参院厚生労働委員会で8月25日閉会中審査が行われ、「立憲民主・社民」の3番手として熊谷裕人参院議員が質疑に立ちました。

 熊谷議員はまず、岸田総理が24日、「日本へ来る際に求めている出国前72時間以内の陰性証明書を不要にする」、「感染者が療養で待機する期間を短縮する」といった水際対策の緩和を打ち出したことに言及。オミクロン株のBA.2系統からBA.5系統への置き換わりが第7波を運んできたとして、専門家から、より感染力の高いBA2.75系統への置き換わりが進むことを予測する声がある状況のなか、いかにして日本国内に入ってくることを防ぎ、次の波を作らないようにしていくのかと尋ねました。

 厚労省は、アドバイザリーボードから国内ではほぼBA.5系統への置き換わりが終わったとの報告を受けていると述べ、BA.2.75系統については諸外国の発生状況を注視し、国内ではゲノムサーベイランス(常に病原体を監視し、その遺伝的類似性と相違性を分析するプロセス)で発生動向を監視していると報告。ゲノムサーベランスによると、BA2.75系統は現時点ではサンプルで19件検出され、増加傾向にあるわけではない状況だとの見方を示し、こうした対応を継続していくと述べました。

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 岸田総理はまた、24日の記者会見で、新型コロナ感染者の全数把握を見直し、医療機関が作成する患者の発生届を、自治体の判断で高齢者や重症化リスクが高い人などに限定できるようにするとの方針を表明。これを受け熊谷議員は、全数把握により医師や保健所など現場にかかっている多くの負荷を軽減する必要があることは承知しているとした上で、7月に自身をはじめ家庭内感染で家族4人全員が感染した経験を踏まえ、症状に波があること、医療機関へのアクセスが困難であることをあらためて指摘しました。「電話をしても2日間どこにもつながらず、ようやくオンライン予約が取れたあとも、いつ診療になるか分からず6時間パソコンの前で待機していることがあった」と家族の事例を話し、「現場の負担軽減メインにすること理解はするが、今の状況だとMy HER-SYS(マイハーシス)や、保健所の健康観察につながらない人がいるのではないか。すべての人が適切な医療を受け入れられるように、取り残される人を生まないために、厚労省としてどのようなことを考えているか」と質問。

 加藤厚労大臣は、「緊急避難的な対応として、自治体の判断で患者届け出範囲を限定することを可能としたが、保護観察については、今回の措置以前からの地域の実情において重症化リスクの高い陽性者に重点することを可能にする措置も取らせていただいた。すべての陽性者に対して体調悪化時に相談できる健康フォローアップセンター等の設置を促し、それらの連絡先の周知も図ってきた。今回対象とならない方にも、相談ができる体制を各自治体で確実に実施していただけるように、また連絡先を周知していただけるよう進めていかなければならない。自治体とも連絡してそうした体制を構築していきたい」と答弁。熊谷議員は、「国がガイドラインを作るべき」と求めている知事もいることを踏まえた対応をしてほしいと述べました。