枝野幸男代表は24日、国会内で記者会見をおこない、 #政権取ってこれをやる のVol.5として「平和を守るための現実的外交」を発表しました。 #政権取ってこれをやる のVol.4までは「自民党政権では実現しなかった」とつけていましたが、今回は外しています。枝野代表はこの件について、「外交安全保障には継続性が重要であるという側面もあります。むしろ、安倍、菅政権の9年近くの間に壊されてきたものを従来のわが国の外交安全保障の王道に戻すという側面も含まれております。もちろん一方で、われわれだからこそ進められるということも含まれておりますので、全体に自民党政権ではできなかったという部分をはずしている」と説明しました。

1.健全な日米同盟を基軸とした現実的な外交安全保障政策
 枝野代表は、「日米同盟が基軸であるという、従来のわが国の基本政策を変えるつもりはない。そして、専守防衛に徹し、領土・領海・領空を守る。そのことのための現実的な対応を進めてまいります」と述べました。特に、すでに法案を提出している尖閣諸島防衛を視野に入れた領域警備と海上保安庁体制強化について法整備を進めることに触れ、「私たちこそが、現実的な尖閣防衛を進めていけると確信している」と力を込めました。また、北朝鮮の核ミサイル開発に対する対抗、拉致問題の早期解決へ取り組むこと、竹島問題、北方領土問題の解決に全力を注ぐと表明しました。

2.地球規模の課題への積極的な取り組み
 枝野代表は、核軍縮や国際的な平和構築にさらに積極的に貢献をし、特に核兵器禁止条約の締結国会合に対してオブザ―バー参加を目指すことや、国連などの枠組みに基づいて気候変動など地球規模の課題に積極的に取り組む意思を示しました。また、SDGs推進基本法を制定し、政策立案や評価にSDGsの目標とターゲットを活用し国全体で進めること、さらにさまざまな分野での多国間外交、特に人権外交、平和創造外交を展開し、国際社会において人道支援、経済連携、復興支援の観点で特に貢献をすると強調しました。

3.対等で建設的な日米関係
 枝野代表は、(1)沖縄県民の民意を尊重して辺野古新基地建設を中止し、沖縄における基地のあり方を見直すため、アメリカと粘り強い交渉を開始し進めていく(2)抑止力を維持しつつ、特に沖縄を中心とする米軍基地の負担の軽減をはかり、日米地位協定の改定を進めていく――ことを掲げました。そのうえで、「私自身、経産大臣として通商分野での日米交渉を実際に最前線でおこなってきた経験からも、わが国は必ずしも米国と対等な日米関係を進めてこなかったと思っている。もちろん相手方に配慮をし、柔軟に対応しなければいけないのは間違いがないが、そもそもわが国の立場・主張を明確に米国に伝えてこなかった、粘り強い交渉をしてこなかったと受け止めている。こうした考え方を転換することが、米国にとっても、健全な建設的な意義のある日米関係へと進展させていくことができると思っている」と考えを示しました。

4.経済安全保障・食の安全保障の確立
 枝野代表は、「わが国の先端技術の相当部分では優位性を確保している。この優位性を維持し、一方で経済活動におけるルール形成の戦略を強化する。国益を重視した貿易ルールの形成や農地・担い手の確保などによって、食糧自給率を向上する」と示し、「こうした4点を柱に平和を守るための現実的な外交を展開する」と述べました。

『平和を守るための現実的外交』.pdf

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