「必要なところにお金が届かなかった。これだけ使いにくい予算を作った、お金の使い方を間違えた政府に猛省を促さなければいけない」（野田佳彦最高顧問）。
　「政府は何もせず、庶民に責任を押し付ければいい。そんなだから今の日本の社会の閉塞感があるのだと思います。政治は『誰がやっても同じ』ではありません。誰がやるかが大事です」（千葉9区・おくの総一郎候補）。

　野田佳彦最高顧問（元総理大臣）は29日、千葉9区のおくの総一郎候補の応援のため、JR都賀駅前でおこなわれた街頭演説会に参加しました。この演説会には、千葉県連の長浜博行参院議員、同副代表の小西洋之参院議員、および入江晶子、鈴木陽介両県議、秋山陽千葉市議、大越登美子四街道市議ら、他会派を含めた多くの自治体議員も参加しました。また就任したばかりの連合千葉・永富博之会長もマイクを握り、おくの候補にエールを送りました。この日の司会は、麻生紀雄市議（若葉区）が務めました。

■おくの総一郎候補（千葉9区）

　いよいよあと2日となりました。今回の選挙は、政治の流れを変える選挙にしなければなりません。今の自民党政治、自公政治をストップして「流れを変える」選挙です。

　皆さんの（実質）賃金は30年間でほとんど増えていません。その間、アメリカや英国は5割も増えているのにです。反対に格差はどんどん開いている。米国や英国に次いで第3位。悪いところだけ、米国や英国に似ている。なぜこんなことになったのか。私は、今の自公政権のあり方が原因だったと思っている。全部、民間に任せればうまくいく。政府は何もしなくていい。

　どうですか、今回のコロナ対応。日本の政治が機能していないことがはっきりとしたではないですか。多くの方が入院できない中、政府はなんと言っていたか。「自宅で治して下さい」。今の政治は「冷たい政治」なんです。病気になっても「自分で治して下さい」。冷めたい「自己責任の政治」が、今の自公政権の政治です。その流れを変えなければいけない。それが今回の選挙であります。

　昨日アベノマスクの話題が出てきました。8千200万枚も残って倉庫に保管されていた。保管料が6億円もかかっている。配りもせずただ保管している。あれほど評判が悪かったのに、追加で予算を135億円も使ってしまった。パフォーマンスと忖度の政治の結果がこのアベノマスクなんです。こんな政治を変えなければいけない。

　政治の役目というのは困っている人や、頑張っている人に手を差し伸べることだと考えている。日本の自公政権の政治は、その大事な役目を捨てている。パフォーマンスだけやって選挙に勝てばいい。政府は何もせず、庶民に責任を押し付ければいい。そんなだから今の日本の社会の閉塞感があるのだと思います。

　政治は「誰がやっても同じ」ではありません。誰がやるかが大事です。

■野田佳彦最高顧問（元総理大臣）

　皆さん、こんにちは。元内閣総理大臣の野田佳彦でございます。

　私は今、全国を選挙応援に回っておりますが、しのぎを削る大接戦となっている選挙区が全国各地で沢山あります。千葉県の中で最も激戦区となっているのがこの9区です。岸田総理をどう評価するか、定まっていない人が多いので、自民党にも立憲民主党にも風が吹かない、凪の状態。だから横一線で推移する選挙区が多いのだと思います。

　私は19日の公示の日にもおくの総一郎さんのお願いに参りました。普通は一選挙区応援一回でお許しを頂いているのですが、心配で心配で仕方がないので今日はもう一度ここに来ることになりました。おくのさんは、今回当選させて頂くと、当選5回目となります。私は10年前に、当選5回目、54歳で第95代総理大臣になりました。5回目の当選となれば、十分にこの条件を満たすことになると思います。しかも私よりもはるかに政策立案能力のあるおくのさんです。私は思っているのです。次の総理は枝野さんになってもらいたい。その次の総理を、おくのさんにやってもらいたい。

　アベノマスクの話をおくのさんがされていました。アベノマスクは当初466億円の予算が付き、無駄だと批判されたので幾分圧縮された。ワクチン開発の支援予算、100億円だったんですよ。アベノマスクが466億円。ワクチン開発が100億円。お金の使い方が間違っていると思いませんか、皆さん。

　昨年度、3つの補正予算がつくられました。全部コロナ対策で78兆円です。世界でも有数の規模の巨額予算です。しかしその内、20兆円を今年度に繰り越している。つまり3割のお金を繰り越している。それだけ使い勝手の悪い欠陥予算だったということ。お金が地方に流れてこないんです。困っている人がいっぱいいるでしょう。千葉にも困っている事業者が一杯いるでしょう。戦っている医療現場があるでしょう。頑張っている介護の現場があるでしょう。必要なところにお金が届かなかった。これだけ使いにくい予算を作った、お金の使い方を間違えた政府に猛省を促さなければいけない。