枝野幸男代表は27日、柏市のJR柏駅東口前で開かれた街頭演説会「 #立憲大作戦2021 in 東葛 」に参加。千葉県内の選挙区から立候補している、竹内千春(7区)、本庄さとし(8区)、みやかわ伸(13区)とともに、集まった有権者らに「政治を変えよう」と訴えました。演説会の司会は、岡田ちか柏市議会議員が務めました。

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■竹内千春(たけうち・ちはる)候補

 「理不尽をあきらめない」を掲げ選挙戦に挑んでいる、元教員で、弁護士の竹内候補。立候補を決めてからの政治活動はずっとコロナ禍にあったと話し、「コロナで露呈した社会のゆがみにより厳しい立場の方々がどんどん追い詰められている。真っ先に仕事を失った非正規で働く方々、学生生活を奪われ就職活動も困難になった学生、子育て家庭、特にひとり親家庭や介護者を持つ家庭、孤立する高齢者。こうした問題が後回しにされるのは、身近な問題として感じる女性、社会のなかで理不尽な立場に置かれる女性が国政に少ないからではないか」と指摘しました。解散前の衆院での女性議員比率は約1割、今回の候補者の女性比率も17%、千葉県には女性衆院議員が1人もいないことに触れ、このような状態を変えていかなければいけないと主張。「教員として学生、若者の声を聞いてきた。弁護士としてさまざまな理不尽を感じている依頼者の声を聞いてきた。これらの声をもって、女性の視点をもって国政に声を上げていきたい」「教員としての経験を活かし次の世代の子どもたちが明るい未来を築ける社会を残していく。弁護士としての経験を活かし透明な政治を取り戻していく」と力を込めました。

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■本庄さとし(ほんじょう・さとし)候補

 政権交代可能な政治を目指し、岡田克也常任顧問の秘書として19年にわたって政治活動をしてきた本庄候補。「いまの国会は機能しているのか。この9年間の(安倍・菅政権の)政治はどうだったのか」と提起。一強他弱のなか、数の力で何本もの法案が議論が尽くされないままに強行採決され、政治の私物化がはびこり、国会で総理や官僚が虚偽答弁を繰り返されてきたこの間の政治を振り返り、「忸怩たる思い。何としてもこの政治を変えなければいけない。いまの政治、政策を続けるのか。変えるのか。少しでも(政治が)よくなってほしいと思うなら、ぜひ1票を託してほしい」と訴えました。

 これまで「向き合う政治」を掲げ活動してきたという本庄候補は、公園での「青空トーク」で子どもから「未来は変えられますか」と問われたエピソードを紹介。「グサッときた。『分かりません。でも、変えようという思い、気持ちがないと変わりませんよ。私はその思いをもってこの地で活動し、皆さんとお話しています』と答えた」と述べ、「今日もその思いをお伝えしたい。いまの政治、政策を変えていく。(与野党)1対1の対決となりチャンス。どうか皆さんの力を借してほしい」と呼びかけました。

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■みやかわ伸(みやかわ・しん)候補

 アメリカで生命の起源についての研究をし、その研究を活かして、日本では難病に対する新薬の開発をしていた、みやかわ候補。「一番大事なのは、誰が命と暮らしを守ることができるか。命と暮らしを守ることができる政治をこの選挙で選んでほしい」と主張。議員になる前、RNA(リボ核酸)医薬品の研究開発に長らく取り組んできた経験から、科学をベースにしたコロナウイルス対策の重要性を国会のなかでずっと訴えてきたと話し、昨年からPCR検査の拡充、特に高齢者施設でのクラスター感染の発生を防ぐために体制を整備するよう求めてきたが、日本では先進国最低レベルのPCR検査しか実施してこず、結果として多くの高齢者施設でクラスター感染が起きてしまったと悔しさをにじませました。これから冬に向かって第6波の懸念があるなか、本来であれば臨時国会で第6波に備えてきたコロナの対策を審議すべきであったと指摘。「それにもかわらず、岸田総理は1時間たりともコロナ対策、自宅療養者が出ないように、どうやったら国民の命を守れるかという議論をせずに衆院を解散し、選挙突入した」と、岸田総理の政治姿勢を問題視し、「立憲民主党に命と暮らしを守る仕事をやらせてほしい」と訴えました。

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■枝野幸男代表

 枝野代表は、(1)新型コロナウイルス感染症対策(2)経済対策――を中心に演説しました。

 コロナ対策をめぐっては、昨年来、立憲民主党など野党が先んじて政策を提案し続けてきたとして、今年の通常国会でもさまざまな提案をしたにもかかわらず、それに応じず国会も開かず審議拒否をしてきたのは自民党と公明党だと批判。政府・与党が選挙を前に急にさまざまな対策を示していることには、「選挙のために出し渋っていたのではないか。その半年の間に閉じざるをえなかった店がたくさんある。生活が苦しくて自ら命を絶った人がいる。こうした皆さんを見捨てた、こんな政治を変えよう。われわれに力を与えてほしい。命と暮らしを守るコロナ対策をやらせてほしい」と訴えました。

 経済対策については、安倍元総理がさかんに言う「悪夢の民主党政権」の3年3カ月の平均経済成長率1.5%に対し、昨年のコロナ禍前までの安倍政権の平均経済成長率はわずか0.3%であるとして、「これが客観的事実。日本はより豊かになっていない。にもかかわらず株を持っている人がやたら儲かった。ごく一部の超大企業だけがやたらに儲かり、使い先がなくて企業の中に内部留保をため込んでいる。国全体が豊かになっていない。一部だけが豊かになっているのは、皆さんの犠牲の上に豊かさがつくられている。それを導いたのがアベノミクス」だと指摘。富裕層や超大企業への優遇税制の是正で所得再分配を強化すると述べ、「経済を立て直すために適正公平な再分配、分かち合うことが経済を成長させる。老後や子育て、いざというときの安心を高め合い、支え合うこと、分配と安心を進めていくことで経済を成長させる。これがアベノミクスに対する明確な対案だ」と訴えました。

 枝野代表はまた、みやかわ候補については「科学の世界のプロ。感染症と戦うためには、科学に基づく対策が必要であり、政治そのものを科学に基づいて客観的にやろうと取り組んできた」、竹内候補については、「ひずみのなかで苦しんでいる皆さんの声を受け止める弁護士として活動してきた。いまの法律をうまく使うだけでは救えない、法律そのものを変えないと救えない壁にいくつもぶつかってきた。その思いを今回ぶつけている。法律のプロなので即戦力」、本庄候補についえは「おそらく日本一の政策通の国会議員であり、仕事には厳しい岡田克也さんのもとで経験を積んできた。われわれのチームの中心を担う人材」と候補者それぞれを紹介。「政治を変えないといけないという皆さんの思いに応えられる3人の仲間。ぜひ国会に送ってほしい。この国の政治を変える力をもっているのは有権者の皆さんお一人おひとり。まっとうな政治を、支え合う社会を。そのことによって一人ひとりが真の豊かさを実感できるまっとうな社会へ。一緒に変えよう。皆さんの力を貸してください」と呼びかけました。

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 開会前には小西洋之参院議員も駆け付け、「いまの政治を変えよう」と主張。立憲パートナーズの伊沢さん(7区)と山田さん(13区)もマイクを握り、竹内、宮川両候補の応援演説をしました。

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 伊沢さんは「4年前の衆院選挙のときに『#枝野立て』の動画を観て、社会が変わっていくのではないかと希望を持った。民主主義は市民の主体的な参加によって成り立つ。それを推し進めてきたのが立憲パートナーズであり、これに賛同して参加した。私には子どもが3人いるが、この国で子ども3人を育てるのは大変。その声を伝えてくれるのは(竹内)千春さんだと思い、応援している。千葉県から女性を押し上げていきたい」と訴えました。

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 「ぶっちゃけて言うとわが家は貧困層に当たる」という山田さんは、「伸さんとはこの4年間いろいろなことを語り合ってきた。例えば貧困や不登校、障がいのこと。発達障がいの支援サークルにも参加して、お母さんたちの生の声に耳を傾けてくれた。当事者に直接会って話を聞き、現場で何が起きているのかを知ろうとしていた姿勢がとても印象的。議員であろうがなかろうが、一人の人間として伸さんとは友だちだと思っている。現場目線で考えようと努力する。社会のあらゆる階層に友だちがいる。少なくとも相手にそう思わせてくれる人だから私は伸さんを応援する」と熱く語りました。

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