや活動に対する助成など「活動」に加え、「場」や「担い手」への直接支援を拡充(2)官民一体での文化芸術関係者の共済制度の創設(3)2021年度補正予算で使途を問わない給付型の補償制度の創設(4)すべての若者が文化芸術に触れられる機会の創出――の4項目です。

 映画監督の西原孝至さんは、「この(コロナ禍の)1年半でさまざまなことが浮き彫りになったが、文化芸術の分野においても、いかにこの国が文化芸術を大事にしてこなかったか、蔑ろにしてきたかが残念ながら見えてしまった。短期的な支援ももちろん大事だが、長期的な視点に立って取り組んでいければと思い提言書をまとめた」と述べ、提言内容について説明。フランス政府が、若者の文化芸術活動を資金的にサポートすることを目的に「カルチャー・パス」と名付けたプログラムを始めたことにも触れ、若い世代に触れる機会をつくってほしいと求めました。

 出席者からは、「イベント開催に対する助成が多いため、やる選択肢を取らざるを得ない状況にある。感染状況に応じて休業・中止を選択できる補償があるとありがたい」「支援の対象が活動に限られている。表現の場や担い手に対する支援ができる法的改正を視野に入れて取り組んでほしい」などと窮状を訴える声が上がりました。

 枝野代表は、「昨年から何度も足を運んでもらいながら十分な支援ができず申し訳ない。部分的にはイベントができる状況になっている一方で、今年に入ってからはほぼ支援のない状況。かえって生活や事業継続が困難になっている方が多いのではないか」と述べ、これまでも政府・与党に求めている拡充した形での持続化給付金の再給付や、提言のあった場や担い手への直接支援の必要性を強調。現場の声に応えられるよう積極的に取り組んでいく考えを示しました。

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