枝野幸男代表は3日愛知県内各所を回り、夕方には名古屋市中区内で開かれた街頭演説「 #りっけん名古屋大作戦 」に参加。地元の吉田統彦衆院議員(愛知県1区)をはじめ近藤昭一衆院議員(愛知県3区)、西川あつし総支部長(愛知5区)、斉藤嘉隆、田島麻衣子両参院議員がマイクを握りました。

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 吉田衆院議員は、「誰もが努力をすれば必ず報われる社会をつくることが若者に夢と希望を持ってもらえる第一歩だと思っている」と表明。その上で、医者の立場から今特に必要な新型コロナウイルス対策として、(1)ワクチンの3回目の接種(2)治療薬の確立(3)水際対策の徹底(4)療養施設・病床の整備・確保――を挙げるとともに、医療従事者、医療機関への支援の必要性を強く訴えました。

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 枝野代表は、演説のなかで立憲民主党が掲げる新型コロナウイルス感染症対策や経済政策を取り上げ、経済政策については、「日本だけが働く者の実質賃金が上がらず世界でのランキングが下がっている。いくら株が上がっても、あなたの暮らし、景気はよくならない」と指摘。「格差を是正して貧困を減らすこと。これは厳しい状況にある人を救うだけでなく、経済を良くして消費を伸ばすために必要な政策」「老後の不安、子育て・教育の不安、雇用の不安といった、明日の不安を小さくすることが景気、経済対策」だと強調。「日本だけがガラパゴス化して世界のなかから取り残されている。『分配なくして成長なし』ここに明確に舵を切れるかが問われている。この方針転換ができるのは私たちに政権を預けていただく以外にない。ぜひ力を貸してほしい」と訴えました。

 吉田衆院議員には「コロナ禍の中でお医者さんとして専門的知識を踏まえて、あるいはネットワークを生かして具体的に命を守るために必要なことをするために仕事をしてきた。その力を皆さんと、皆さんの大切な方を守るために使ってもらいたい」と激励しました。 

 その上で、4年前の結党時を振り返り、「現職の自分たちも生き残れるかどうか、そういう思いで立ち上げた新党だったが、結党から20日で戦後最小の最大野党になることができた。衆院選挙は、基本的に2人の総理候補のどちらを選ぶかを各小選挙区で決める選挙制度をとっている。最大野党になった以上は、そういう構えを作ることが私の責任だということでやってきた。紆余曲折あったが、4年前いろいろな事情で一緒に戦えなかった多くの皆さんとも、いろいろなものを乗り越えて力を合わせて、昨年の9月15日にようやく自民党に代わる、もう1つの選択肢として胸を張れる構えを作ることができた。新しい政権を作って『まっとうな政治』を取り戻さないといけない。説明しない、隠し、ごまかす、改ざんする、隠ぺいする。これは皆さんの暮らしに響くことに気づいたのではないか。4年で政権を競い合う。かなり背伸びをしてここまできたが、さらに背伸びをしなければいけないと思っている。なぜなら国民生活はもう待っていられない。コロナに感染しても入院できず、治療も受けられず自宅で亡くなる。こんなことが日本で起きてしまっている。政府に協力して営業を自粛しても十分な補償を受けられず、せっかく開いた店を閉じないといけなくなっている人たちがいる。明日の食べ物にも困って自ら死を選ぶ人がいる。こんな日本に誰がした。まっとうな政治を取り戻そう。4年前、『枝野立て』と背中を押していただいた力が今の私たちを作ったように、日本の政治をまっとうな政治に変える力を持っているのはあなたです。あなたの力が必要です。皆さんの力を結集して私たちと一緒に政治を変えよう」と呼びかけました。

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 街頭演説会には急きょ駆け付けた福山哲郎幹事長も参加。「今日は4年前に政党の届け出をした誕生日。枝野代表が一人で立ち上げ、赤松広隆衆院副議長、近藤(昭一)さんはじめ愛知の多くの仲間が立憲民主党に集い、そして国民の皆さんに助けていただき作っていただいた。『まっとうな政治』を掲げ、わずかな差であったが野党第1党の座をいただいた。現在は衆参両院で国会議員数は150人を超え、次期衆院選挙では220人を超える候補予定者を擁立する野党第1党となった」と述べ、冒頭、全国のなかでも特に多大な支援をいただいた愛知県、名古屋の皆さんに感謝の意を表明しました。

 福山幹事長は、「最近『いつも怒っている』と言われる」と切り出し、「怒りたくて怒っているわけではない。マスコミからマイクを向けられるのはたいてい自民党や政府が何かを問題を起こしたとき。本当はもっとにこやかでやさしい男のつもり。この忖度だらけの日本の政治を変えて、みんながちょっとにっこりする日本の社会を作りませんか」と呼びかけました。

 給付金や雇用の安定と賃金の底上げなど、立憲民主党の掲げる「みんなを幸せにする経済政策」に触れ、「実質賃金が上がらなかった日本で、立憲民主党の政権になったら懐が温かくなったから遊びに行こう』『子どもたちに何か買ってあげよう』そういう会話が全国でできるような日本の政治を作っていきませんか」と提起しました。

 「次期衆院選挙では与野党の対立構造を作り、今の自公政権を倒し、われわれの掲げるまっとうな政治、政策を実現したい」と力を込め、そのためには愛知県中で大きなうねりを作るため、4年前以上に力をいただきたいとさらなる支援を求めました。

 5期18年間県議会議員を務めた西川総支部長は、赤松広隆衆院副議長の後継者として立候補を決意。今年8月に県議を辞職したと述べ、直近の2年間は、愛知県にカジノを誘致しないよう先頭になって取り組んできたと自己紹介しました。

 近藤衆院議員は、「誰をも置き去りにしない、共に生きる、分かち合っていく社会をめざす」と表明。教育、介護、医療など暮らしの基盤を支える仕組みをしっかり整えると述べ、コロナ禍であらわになった非正規雇用で働く皆さんをはじめとする不安定な雇用環境を立て直したいと力を込めました。

 田島参院議員は、「皆さんの賃金、上がっていますか」と問いかけ、日本の賃金は国際的に低い水準であり、米国の実質賃金の2分の1だと指摘。「富める者が富めるだけの政治は終わりにしよう。毎日懸命に働いている皆さんが賃金をもらい暮らしを立て直す政治を取り戻す」と述べました。

 斉藤参院議員は、「普通に額に汗して働く皆さんがその分普通に生活できる、当たり前の社会を作りたい。20代の6割が貯蓄ゼロ、30代、40代の4割が貯蓄ゼロである一方で年収1億円を超す人がどんどん増えている」と述べ、格差是正の必要性を強く訴えました。