衆院予算委員会で3日、2022年度総予算案の一般的質疑が行われ、立憲民主党・無所属の源馬謙太郎衆院議員は、昨年9月以降、在日米軍が出国前の検査を受けずに日本に入国していたことについて、林芳正外務大臣を追及しました。

 日本政府は、在日米軍による出国前検査の免除を確認したのは昨年12月24日だとしていましたが、米軍側はNHKの取材に対し「言うまでもなく、とられている措置については、日本政府に対して情報を提供してきた」と文書で回答しました。源馬議員が、昨年9月から米軍が出国前検査を免除することを政府は確認していたのかただしたのに対し、林大臣は「通知は受けておらない」「知らされておらない」との答弁を繰り返し、米軍の回答と日本政府の認識が食い違う内容であることが露呈しました。

 その上で源馬議員は、「9月からずっと、検査をせずに入国をさせていたことを見逃していた4カ月。それも大きな問題ですが、実は知らされていて、見逃していて放置していたとなったら、もっと大きな問題」と林外務大臣を批判。

 源馬議員が米軍の認識が誤りであるのであれば、抗議などの対応を取るべきと追及したのに対し、林大臣は「メールで申し入れを行なった」と答弁。源馬議員は「ずいぶん軽い申し入れ」だと問題視し、「いつまでに返事をもらうのか明らかにし、事実確認を行うべきだ」と強調し、「メールでどのように申し入れたか」を委員会に提出するよう求めました。

 さらに、米軍側がNHKの取材に対し、「責任の所在を明らかにすることは利益をもたらさない」などとも回答したことについて、源馬議員は「言葉通りに読めば、米軍基地内での感染と沖縄や山口、そうした日本での(基地)周辺地域での感染拡大の関係をも、調べるな」という意味にも取れるとし、「脅しみたいなことを言われて、それに屈するような外交をやらないでもらいたい」と厳しく指摘しました。

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林外務大臣を追及する源馬議員