泉健太代表は7月29日、国会内で定例の記者会見を行いました。この日48歳の誕生日を迎えたことに触れた泉代表は、(1)参院役員人事(2)保健所の負担軽減(3)臨時国会の会期の短さ(4)公文書480件の不適切廃棄(5)中国との首脳会談(6)旧統一教会と自民党の関係――等について話しました。

 泉代表は、新型コロナウイルスが感染症法上2類相当に分類されていることにより、感染者の増加で保健所の負担が多いためひっ迫すると指摘。「保健所が連絡を受けて、入院調整等もする負担を簡素にする方策を政府は早急にまとめるべきだ」と訴えました。また、新型コロナウイルス対策本部(本部長:長妻昭衆院議員)が、後藤厚生労働大臣に新型コロナウイルスの4回目のワクチン接種対象者に保育士も加えるべきことを申し入れたことについても改めて訴えました。
 
 臨時国会の会期が8月3日から5日の3日間と決まったことについて、「実質審議ゼロはありえない。今の自民党、岸田政権が国会を軽視していることの表れだ」と反対したことを表明しました。
 自民党の甘利衆院議員が安倍元総理の追悼演説をすると報道されていることについては、「正直不思議には思っています。内閣葬ではなく国葬にまで無理やり引き上げたその総理の追悼演説が、元総理経験者でもなければ、議長経験者でもない」と疑問視しました。

 5省29件の基幹統計に関する約480件の公文書が不適切に廃棄されていたことについては、「由々しき事態だ」と述べ、立憲民主党として大きな課題意識を持っているため、「幹事長、国対委員長に指示してヒアリングを行いたい」と述べました。

 米中の首脳会談が行われたことに触れ、「立憲民主党はこれまでも岸田総理に『いかなる状況においても対話を行うべきだ』と何度も言ってきました」と話し、今後も岸田総理に中国との首脳会談を行うことを求めていく考えを示しました。

 旧統一教会と自民党との関係について、自民党の茂木幹事長が「党として組織的な関係はない」と発言したことに対して、泉代表は「『党として』組織的な関係がないということは、相当深く各議員に広範囲に渡って関係を有しているということだ」と指摘。岸防衛大臣、末松文科大臣、二之湯国家公安委員長等多くの閣僚が関係を認めていることに触れ、「自民党は党で調査すべきだ」と考えを示しました。また、教団の名称変更の問題についても「対策本部やヒアリング等の場で状況を明らかにしていきたい」と意欲を示しました。

 補正予算編成の必要性について記者団から問われると「私たちは、ずっと補正予算が必要だと言ってきています。今の新型コロナ対策や物価対策は不十分だという考え方で来ておりますので、その考えは基本的には変わっていない」と述べました。

 もし閉会中審査を行った場合に政府にどのような説明を求めたいかと質問されると、「岸田総理は自民党総裁選の時に新型コロナウイルス対策の司令塔の話をし、その後すぐ着手をすると認識していた。そのうちに第6波が来て、いま第7波が来ているにも関わらず結局なんの司令塔も生まれていない。全く無策です。これは必ず早期にやらなければいけないものだ」と述べました。そのほかにも補正予算や国葬について議論する必要があると話しました。