全日本自治団体労働組合(自治労)の第95回定期大会が25日に都内で開催され、枝野幸男代表が来賓として出席、あいさつをおこないました。
主催者を代表してあいさつした川本淳中央執行委員長は冒頭、全国各地で起きている大雨による水害の被害に遭われた方々にお見舞いを述べ、新型コロナ感染症への対応のため、多くの公共サービスの現場で限界を超える程の業務が降りかかる中、災害復旧に勤しんでいる組合員に敬意を表しました。また政府の感染症対策について「政治的利害ばかり追求し、中途半端。朝令暮改。国民には抽象的な説明のみ。国民が嫌気を指すのも当然だ」と厳しく批判し、「自公政権がこのまま外部からの助言に聞く耳を持たず、隠ぺいを繰り返す政権なら、やはり退いていただきたい」と述べました。そして、「立憲民主党には野党間の連携を強化し、国民の求める政策をしっかりと示して総選挙を戦ってほしい」と期待を述べるとともに、「自治労の声を国政に届けるために、来夏の参院選挙において自治労組織内候補予定者の『鬼木誠』を国会に何としても送りたい」と力を込めました。
次に連合の神津里季生会長が来賓としてあいさつに立ち、自治労が連合本部および地方連合会に多くの役員を派遣していることに触れ、「連合の活動へ多大なる貢献をしていただいている」と謝辞を述べました。またコロナ禍に於いて、「この20年余り続いてきた、行き過ぎた新自由主義や自己責任論がいかに誤っていたかが浮き彫りになった。過度の人員削減や不安定雇用への置き換えが、このコロナの不安を助長した」と指摘し、「『コロナの気づき』において、いかに日本社会を改革し、前進できるかが重要」との見解を示しました。そして立憲民主党らと連合が締結した、「命とくらしを守る『新しい標準(ニューノーマル)』」が実現していれば、こんなひどい状況にはなっていない」と述べ、「枝野代表を先頭に政治の流れを変えていかなければならない」と力を込めました。
続いて来賓あいさつをおこなった枝野幸男代表は「政府が公務員削減の方針を示し続ける中、そのしわ寄せを最前線で受けながら、コロナ対策、自然災害への対応をしていただいている自治労の皆さまに敬意を表する」と述べました。そしてコロナ対策においては「水際対策。徹底した検査。補償。この3つが必要。それが出来る政府を総選挙後には作らなければならない」と述べ、「私は2011年に官房長官として危機管理に当たった。当時は至らない点があったと反省もある。その教訓を踏まえ、私は、『もしまた国家の危機があったら』と計算と準備を重ねてきた。私に任せていただけたらこの危機を乗り越えることが出来ると自信を持っている。そのためにわれわれの仲間を支えていただき、政権を託していただき、この難局を皆さまとともに乗り越えたい」と力強く支援を要請しました。